こんにちは!
「放送局占拠」の最終回について検索してくださっているんですね、私もこのシリーズの大ファンなので、もう語りたくて仕方がありません!
あの怒涛の10話完結、本当に考察班泣かせの展開でしたよね。
最終回直前の情報もたっぷり含めて、丁寧に解説させていただきますね。
放送局占拠(ドラマ)最終回(10話)ネタバレ|あらすじ
まず、序盤のあらすじから振り返ってみましょう。
舞台は「占拠シリーズ」第3弾にして、情報の心臓部である巨大テレビ局「テレビ日本」です。
櫻井翔さん演じる刑事・武蔵三郎が、警視庁の立てこもり犯罪対策班(BCCT)に異動してから1年後、物語は始まります。
東京都知事選挙の特番が生放送されている最中、般若、河童、アマビエなど、妖怪の面を被った武装集団「妖(あやかし)」が突如として局を占拠しました。
人質はなんと500人、しかもその中には武蔵の妻・裕子さんや娘のえみりちゃんまで含まれているという、いきなり最悪の状況で幕が開けたのです。
妖のリーダー「般若」は、自らを都知事候補として選挙に出馬させているという、これまでのシリーズにはない大胆な仕掛けを導入していましたね。
彼らが放送局を制圧した目的は、「この放送局は我々、妖が占拠しました。放送を止めたら人質を全員殺します」と宣言し、人質たちの過去の罪や闇を公共の電波を使って暴くことでした。
そして、初回から衝撃的だったのが、武蔵の義弟である伊吹刑事(加藤清史郎さん)が青鬼(菊池風磨さん)に拉致されるという展開でした。
この伊吹パートの時系列が、実は占拠事件と同時進行ではなく、3カ月前の出来事だったという叙述トリックが後に判明し、視聴者の頭を混乱させたのが、この作品らしい鮮やかな序盤の仕掛けでした。
放送局占拠(ドラマ)最終回(10話)ネタバレ考察|傀儡子の正体と目的
次に、物語が急加速する終盤のストーリー展開についてです。
占拠事件が進む中で、妖たちの真の目的が、裏で事件を操る「傀儡子(くぐつし)」の正体を暴くことだと判明します。
第5話でついにリーダー「般若」の正体が、拉致されたと思われていた伊吹裕志刑事だと明かされ、誰もが「嘘だろ…!」と叫んだはずです。
伊吹が般若になった動機は、恋人が「鎌鼬事件」の犯人に仕立て上げられ、世間の誹謗中傷に追い込まれて自ら命を絶った、その無念を晴らすためでした。
しかし、第7話では、妖のメンバーだった青鬼・大和耕一が、般若=伊吹に冷凍庫に監禁されてしまうという、まさかの仲間割れが起きます。
これは、輪入道(原西孝幸さん)がのっぺらぼうに嵌められて自爆した事件を悼んだ伊吹が、殺人を容認しない大和の不殺の美学に背き、「のっぺらぼう」を射殺したため、大和から追放されたのが原因でした。
この危機を前に、武蔵は「伊吹を止めるぞ、俺とおまえで」と、長年の宿敵だった大和と手を組み、共闘するという胸熱の展開に突入しました。
武蔵と大和という、日本の戦艦名を冠する二人の主人公がバディを組むというのは、制作陣の熱い想いが伝わってくるようで、個人的には鳥肌ものでした。
そして、終盤の大きな山場は、傀儡子の手がかりを握る最後の妖「座敷童」の正体が、人質の中にいたADの忽那翡翠さん(齊藤なぎささん)だと判明したことでしょう。
彼女の姉もまた、官房長官の息子(式根)の違法薬物事件の証拠隠滅によって命を奪われていたことから、妖が復讐を誓う被害者遺族の集まりであることが改めて強調されましたね。
放送局占拠(ドラマ)最終回(10話)ネタバレ考察「ラスト1分」最後の結末は?
いよいよ迎えた最終回、最後の結末は、まさに衝撃の連続でした。
武蔵と大和が協力して傀儡子の正体を突き止めた直後、バディのはずの大和が武蔵にナイフを突きつけ、銃を要求するという土壇場での「裏切り」を見せます。
傀儡子の正体は、武蔵の男子校時代の先輩であり、報道番組『NEWS FACT』のプロデューサーだった奄美大智さん(戸次重幸さん)でした。
奄美は、恋人の命を奪った官房長官に復讐するため、屋代警備部長(高橋克典さん)と手を組み、都知事候補の沖野さんを国のリーダーに仕立てて国家権力を奪おうと画策していたのです。
しかし、真の首謀者である般若=伊吹が仕掛けた「最大の装置」は、奄美ではなく、テレビを見ている「匿名の第三者」=視聴者自身に向けられていました。
伊吹は、傀儡子の操る「嘘」を妄信し、指先ひとつで人を傷つけてきた視聴者に爆弾を送りつけ、奄美の処遇を視聴者投票に委ねるという形で、大量殺人を企てたのです。
この極限の状況で、武蔵三郎はカメラの前に立ち、視聴者に向けて「何が真実か、もう一度考えてほしい」「指先ひとつで人を死なせることが本当に正しいことなのか」と、魂の演説を行いました。
武蔵の「言葉の力」が通じ、人々の心を変えたことで、伊吹の計画は間一髪で食い止められ、占拠事件は幕を閉じます。
そして、物語の締めくくりとしてシリーズファンを騒然とさせたのが、ラストシーンです。
青鬼・大和耕一は、混乱に乗じて警察の拘束を逃れ、ビルの屋上にいました。
そこで大和は、武蔵の妻である裕子さんそっくりの女性の肩にそっと手を置くのです。
これが裕子さん本人なのか、それとも伊吹と裕子さんの姉弟の間に存在したという妹の林田裕奈さんなのか、判然としないまま、二人の不敵な表情が映し出され、「嘘だろ!?」な最強の続編匂わせで完結したのです。
放送局占拠(ドラマ)この作品のテーマ
最後に、この作品全体に流れていたテーマですが、それはズバリ「現代社会の”嘘”と、匿名の視線の暴力」だと感じています。
「大病院占拠」では権力者の「罪」、「新空港占拠」では「嘘」がテーマでしたが、今回は舞台を放送局に移したことで、マスメディアが作り出す「嘘の情報」と、それを無責任に拡散し、時に私刑を肯定してしまうSNS社会の「指先の重み」が描かれました。
妖たちが「妖(あやかし)」という、正体不明で時に人を化かす存在をモチーフにしたのは、「見えないものに意味を与えようとする衝動」そのものを表すメタファーだったのだと思います。
私たちは仮面の下の正体を知りたがり、わずかな情報から真実を暴いたつもりになるけれど、その「知りたい」という欲望こそが、この物語の推進力となり、同時に社会の闇を生み出す原因にもなり得る、という強烈な問いかけがあったのではないでしょうか。
武蔵刑事の最後の言葉は、フィクションを超えて、私たち自身が日々情報に触れ、誰かを評価し、発言する際の「正義とは何か?」という根源的な問いを突きつけているようで、胸が熱くなりました。
まとめ
このシリーズはツッコミどころも満載ですが(武蔵の不死身っぷりとか、「嘘だろ…」のタイミングとか!)、その根底にある社会への警鐘と、怒りに満ちた人間ドラマは本当に深く、見終わった後もずっと考察が止まりませんよね。
ぜひ、この興奮を共有し、一緒に次の展開を待ちましょう!
最後までお付き合いいただいてありがとうございました。