夜の静寂の中でトキが語った「鳥取の布団」は、たとえ言葉が半分しか通じなくても、二人の魂を深く繋ぐ特別な時間でした。
ばけばけ(朝ドラ)61話までの振り返り
前回の60話、あの「オトキシショウ」という響きに心を奪われませんでしたか?
ヘブンがそれまでの「シジミサン」という呼び方を捨て、親愛を込めて「オトキシショウ」と呼んだ瞬間、物語のフェーズが確実に変わったのを感じましたよね。
さて、今朝放送された第61話では、そんな幸せな時間に少しずつ、でも確実に変化の兆しが忍び寄ってきました。
ばけばけ(朝ドラ)61話ネタバレあらすじ
61話のストーリー、それぞれの想いが交差する朝
トキは毎晩のようにヘブンに怪談を語り聞かせていますが、その心には一つの大きな不安が影を落としています。
日本滞在記の「ラストピース」として怪談を集め終えてしまったら、ヘブンはこのまま松江を、そして日本を去ってしまうのではないか、という切実な恐れです。
そんな折、トキのもとに東京で別れた元夫・銀二郎からの手紙が届き、彼が松江に帰ってくることが判明します。
一方でヘブンにもアメリカから手紙が届き、かつての同僚であり、書斎に写真を飾っていたイライザが日本へ向かっていることを知るのです。
互いに大切な「誰か」と会うための休みをやり取りする際、ヘブンが見せた少し嫉妬混じりの保留や、その後のあっさりとした許可には、観ているこちらもモヤモヤさせられましたね。
ばけばけ(朝ドラ)61話ネタバレ感想
61話の感想、深まる絆と忍び寄る「再会」の影
今日の放送で一番印象的だったのは、トキとヘブンの距離感が「雇用主と女中」を完全に超え始めている描写でした。
怪談を語る時のあの独特な空気感は、まるでお互いの孤独を埋め合わせているようで、切なさと愛おしさが入り混じっています。
しかし、その関係を揺るがすように登場する銀二郎とイライザの存在は、まさに「嵐の前の静けさ」を感じさせる絶妙なスパイスです。
銀二郎が以前の貧窮した姿ではなく、立派な洋装で現れたシーンには、時代の変化と彼の4年間の重みを感じずにはいられませんでした。
「小豆とぎ橋」あらすじネタバレ
伝説の「小豆とぎ橋」に隠された、あまりにも残酷な物語
劇中でトキがヘブンに聞かせていた「小豆とぎ橋」の怪談は、松江の普門院近くに実在する伝説がモデルになっています。
夜な夜な橋の下で小豆を洗う音が聞こえ、女の幽霊が現れるというこの場所には、恐ろしい禁忌が伝えられてきました。
それは、謡曲『杜若(かきつばた)』を歌いながらこの橋を渡ってはいけない、というものです。
物語では、ある侍がその迷信を笑い飛ばして歌を口ずさみましたが、家に帰ると見知らぬ女から文箱を渡され、中には我が子の生首が入っていたという凄惨な結末が待っています。
ドラマではこの不気味な伝説をなぞりつつも、ヘブンが木に激突するというコミカルな演出が加えられ、二人の微笑ましい散歩風景として描かれていたのが救いでしたね。
ばけばけ(朝ドラ)61話からどうなる?
次回62話の展開を考察、動き出す四角関係のゆくえ
明日の放送では、ついに銀二郎が松野家を訪れ、トキの家族に過去の出奔を謝罪するシーンが描かれるはずです。
驚くべきは、彼が東京で事業を成功させ、松野家全員を養えるほどの財力を手に入れているという事実です。
「トキとやり直したい」と真っ直ぐに告げる銀二郎の再プロポーズは、借金に苦しんできた松野家にとって、あまりにも甘い誘惑になるかもしれません。
同じ頃、ヘブンは船着き場でイライザとの再会を待ち侘びており、四人の想いは複雑に絡み合っていくことでしょう。
ヘブンの心にいる「イライザ」がどんな女性なのか、そして彼女の登場がトキの決意にどう影響するのか、明日の放送から目が離せません。
まとめ
物語の「化け」が加速する第13週、目が離せません
タイトルである「ばけばけ」が示す通り、時代も、そして登場人物たちの立ち位置も大きく化けようとしています。
再登場した銀二郎が、かつてのような武士の面影を捨てて、成功者として現れたことも、一つの「化け」の形なのかもしれません。
トキとヘブンの間に芽生えた繊細な感情が、この大きな波にどう立ち向かっていくのか。
この冬一番の盛り上がりを見せる松江の物語を、明日も一緒に見守っていきましょう。
まさに「It’s the calm before the storm(嵐の前の静けさ)」といったところですね。
