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ブラッサム(朝ドラ)悠樂軒の実在モデルは?悠楽軒?現在はどこ?

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はるを 朝ドラ

朝ドラ『ブラッサム』の物語において、ヒロインの葉野珠が東京で歩み始める新たな舞台として登場した西洋レストラン「悠樂軒」に、みなさんもきっと心を躍らせたのではないでしょうか。

故郷の岩国を離れて上京し、予期せぬ生活のピンチに直面した珠が飛び込んだこの場所は、単なるアルバイト先に留まらない特別な輝きを放っています。

レトロで華やかな雰囲気が漂う店内で繰り広げられる人間模様や、個性的すぎる従業員たちとのやり取りを見ているだけで、毎朝テレビの前で思わず笑顔になってしまいますよね。

実はこの魅力溢れるレストランには、史実に存在する伝説的なお店がモデルとして隠されていることをご知でしょうか。

今回は、ドラマに登場する悠樂軒の魅力や役割をはじめ、実在したモデル店舗の驚くべき歴史や現在の場所まで、朝ドラファンとしての熱い思いを込めながら徹底的に紐解いていきますね。

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悠樂軒とは?【ブラッサム(朝ドラ)】

ドラマ『ブラッサム』の第5週から登場する「悠樂軒(ゆうらくけん)」は、東京・本郷に店を構えるおしゃれで格調高い西洋レストランです。

上京したての珠が、同居する保の実家からの仕送りが突然止まってしまうという厳しい現実に直面し、喉から手が出るほど仕事を求めて探した末に行き着いた大切な職場なんですよね。

新聞の求人広告を目にして面接へと駆けつけた珠を迎えたのは、トレンディエンジェルの斎藤司さんがコミカルに演じる店長の熊田さんでした。

面接室に入るやいなや、珠の顔を一目見ただけで威勢よく「採用!」と即決してしまうスピード感には、思わず画面の前で吹き出してしまいました。

着物の上に真っ白なエプロンを重ねた当時のハイカラな制服姿を披露した珠は、店長から太鼓判を押されて晴れてウエイトレスとして働き始めることになります。

悠樂軒の魅力は店長だけにとどまらず、周りを固める同僚の女性給仕たちも非常に個性的で目が離せません。

ベテランの松子さんをはじめ、お笑いコンビのヨネダ2000のふたりが演じるスギさんやヨネさんといった賑やかな仲間たちが、珠を温かく迎え入れてくれます。

そして何より見逃せないのが、このお店に客として足を運ぶ豪華な文士や編集者たちの存在です。

一流文芸誌の敏腕編集長である黒崎大三郎や副編集長の山中勇三をはじめ、若手人気作家の秋山格之介や異色の翻訳家である小山牛丸など、時代の先端を走る知識人たちが集うサロンのような役割を果たしているんですよね。

豪快にビフテキを平らげて大きなチップを残していく黒崎編集長の姿など、まさに当時の活気ある文壇の雰囲気を存分に楽しむことができます。

ちなみに、劇中で描かれる印象的な悠樂軒の店内や情緒ある外観は、ロケ地ではなくNHK大阪放送局のスタジオに作られた豪華なセットで撮影されているそうです。

悠樂軒の実在モデルは?燕楽軒?

ドラマで珠が活き活きと働く悠樂軒ですが、その実在モデルとなったのは大正時代の東京・本郷に実在した伝説のフランス料理店「燕楽軒(えんらくけん)」です。

「ゆうらくけん」という劇中の店名と「えんらくけん」という史実の店名は、響きも漢字の雰囲気も非常にそっくりで、制作陣の遊び心と敬意が感じられますよね。

ヒロインのモデルである作家の宇野千代さんは、大正6年に東京帝国大学へ進学する従兄の藤村忠とともに故郷の岩国から上京を果たしました。

ふたりは小石川の髪結い店の2階などに身を寄せながら生活していましたが、東京での暮らしはお金に余裕がなく、千代さんはさまざまなアルバイトをして家計を支えていたのです。

出版社での事務作業や写真のモデル、家庭教師など多様な仕事を経験する中で、千代さんが実際に給仕として働いたのがこの燕楽軒でした。

千代さんが燕楽軒で給仕をした期間はわずか18日間という非常に短いものでしたが、この奇跡のようなわずかな日数が彼女のその後の人生を決定づけることになります。

ドラマの珠と同じように、着物に白いエプロンを締めた可憐な姿で料理を運んでいた千代さんは、そこで運命的な文士たちとの出会いを果たすことになりました。

史実での「燕楽軒」

史実における「燕楽軒」は、単なる街の洋食屋さんではなく、当時の日本における最高峰の西洋料理と文化が交差する特別な場所でした。

このお店の歴史を紐解くと、大正4年頃に上野精養軒の支配人であった妹尾勇吉によって開業され、大正7年に伝説の料理人である西尾益吉が経営を引き継いだとされています。

料理長の西尾益吉さんは、日本における西洋料理の草分けである築地精養軒で腕を磨いた後、単身フランスへ渡り、パリのホテル・リッツで「近代フランス料理の父」と称されるオーギュスト・エスコフィエに直接師事したという凄まじい経歴の持ち主でした。

あの有名なドラマ『天皇の料理番』のモデルとなった秋山徳蔵さんも西尾さんの弟子であり、師匠が見事なフランス語でメニューを書き上げる姿に憧れて渡仏を決意したという胸が熱くなるようなエピソードも残されています。

燕楽軒の建物自体も大変立派なもので、もともと劇場だった建物を改築した敷地320坪を誇る3階建ての大洋館でした。

1階には150人を収容できる広い酒場があり、2階と3階には食堂や豪華な宴会場が設けられ、なんと1,000人規模の仕出しにも対応できるほどの大規模な高級レストランだったのです。

そんな格調高い店内で給仕として働き始めた宇野千代さんは、そのあまりの美しさから店に出入りする文士や編集者たちの間で「本郷の女王」や「クイン」と呼ばれて大評判になりました。

当時の燕楽軒の斜め向かいには大手出版社である中央公論社が存在していたため、『中央公論』の名編集長として知られる瀧田樗陰が連日のように作家たちを連れて食事に訪れていたんですよね。

瀧田編集長は千代さんが担当するテーブルに座ると、食事の後に毎回50銭銀貨という当時の感覚で数千円に相当する破格のチップをテーブルに置いて立ち去るのが恒例でした。

生活費に困り持ち物を質に入れていた千代さんは、この瀧田編集長からのチップを大切に貯めて、質に入れた品物を無事に取り戻すことができたと後年に嬉しそうに振り返っています。

さらに、お店には芥川龍之介や菊池寛、久米正雄や佐藤春夫といった日本文学史に名を刻む文豪たちがズラリと顔を揃えていました。

まだ若い文学青年だった今東光は千代さんにすっかり夢中になり、仕事が終わるのを待って夜道を送り届けたり、本郷の街をふたりで仲良く散歩したりしていたそうです。

その散歩の途中で、千代さんが八百屋の店先で見つけた1束2銭の安い葱を思わず買った出来事を今東光が芥川龍之介に話し、それが名作短編小説『葱』のモデルになったという話には思わずニヤリとしてしまいますよね。

そして、客として出会った瀧田編集長から「文章を書くなら小説を書いてごらんなさい」と強く勧められたことが、千代さんが本格的に作家を志す決定的なきっかけとなりました。

後に千代さんが書き上げた小説『墓を発く』が『中央公論』に掲載され、破格の原稿料を受け取って鮮烈なデビューを飾ることになった原点は、まさにこの燕楽軒での18日間にあったのです。

燕楽軒(ブラッサム悠樂軒)の現在はどこ?

これほどまでに華やかな文壇ドラマの舞台となった「燕楽軒」ですが、一体現在の地図で言うとどのあたりにあったのか気になりますよね。

燕楽軒が実際に建っていた場所は、現在の東京都文京区本郷にある本郷三丁目交差点のすぐ目の前です。

本郷通りと菊坂通りがちょうど分岐する角地に位置しており、本郷薬師の目と鼻の先という、まさに本郷の一等地でした。

現在の現地を訪れてみると、大きな商業ビルや建物が建ち並んでおり、スーパーマーケットの「ライフ 本郷三丁目駅前店」が営業している敷地とその周辺エリアがまさに燕楽軒の跡地にあたります。

残念ながら、当時の豪華な3階建て洋館は関東大震災やその後の戦災などによって失われてしまい、建物自体は現存していません。

けれど、歴史豊かな菊坂の周辺を歩いてみると、樋口一葉や宇野千代といった文豪たちの足跡を伝える説明板が今でもひっそりと設置されており、当時の面影や文学の街としての空気感を肌で感じることができます。

もし史実の燕楽軒が提供していた本場のフランス料理の味や雰囲気を今でも体感してみたいと思われる方は、上野恩賜公園にある「上野精養軒」を訪れてみるのが一番のおすすめです。

燕楽軒の料理長だった西尾益吉さんが全盛期を築き上げた精養軒の伝統の味は、形を変えながら現在の上野精養軒へと大切に受け継がれています。

本郷の跡地で往時の文豪たちの語らいに思いを馳せ、上野で歴史ある西洋料理に舌鼓を打つという聖地巡礼の旅は、朝ドラファンにとって最高に贅沢な体験になるはずですよ。

まとめ

朝ドラ『ブラッサム』で珠が新たな一歩を踏み出した西洋レストラン「悠樂軒」と、そのモデルである史実の「燕楽軒」についてじっくりと紐解いてきましたが、いかがでしたでしょうか。

生活のためにやむを得ず始めたウエイトレスの仕事が、のちに日本文学界を代表する大作家を生み出すきっかけになったという史実は、何度振り返っても鳥肌が立つほどロマンに満ち溢れていますよね。

ドラマの劇中でも、斎藤司さん演じる熊田店長をはじめとするユニークな仲間たちや、遠藤憲一さん演じる黒崎編集長らとの出会いを通じて、珠の人生が大きく動き出そうとしています。

失敗や困難にぶつかっても決して下を向かず、自分の力で生活を切り拓きながら情熱を燃やし続けるヒロインの姿には、現代を生きる私たちも大きな勇気と元気をもらえます。

これから悠樂軒という華やかな舞台で、珠がどんな人々に出会い、どのようにして作家としての才能を開花させていくのか、一瞬たりとも目が離せません。

毎朝の放送をみんなで一緒にワクワクしながら見守り、珠の成長と活躍を全力で応援していきましょうね。

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