2026年5月9日に実施された裁判所事務官の試験、まずは受験された皆さん本当にお疲れ様でした。
数ヶ月、あるいは1年以上も前からこの日のために法律の条文や数的処理と格闘してきた皆さんの努力が、解答用紙にしっかりと刻まれたこと願っています。
試験が終わった直後の今の時期は、自己採点の結果に一喜一憂したり、予備校の解答速報を何度も見返したりと、心が落ち着かない日々を過ごしている方が多いのではないでしょうか。
私自身も試験対策に情熱を注ぐ身として、SNSや掲示板で飛び交う皆さんのリアルな「叫び」を追いながら、今年の試験がどのようなドラマを生んだのかを真剣に分析しています。
今回の記事では、最新の2026年度試験の結果速報や受験生の生の声をもとに、今後のボーダーラインや難易度の変化について、どこよりも深く、そして温かく解説していきたいと思います。
裁判所事務官 一般職(大卒)2026|実施内容
■2026年度の試験実施スケジュールと中身
令和8年度の裁判所事務官一般職(大卒程度)試験は、例年通り5月の第2土曜日にあたる5月9日に第1次試験が実施されました。
この1次試験の日には、基礎能力試験と専門択一試験だけでなく、実は2次試験の評価対象となる小論文や専門記述試験も同時に行われるため、精神的にも肉体的にも非常にハードな1日となったはずです。
| 試験種目 | 出題数 / 形式 | 配点比率 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 基礎能力試験 | 30題(多肢選択) | 2/10 | 知能分野24題、知識(時事・情報)6題 |
| 専門試験(択一) | 30題(多肢選択) | 4/10 | 憲法10、民法10(必須)、行政法・刑法・経済から1科目選択 |
| 専門試験(記述) | 1題(記述式) | 1.5/10 | 憲法から出題(2次評価対象) |
| 人物試験(面接) | 個別面接 | 2.5/10 | 2次評価対象。D評価以下は足切り |
合格への第1関門となる1次試験の合格発表は5月28日に予定されており、そこを突破した精鋭たちが6月8日から7月3日にかけて行われる人物試験へと駒を進めることになります。
最終的な運命が決まる合格発表日は7月29日となっており、夏本番を迎える頃には皆さんの努力が報われる瞬間がやってくるでしょう。
試験内容に目を向けると、基礎能力試験は30問で構成され、そのうち24問が数的処理などの知能分野、残りの6問が時事などの知識分野という配分になっています。
専門択一試験については、憲法と民法が各10問の必須解答となっており、行政法や刑法、経済理論の中から1科目を選択して合計30問を解く形式です。
裁判所事務官 一般職(大卒)2026例年の難易度・合格率
■毎年の難易度と合格率から見える壁
裁判所事務官の試験は、公務員試験界隈では「中堅上位」の難易度として定評があり、特に憲法や民法の専門性が高いことが大きな特徴です。
近年の合格倍率を振り返ってみると、概ね4倍から5倍程度で推移しており、決して「誰でも受かる」ような甘い試験ではありません。
2025年度の最終倍率が約4.2倍だったことを考えると、今年もその前後の激戦が繰り広げられていると推測されます。
合格率で見ると約15%から20%前後という数字が出ており、10人中8人から9人は涙を呑むという厳しい現実があるのも事実です。
しかし、面白いことに裁判所の試験は「とりあえず出願した」層が当日に棄権するケースも多く、実際の受験者ベースで見ると倍率は見かけほど絶望的な数字ではありません。
また、管轄する高等裁判所によってボーダー点に大きな差が出るのも裁判所試験ならではの罠と言えるでしょう。
伝統的に東京高裁管轄は募集人数が多いこともあり、大阪や福岡に比べると1次試験を突破しやすい「穴場」となる傾向が続いています。
■合格率・倍率の推移(大卒程度、一般職)
- 2025年: 受験者8,911人、合格者2,135人 → 合格率24.0%(最終倍率約4.2倍)
- 2024年: 受験者8,355人、合格者1,979人 → 合格率23.7%(約4.2倍)
- 2023年: 受験者8,575人、合格者2,351人 → 合格率27.4%
裁判所事務官 一般職(大卒)2026難易度は難化?難しかった?
■2026年は難化?現場の阿鼻叫喚を分析
さて、皆さんが最も気になっている「2026年の難易度はどうだったのか」という点について、私の個人的な見解を交えて掘り下げていきます。
結論から申し上げますと、今年は「基礎能力試験、特に数的処理がエグかった」というのが受験生の共通認識であり、客観的なデータもそれを裏付けています。
試験当日の夜から、SNS上では「数的処理が難しすぎてパニックになった」「時間が全く足りなかった」という悲痛な声が次々と上がっていました。
数的処理の設問には例年以上にひねりや複雑な条件設定が加えられていたようで、ここで足切りラインを意識せざるを得なかった人も多かったのではないでしょうか。
実際、自己採点の集計データを見ると、基礎能力試験の平均点は15.5点から15.6点付近と予想されており、過去の傾向と比較してもやや低めの水準になっています。
一方で、専門択一試験に関しては、憲法や民法が比較的標準的なレベルに抑えられていたため、ここでしっかりと得点を積み重ねられたかどうかが明暗を分けています。
全体的な総評としては、「劇的な難化ではないものの、教養で大コケするリスクが高かった非常に重苦しい年」だったというのが私の感想です。
特に憲法や行政法で手応えを感じつつも、数的処理の迷宮に迷い込んでしまった受験生のショックは計り知れないものがあると思います。
裁判所事務官 一般職(大卒)2026ボーダー・平均点は?下がる?上がる?
■気になる2026年のボーダーと平均点の行方
それでは、最新の動向を踏まえた2026年度の予想ボーダーラインについて切り込んでみましょう。
基礎能力試験が難化した影響で、1次試験を通過するための素点合計は、例年よりも1点から3点程度下がる可能性が極めて高いと見ています。
例年の合格素点の目安が36点から42点前後でしたが、今年は33点から40点付近にスライドしてくるのではないかと予測されます。
具体的には、素点合計で40点以上をマークできていれば、どの管轄であってもかなり安全圏にいると言えるでしょう。
当落線上のボーダー付近にいるのは34点から36点前後の方々で、ここでは各管轄の受験者数や平均点の微差が運命を分けることになりそうです。
注意すべきは足切りラインで、基礎能力と専門択一の両方で少なくとも10点以上を確保できていないと、どんなに他が良くても不合格という冷酷なルールがあります。
2026年度は申込者数が微減、あるいは過去並みというデータもあり、これが競争率の緩和につながってボーダーを押し下げるポジティブな要因として働くかもしれません。
ただし、裁判所の試験は筆記試験の点数が高くても、2次試験の面接で「D評価」がつくと一発でアウトになる「人物重視」の側面を忘れてはいけません。
筆記の手応えが今ひとつだったとしても、平均点の低下によって首の皮一枚つながっている可能性は十分にあります。
まとめ
■最後に受験生のあなたへ伝えたいこと
2026年度の裁判所事務官試験は、数的処理の難化という大きな波が受験生を襲った、非常にタフな戦いとなりました。
自己採点の結果を見て「もうダメだ」と肩を落としている方もいるかもしれませんが、平均点が下がればボーダーも必ず下がります。
公務員試験は相対評価の戦いですから、周りも同じように苦しんでいると考えれば、今の点数でも十分に1次突破の可能性は残されています。
今は不安な気持ちを抑えて、まずは2次試験の面接対策や専門記述のブラッシュアップに全力を注いでください。
裁判所は「事務処理能力」だけでなく、チームで働くための「人柄」や「誠実さ」を何よりも大切にする職場です。
筆記の点数はあくまで通過点に過ぎず、逆転劇は2次試験の面接室で何度だって起こり得ます。
ここまで走り続けてきた自分をまずは褒めてあげて、少しだけリフレッシュしたら、次なる戦いへ向けて一歩踏み出しましょう。
皆さんの名前が7月末の最終合格者名簿に載り、憧れの裁判所の門をくぐる日が来ることを、心から応援しています。
