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鬼太郎誕生(映画)ゲゲゲの謎ネタバレ解説|最後の結末は?感想は面白い?グロい?

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国内ドラマ・映画

「ゲゲゲの謎」について調べている皆さん、こんにちは!

この映画、本当に胸に迫るものがありますよね。

僕も初めて見た時、あまりの衝撃と感動にしばらく呆然としてしまいました。

水木しげる先生の生誕100周年記念作品として、本当に素晴らしい映画でしたね。

今回は、まだ作品をご覧になっていない方や、もう一度深く知りたいという方に向けて、「ゲゲゲの謎」の魅力を、あらすじから結末、登場人物の相関図、そして僕の個人的な感想を交えながら、とことん解説していきたいと思います。

一緒に「ゲ謎」の世界を深掘りしていきましょう!

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鬼太郎誕生(映画)ゲゲゲの謎ネタバレ|あらすじ解説

映画「ゲゲゲの謎」のあらすじ

物語は昭和31年(1956年)の日本が舞台となります。

戦後の混乱期から立ち上がろうとする一方で、弱いものがどんどん削ぎ落とされていく、ある種の恐ろしい時代が背景に描かれています。

この時代設定は、当時のシビアな空気感や日常芝居をリアルに表現するため、監督の古賀さんのアイデアだそうですよ。

主人公の一人である水木は、東京の帝国血液銀行に勤めるサラリーマンです。

彼は徴兵による第二次世界大戦の経験から、二度と使い捨ての駒にならないよう、出世への強い野心を抱いていました。

そんな彼の元に、日本の政財界を裏で牛耳る豪族・龍賀一族の当主、龍賀時貞の訃報が飛び込んできます。

水木は、龍賀製薬の担当者として、次期当主と目される時貞の娘婿である龍賀克典に取り入ることで、自身の出世の足掛かりにしようと企み、龍賀一族が住む因習の村・哭倉村へと向かいます.

一方、もう一人の主人公であるゲゲ郎、後に目玉おやじとなる鬼太郎の父は、生き別れになった妻を探して哭倉村に足を踏み入れます。

彼は幽霊族という、古来より地球を支配していたが、人間によって数を減らされ絶滅の危機に瀕している種族の最後の生き残りです.

村では、時貞の死をきっかけに、遺産と後継の座を巡る龍賀一族の醜い争いが勃発していました。

そんな中、村の神社で一族の一人が惨殺される事件が発生し、それを皮切りに恐ろしい怪奇の連鎖が始まります.

水木は事件の犯人として捕らえられたゲゲ郎と出会い、成り行きで彼の監視役を任されます.

最初は警戒し合っていた二人ですが、互いの目的、すなわち水木は龍賀製薬が秘密裏に開発している不死の妙薬「M」の正体を突き止めること、ゲゲ郎は妻の行方を見つけることのために、協力して村の謎を追っていくことになります.

この「M」という薬は、日清戦争以降の日本の勝利に貢献したと噂されるほどの効能を持ち、龍賀一族に莫大な富と権勢をもたらしていました.

僕はこの冒頭の昭和の空気感がたまらなく好きですね。

オフィスに充満するタバコの煙や、電車の中で子供が咳き込んでもお構いなしにタバコを吸う大人たちの描写は、現代では考えられないけれど、当時の日本をリアルに感じさせてくれました。

そして、村に一歩足を踏み入れた瞬間の不穏な空気と、これから何が起こるんだろうというゾクゾク感が、見事なミステリーホラーの導入でした。

鬼太郎誕生(映画)ゲゲゲの謎ネタバレ解説|最後の結末

水木とゲゲ郎は、協力して村の調査を進めるうちに、龍賀一族が隠し続けてきたおぞましい真実を知ることになります。

それは、龍賀一族が幽霊族を捕らえ、彼らの血を原料として「M」を精製していたという衝撃的な事実でした。

さらに、時貞は龍賀の血を薄めないために、娘や孫に関係を強要し、沙代や時弥を道具として扱っていたことも明らかになります.

一連の殺人事件の真犯人は、この長年の虐待と絶望から狂骨を身に宿した龍賀沙代だったのです。

彼女は時貞への恨みと、家族への絶望から、狂骨の力で一族の人間を次々と殺めていました。

沙代は、水木に助けを求め、東京への脱出を夢見ていましたが、最終的には乙米に事実を水木に暴露され、絶望のあまり狂骨を解放し暴走します。

そして、長田村長に刺され、骨も残さずに灰となって悲惨な最期を遂げてしまいます.

沙代ちゃんの「クリームソーダを飲みたい」という願いが叶わなかったことを思うと、胸が締め付けられますね.

水木とゲゲ郎は、全ての元凶である時貞と、時弥の体を乗っ取った時貞が潜む窖(あなぐら)の底へとたどり着きます。

時貞は、桜の木の下に多くの幽霊族を埋め、その血を吸い取って「血桜」を咲かせ、Mの増産を目論んでいました.

その中にはゲゲ郎の妻も捕らえられており、再会を果たした妻は、長年の血の搾取により変わり果てた姿となっていましたが、ゲゲ郎の子供を身ごもっていました.

時貞の狂骨を操る髑髏を水木が破壊すると、狂骨は制御を失い、時貞に襲いかかります.

時貞は小さな球体となり、永遠に苦しみ続けるという自業自得の末路を辿ります.

しかし、制御を失った狂骨の怨念は村を滅ぼし、やがて日本全土を巻き込みかねない勢いで暴走します.

ゲゲ郎は、自分の息子と妻、そして友人である水木が生きる未来を守るため、自ら狂骨の依り代となり、怨念を鎮めることを決意します.

彼は水木に、幽霊族の力が宿った霊毛ちゃんちゃんこを着せ、身重で衰弱した妻を託し、村からの脱出を促します.

水木は、ちゃんちゃんこを自分の身ではなく、ゲゲ郎の妻に着せ直します.

これにより、水木は狂骨の攻撃をまともに受けてしまいます.

村外で消防団に発見された水木は、龍賀孝三と同様に髪が白くなり、哭倉村での記憶を全て失っていました.

物語のラスト、エンドロール後には、記憶を失った水木が人魂に導かれ、廃屋で変わり果てた姿のゲゲ郎と妻に出会うシーンが描かれます.

彼は二人の亡骸を目の当たりにし、哀れに思い妻を埋葬します.

そして、埋葬した墓から赤ん坊の鬼太郎が這い出してくるのを発見し、一度は化け物の子として殺そうとしますが、脳裏にゲゲ郎の姿がよぎり、雷鳴轟く中で鬼太郎を抱きしめ、育てることを決意します.

このエンドロールは、原作の『墓場鬼太郎』第一話の内容をオマージュしつつ、水木が鬼太郎を拒絶せず受け入れたことで、その後の「ゲゲゲの鬼太郎」第六期へと繋がる希望の未来が描かれているんですよ.

水木がちゃんちゃんこを妻に着せた優しさ、そして鬼太郎を抱きしめた彼の選択が、後の鬼太郎が人間を助ける原動力になるという構図は、本当に感動的で震えました.

まさに「愛」が紡ぐ物語でしたね。

鬼太郎誕生(映画)ゲゲゲの謎|人物相関図

「ゲゲゲの謎」には、魅力的なキャラクターたちがたくさん登場し、その複雑な人間関係が物語をより深くしています。

ここで主要な登場人物と彼らの関係性をまとめてみましょう。

  • 水木(みずき)
    • 帝国血液銀行に勤めるサラリーマンで、龍賀製薬の担当者です。
    • 戦争で壮絶な経験をし、二度と使い捨てにされないため、出世に貪欲な野心家ですが、根は優しく情に厚い人物です。
    • 「Peace」を愛飲するヘビースモーカーで、葉巻の吸い方を知らずにむせてしまう一面も.
    • 龍賀一族の真実を知り、ゲゲ郎との出会いを通じて、自身の「強さ」に対する価値観が変わっていきます.
    • 物語の最後には髪が白くなり、哭倉村での記憶を失ってしまいます.
    • 監督によると、水木が社長室に行くか行かないかで『墓場鬼太郎』の世界線と『ゲゲゲの鬼太郎(第6期)』の世界線が分岐するという裏設定があるそうです.
  • ゲゲ郎(げげろう)/鬼太郎の父
    • 幽霊族の最後の生き残りで、行方不明の妻を探しに哭倉村を訪れます.
    • 当初は人間を憎んでいましたが、妻である岩子の影響で人間への考えを改めました.
    • 非常に高い身体能力と霊力を持ち、リモコン下駄を巧みに操る姿は、まさに鬼太郎の父!って感じでしたね.
    • 妻のことはもちろん、水木との間にも深い友情を築き、最終的には妻子と友の未来のために自ら犠牲となります.
    • 死後、目玉だけの姿となり、目玉おやじとなります.
  • 鬼太郎の母/岩子(いわこ)
    • ゲゲ郎の妻で、鬼太郎の実の母親です.
    • 人間社会に適応して生きてきた慈愛に満ちた女性で、水木もその美しさに目を奪われました.
    • 龍賀一族によって捕らえられ、Mの原料として血を搾取されていました.
    • 作中では「岩子」という名前は明かされませんが、ファンの間では原作での名前からそう呼ばれています.
    • 脚本家は彼女がゲゲ郎より戦闘能力が高いと想定していたそうです.
  • 龍賀 時貞(りゅうが ときさだ)
    • 龍賀一族の当主で、日本の政財界を裏で牛耳る龍賀製薬の立役者です.
    • 物語の冒頭で死去しますが、魂移しの秘術で孫の時弥の体を乗っ取って現世に戻ります.
    • 自分の欲望のためなら身内や幽霊族を道具として使い捨てる、まさに「諸悪の根源」と呼ぶべき外道です.
    • 「時貞ボール」と呼ばれる最終形態になったのは、ある意味彼の業が詰まった結果でしたね.
  • 龍賀 沙代(りゅうが さよ)
    • 龍賀乙米と克典の一人娘で、都会に憧れる可憐な少女です.
    • 祖父である時貞から嫌がらせを受けており、その絶望と恨みから狂骨を身に宿し、一族を手にかけます.
    • 水木に村から連れ出してくれることを強く願っていました.
    • 彼女の悲惨な運命には、本当に胸が痛みました.
  • 長田 時弥(おさだ ときや)
    • 長田庚子の息子で、病弱ながら人懐っこい性格です.
    • 時貞の遺言により、次々代の当主に指名されます.
    • 時貞に体を乗っ取られ、魂を追い出されてしまいます.
    • 彼の純粋さと、その後の悲しい運命には、多くの視聴者が涙しました.
  • 龍賀 乙米(りゅうが おとめ)
    • 龍賀時貞の長女で、龍賀克典の妻、沙代の母親です.
    • 龍賀の家柄に強い誇りを持ち、厳格な性格ですが、実は沙代の一件を知りながら「栄えある務め」と語る冷酷さも持ち合わせています.
    • 長田幻治と想い合っているという裏設定も.
  • 長田 幻治(おさだ げんじ)
    • 哭倉村の村長で、長田庚子の夫、時弥の父親です.
    • その正体は、禁術に手を出したことで鬼道衆から破門された外法者集団「裏鬼道」のリーダー格です.
    • にこやかな顔の下に冷酷な本性を隠し、狂骨を操ります.
    • 妻や息子との関係は希薄で、乙米に忠誠を誓っています.
  • 龍賀 孝三(りゅうが こうぞう)
    • 龍賀時貞の次男で、哭倉村の禁域に立ち入った罰により心を失い、ひたすら絵を描き続けています.
    • 水木と同じように髪が白くなっています.
    • 幽霊族の妻(岩子)の絵を描いていたことから、彼女との接点があったことが示唆されています.
    • 個人的には、彼もまた龍賀一族の犠牲者の一人だと感じました。
  • 龍賀 克典(りゅうが かつのり)
    • 龍賀乙米の婿で、龍賀製薬の社長です.
    • 水木の野心を気に入り、彼を出世の足がかりにしようとします.
    • 村のしきたりや因習には苦手意識を持っていますが、龍賀家の深い闇には気づいていないようです.
  • 龍賀 時麿(りゅうが ときまろ)
    • 龍賀時貞の長男で、平安貴族のような白塗りの姿をしています.
    • 身体が弱いため人前に姿を見せませんでしたが、時貞の遺言で当主となります.
    • 一連の殺人事件の最初の被害者です.
    • 「ととさま?」と号泣する姿が印象的でしたね.
  • 龍賀 丙江(りゅうが ひのえ)
    • 龍賀時貞の次女で、若い頃に駆け落ちしましたが村に連れ戻され、自堕落な生活を送っています.
    • 一連の殺人事件の二番目の被害者です.
    • 彼女のやさぐれた姿からは、村の因習による深い絶望が感じられました.
  • 長田 庚子(おさだ としこ)
    • 龍賀時貞の三女で、長田幻治の妻、時弥の母親です.
    • 気弱な性格で乙米に逆らえませんが、息子への愛情は本物でした.
    • 三番目の殺人事件の被害者となります.
    • 彼女の息子の幸せを願う気持ちと、その悲しい運命には涙せずにはいられませんでした.
  • ある謎の少年/ねずみ男
    • 龍賀家で働く少年で、シリーズお馴染みのねずみ男にそっくりです.
    • 金のためなら何でもする現金な性格で、シリアスな本作における唯一のコメディリリーフでもあります.
    • 水木とゲゲ郎を助ける場面もあり、ホッとさせてくれる存在でした.

これらの人物が織りなす関係性が、物語に深い奥行きを与えていましたね。

鬼太郎誕生(映画)ゲゲゲの謎|感想は面白い?グロい?かわいそう?

「ゲゲゲの謎」は、公開当初からSNSを中心にじわじわと評判が広がり、最終的には制作側も予想しなかった大ヒットとなりました.

異例のロングラン上映を果たし、第47回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞するなど、そのクオリティの高さは多くの人に認められましたね。

実際に見た僕も、この作品の質の高さには驚かされました。

多くの感想として挙げられるのが、「大人向けの作品である」 という点です.

PG12指定(12歳未満は保護者の助言・指導が必要)、さらには327カットをリテイクした「真生版」ではR15+指定となるほど過激で残酷です.

また、龍賀一族が抱える闇などの倫理的に問題のある描写も含まれており、子供に見せるには注意が必要だと感じた人が多かったようです.

僕も、これらの描写には胸糞悪さを感じつつも、それが物語のリアリティと人間の業の深さを際立たせていると思いました.

多くの視聴者が指摘するように、この映画では「妖怪よりも人間の方が恐ろしい」というテーマが強く描かれています.

龍賀一族の、富と権力のために人々や幽霊族を犠牲にし続ける姿は、まさに人間の醜さの煮凝りのようでした.

「自分さえ良ければ、自分の一族さえ良ければ」という思想が村全体を蝕んでいく様は、見ていてゾッとしました.

しかし、それと同時に、この作品は深い感動と希望を与えてくれます.

水木がゲゲ郎との出会いを通じて、野心に囚われていた自分から、他者を思いやる心を取り戻していく姿、そしてゲゲ郎が家族と友の未来のために自らを犠牲にする「愛」の姿は、見る人の心を強く揺さぶります.

特に、水木が鬼太郎を抱きしめるラストシーンは、絶望の中で生まれた小さな希望として、忘れられない感動を残しました.

原作者である水木しげる先生自身の戦争体験が水木というキャラクターに投影されており、単なるエンターテイメントとしてだけでなく、戦争の悲惨さや命の尊さを訴えかけるメッセージも込められていると感じました.

また、鬼太郎の誕生秘話や、なぜ鬼太郎が人間を助けるヒーローになったのかという理由が描かれている点も、長年のファンにとってはたまらない魅力です.

ストーリーの細部まで伏線が張り巡らされており、何度も見返すことで新たな発見があるため、リピーターが続出したのも納得です.

僕も何度か「入村」しましたが、見るたびに新しい発見があり、考察が尽きることがありませんでした。

まとめ

「ゲゲゲの謎」は、単なるアニメ映画という枠を超え、ホラー、ミステリー、人間ドラマ、そして「愛」と「希望」が複雑に絡み合った、まさに傑作と呼ぶにふさわしい作品だと確信しています.

まだご覧になっていない方は、ぜひこの奥深い世界を体験してみてください。

きっと、あなたの心にも深く刻まれることでしょう。

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