バラエティ番組で見せる毒舌と、バイオリニストとしての圧倒的な才能で私たちを惹きつけてやまない高嶋ちさ子さんですが、その強烈な個性の源流がどこにあるのか気になったことはありませんか。
彼女を取り巻く家族の物語は、まるで映画のようにドラマチックで、知れば知るほどその魅力の深さに驚かされるはずです。
今回は、ネット上の情報を網羅し、ある意味ではWikipediaよりも詳しく、そして何より愛を込めて、高嶋ちさ子さんを形作った素晴らしいご両親について深掘りしていきたいと思います。
高嶋ちさ子｜父親のプロフィール、年齢は？
■エネルギッシュすぎる父・高嶋弘之さんの横顔
ちさ子さんの父親である高嶋弘之さんは、1934年5月18日に兵庫県神戸市の御影で産声を上げました。
2025年現在、91歳というご高齢ながら、今なお現役で活躍し、テレビ出演や執筆活動をこなす姿は、まさに驚異的と言わざるを得ません。
弘之さんは4人兄弟の次男として育ち、兄にはあの名俳優、故・高島忠夫さんがいるという、まさに華麗なる一族の血を引いています。
性格は非常におしゃべりでユーモアに溢れており、ちさ子さん自身が「じっとしていられないのは父親の遺伝」と語るほど、アクティブな精神の持ち主です。
90歳にしてフィリピンへ語学留学をしたり、自身のInstagramで発信を続けたりと、その挑戦心には30代の僕も背筋が伸びる思いがします。
現在は高嶋音楽事務所の代表を務め、クラシックアーティストのプロデュースを手がけるなど、音楽界に今なお多大な影響を与え続けている人物です。
高嶋ちさ子｜父親の経歴
■伝説の「ビートルズの仕掛け人」としての経歴
弘之さんの経歴を語る上で欠かせないのが、世界的人気バンド「ザ・ビートルズ」を日本に広めたという伝説的な功績でしょう。
1959年に東京芝浦電気（後の東芝EMI）に入社した弘之さんは、まだ無名だったビートルズの才能をいち早く見抜き、初代ディレクターとして奔走しました。
彼が仕掛けたプロモーションは今聞いても独創的で、部下をマッシュルームカットにして流行を捏造したり、イベントで女子高生に悲鳴を上げるよう指示したりと、驚くべき戦略を次々と実行したのです。
「ノルウェーの森」や「抱きしめたい」といった有名な邦題の多くも、実は弘之さんの感性によって名付けられたものだというのは有名な話です。
東芝EMIを退社した後も、ポニーキャニオンの設立に尽力し取締役を務めたり、ポリグラムグループで要職を歴任したりと、日本の音楽業界の屋台骨を支えてきました。
自身の会社を設立してからは、J-クラシックという新しい流れを作り出し、娘であるちさ子さんの音楽活動にも大きな影響を与えています。
高嶋ちさ子｜父親の職業・年収
■音楽ディレクターとしての職業と驚きの年収
弘之さんの本職は音楽プロデューサーおよびディレクターであり、その手腕は業界内でも「ヒットチャートの魔術師」と称されるほど卓越したものでした。
ビートルズだけでなく、由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」の命名や、フォーク・クルセダーズなどのヒット曲も彼のプロデュースによるものです。
気になる当時の収入面ですが、1960年代の高度経済成長期において、東芝EMIのディレクターとしての年収は1,000万円を超えていたと推測されています。
その後の取締役就任や外資系音楽会社での役員報酬、さらには自身の事務所経営を含めると、生涯を通じてかなりの経済力を維持されていたことは間違いありません。
世田谷の高級住宅街に豪邸を構え、子供たちに高額な英才教育を受けさせることができたのも、この圧倒的なビジネスの成功があったからこそでしょう。
僕も仕事でこれほどの情熱を注ぎ、家族を支えられるような男になりたいと、弘之さんの背中を見て強く感じます。
高嶋ちさ子｜父親の学歴（大学・出身高校）
■秀才の証である父親の華麗なる学歴
弘之さんは、仕事の能力だけでなく、その知性においても非常に高いレベルにありました。
出身高校は兵庫県内でも屈指の進学校として知られる兵庫県立神戸高等学校で、その偏差値は当時から非常に高かったと言われています。
高校卒業後は、名門・早稲田大学の第一文学部に進学し、演劇専修で表現の真髄を学びました。
この大学時代の学びが、後の独創的なレコードの宣伝活動や、多くの人の心を掴むキャッチコピー作り、さらには邦題の命名に活かされたのでしょう。
常に新しいことに挑戦し、論理的に物事を組み立てていく彼の思考スタイルは、この優れた学問的背景に基づいていることが分かります。
教育に対しても非常に厳格な一面を持っていたようで、朝食は家族揃って摂るというルールを守り、常に子供たちに「一生懸命生きる」ことの大切さを説いていました。
高嶋ちさ子｜母親の職業
■母親・高嶋薫子さんのピアニストとしての顔
ちさ子さんの母親である薫子さんは、2017年に惜しまれつつこの世を去りましたが、彼女もまた一流の音楽家でした。
薫子さんはピアニストとして活動するかたわら、自宅でピアノ教室を開き、多くの子供たちに指導を行っていた教育熱心な女性です。
ちさ子さん自身も4歳の時に母からピアノを習い始めましたが、「才能がない」とわずか2ヶ月で見限られたという、なんとも高嶋家らしいエピソードが残っています。
しかし、バイオリンを始めたいと1年間粘った娘の情熱を汲み取り、小学校1年生の時にバイオリンを買い与えたことが、今の世界の高嶋ちさ子を生むきっかけとなりました。
レッスンには毎回立ち会い、帰り道にはダメ出しの嵐というスパルタ教育を施しましたが、そこには深い愛情が隠されていました。
ちさ子さんが「いかに母の手のひらで踊らされていたかを感じる」と語るほど、彼女の人生に多大な影響を与え、精神的な支柱となっていた存在です。
高嶋ちさ子｜母親の学歴（大学・出身高校）
■お嬢様学校から大学オーケストラへ繋がる学歴
薫子さんの学歴も非常に輝かしく、まさに育ちの良さを象徴するような道のりを歩まれてきました。
小学校から高校までは、お嬢様学校として名高い田園調布雙葉学園で過ごし、高貴な教育環境の中で教養を深めています。
その後は慶応義塾大学に進学し、日本最古の学生音楽団体である「慶應ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ」に所属していました。
大学ではオーケストラ活動に没頭する一方で、実は東京藝術大学を目指してピアノを猛勉強していた時期もあり、その音楽知識の豊富さは弘之さんも絶賛するほどでした。
大学卒業後に東芝レコードに入社したのは、その音楽への深い造詣があったからこそと言えるでしょう。
そこで運命の相手である弘之さんと出会い、わずか3ヶ月というスピードで結婚に至ったというエピソードからは、彼女の決断力の速さと情熱が伺えます。
高嶋ちさ子｜母親の実家
■世田谷区上野毛の広大な実家と家族の絆
高嶋ちさ子さんが生まれ育った実家は、東京都世田谷区上野毛の閑静な高級住宅街に位置しています。
この地域は医師や経営者、著名人が多く住むエリアとして知られており、実家は2階建ての立派な一軒家でした。
もともとは薫子さんの祖母と両親が住んでいた場所に、子供が増えるたびに何度も部屋を増築していったという、思い出の詰まった豪邸です。
広い庭にはブランコなどの遊具が設置されており、周囲にはキャベツ畑が広がっていたという当時ののどかな風景もちさ子さんの記憶に残っています。
家の中は常に賑やかで、ちさ子さんと兄の太郎さんによる「いたずら合戦」が繰り広げられる、非常に活気ある家庭環境でした。
現在、実家では父の弘之さんとダウン症の姉、未知子さんが二人で仲良く暮らしており、家族の温かな絆の拠点であり続けています。
高嶋ちさ子｜母親の病気と死因
■難病「間質性肺炎」との闘いと母の死因
薫子さんが晩年に直面したのは、難病に指定されている「間質性肺炎」という過酷な病でした。
2015年に病気が判明した当初は、医師から「余命2ヶ月」と宣告されるほど非常に深刻な状態でした。
その告知を受けた際、ちさ子さんは1週間涙が止まらず、母のいない世界は考えられないと絶望したほど、薫子さんの存在は大きかったのです。
しかし、驚異的な精神力で2年半もの時間を生き抜き、その間は自宅で寝たきりながらも、家族との時間を大切に過ごしました。
病床にあっても薫子さんのユーモアと毒舌は健在で、ちさ子さんとコントのようなやり取りを最後まで楽しんでいたといいます。
そして2017年8月29日、お肉が大好きだった彼女にふさわしい「焼肉の日」に、家族に見守られながら79歳（または81歳）で静かに息を引き取りました。
まとめ
高嶋ちさ子さんのご両親について詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
父・弘之さんの音楽業界への多大なる貢献と不屈のバイタリティ、そして母・薫子さんの厳しくも深い愛に満ちた教育方針。
この二人の個性が交じり合い、そこにダウン症の姉・未知子さんを家族全員で支えるという強い絆が加わって、今の高嶋家があるのだと感じます。
僕もこの記事を書きながら、家族というものの温かさや、信念を持って生きることの格好良さを改めて教わった気がします。
どんなに毒舌を吐いても、その根底にはご両親から受け継いだ純粋な情熱と優しさが流れているからこそ、ちさ子さんは多くの人に愛されているのでしょう。
最後に一つ例えるなら、パパは情熱的なオーケストラの指揮者、ママは土台を支える厳格なコンサートマスター、そしてちさ子さんはその中で自由に、しかし誇り高く鳴り響く天才ソリストといったところでしょうか。
