2026年2月17日、神奈川県公立高校入試に挑んだ受験生の皆さん、そして陰ながら支え続けてきた保護者の皆様、本当にお疲れ様でした。
試験を終えてホッと一息ついている方もいれば、自己採点の結果に一喜一憂している方もいるかもしれませんが、まずは今日まで走り抜けた自分を存分に褒めてあげてほしいと心から思います。
指導者として毎年この日を迎えますが、皆さんが積み重ねてきた努力の重みを知っているからこそ、私もこの解説記事を書く筆に熱が入ります。
今年の入試がどのような全貌だったのか、最新のデータと現場の声を交えながら、未来の受験生にも役立つ形で徹底的に掘り下げていきましょう。
神奈川県公立高校入試2026概要
■2026年度の試験概要
令和8年度の神奈川県公立高校入試は、例年通り2月中旬の2月17日に学力検査が一斉に実施されました。
全日制139校の募集人員が3万9,431人であったのに対し、志願者数は4万3,821人で、全体の競争率は1.11倍という数字に着地しています。
前年度の1.17倍と比較すると少し落ち着いた印象を受けますが、これは私立高校の無償化拡大などの影響で公立志望者が2,000人ほど減少したことが背景にあるようです。
試験当日のタイムスケジュールは、朝一番の英語から始まり、国語、数学と続き、午後に理科と社会を解くという、体力と精神力が試されるタフな構成でした。
各教科100点満点の合計500点満点で争われますが、進学重点校などではこれに加えて特色検査や面接が課されるため、最後まで気が抜けない戦いとなります。
選抜の仕組みとしては、中学3年間の成績である内申点と当日の学力検査、そして学校ごとの独自検査を組み合わせるスタイルが定着しています。
合格発表は2月27日の午前9時にインターネット上で公開される予定となっており、スマホ一つで運命が決まる現代的な風景が今年も見られそうです。
神奈川県公立高校入試|平均点の推移
■合格者平均点の推移
神奈川県教育委員会が公表する合格者平均点の動きを見ると、年度によって難易度の波が非常に激しいことがよく分かります。
例えば2021年度は5教科合計で301.2点という過去最高水準の高さでしたが、翌年には287.6点まで下がるなど、10点から20点単位での変動は当たり前のように起こります。
直近の2025年度は286.1点と前年より7.4点上昇しており、特に国語が大幅に易化したことで平均点を押し上げたのが特徴的でした。
しかし、2026年度の試験内容を詳しく分析すると、国語や数学、社会といった主要科目の難化が目立っています。
こうした傾向から、今年の合格者平均点は2025年度よりも下振れし、280点前後、あるいはそれ以下になるのではないかと私個人としては予想しています。
科目別で見ても、数学は常に50点前後、英語は55点前後で安定している一方で、理科や社会は年度によって40点台から70点台まで激しく乱高下するのが神奈川入試の怖さでもあります。
過去の推移を知ることは、自分の自己採点結果が「全県の中でどの位置にいるのか」を客観的に判断するための大切な物差しになります。
5教科合計合格者平均点の推移例(概算・主な年)
- 2019年:263.0点
- 2020年:288.3点
- 2021年:301.2点(過去高水準)
- 2022年:287.6点
- 2023年:292.8点
- 2024年:約278~280点台
- 2025年:286.1点(前年比+7.4点、国語が特に易化で+9.8点)
神奈川県公立高校入試2026講評|国語,数学,英語,理科,社会
■各科目の詳細講評
まず英語についてですが、今年は問題形式や大問ごとの設問数に変更があり、試験会場で戸惑った受験生も多かったのではないでしょうか。
文法問題は比較的得点しやすい基礎的な内容が増えた一方で、読解問題の総語数が過去最高水準に達しており、速読力が合格の絶対条件となっています。
特に最後の長文読解では約750語という圧倒的なボリュームが立ちはだかり、時間配分ミスで最後まで辿り着けなかったという悲鳴も聞こえてきそうです。
次に国語ですが、2025年度の易化から一転して、今年は「難化」の波が押し寄せ、受験生を苦しめる結果となりました。
論説文のテーマが「AIと人間の身体性」という抽象度の高い哲学的な内容だったため、言葉の表面だけをなぞっていては主旨を掴むのが難しかったはずです。
数学に関しては、例年通り問1と問2の計算や小問集合で確実に稼ぐ必要がありますが、後半の図形や関数は相変わらずの「鬼門」でした。
特に平面図形の相似や面積を求める問題、さらには場合分けが非常に煩雑な確率の問題は、上位校を目指す層でも完答するのは容易ではなかったでしょう。
理科は、問題の条件自体はシンプルで取り組みやすかったものの、知識問題が細部まで問われるようになり、かつ「完答形式」が復活した点が厄介でした。
一つでも知識に抜けがあると得点に結びつかないため、これまで以上に緻密で正確な暗記が求められる内容だったと言えます。
社会は、資料の読み取り問題がさらに複雑化し、単純な知識の詰め込みだけでは太刀打ちできない「思考力重視」の傾向がより鮮明になりました。
8択問題が増えるなど選択肢の絞り込みも難しくなっており、昨年度よりも確実にハードルが上がったというのが私の率直な感想です。
神奈川県公立高校入試2026平均点・難易度は難しくなった?難化?易化?
■難易度の変化と受験生の本音
全体的な難易度を俯瞰してみると、2025年度が比較的穏やかだった反動もあり、今年は「例年並みからやや難化」という評価が妥当でしょう。
ネット上やSNSでの受験生たちの声を拾ってみると、「数学の図形が意味不明すぎて泣いた」「英語の長文が長すぎて終わらなかった」といった、苦戦を物語る投稿が目立ちます。
一方で、地道に基礎を固めてきた生徒からは「自己採点は意外と悪くなかった」という声もあり、学力層によって感じ方に大きな開きが出ているようです。
特に国語の論説文や数学の後半問題については、多くの受験生が「時間が足りない」と感じており、現場のプレッシャーは相当なものだったと推察します。
試験形式の変更があった英語についても、「焦ってしまって普段の実力が出せなかった」と悔やむ声があり、対応力の差が明暗を分けたのかもしれません。
しかし、自分が難しいと感じたときは、周りのライバルたちも同じように苦しんでいるものですから、あまり悲観的になりすぎる必要はありません。
倍率が1.11倍と低めであることを考えれば、ボーダーラインが予想以上に下がる可能性も十分に考えられます。
まとめ
2026年度の神奈川県公立高校入試は、読解量の増加や思考力を問う設問の強化により、一筋縄ではいかない厳しい戦いとなりました。
しかし、今日まで机に向かい続け、不安と戦いながら試験会場に足を運んだこと自体が、皆さんの人生において大きな財産になることは間違いありません。
結果が出るまでの10日間は落ち着かない日々が続くかもしれませんが、今はひとまず重いリュックを下ろして、ゆっくりと心と体を休めてください。
もし思うような結果が出なかったとしても、公立の二次募集や私立高校という道も開かれていますし、高校生活はあくまで長い人生の通過点に過ぎません。
最後まで諦めずに戦い抜いたあなたなら、どのような場所であっても自分らしく輝ける未来を切り拓いていけると私は信じています。
皆さんのこれからの新しい門出が、光り輝く素晴らしいものになることを、心よりお祈り申し上げます。
