■朝ドラ「ばけばけ」36話は朝ドラ史上最高のコント!?ビア探し大喜利に抱腹絶倒!
「ばけばけ」第36話、ご覧になりましたか?
松野トキちゃん(髙石あかり)の女中生活が本格スタートした今週ですが、もう、笑いすぎて朝から涙が出そうになりました!
「クビノ、カワ、イチマイ。」というサブタイトルの通り、トキちゃん、いきなりクビ宣告されてしまうんですから、心臓に悪いったらありません!
でも、そのクビ回避のために繰り広げられた、ヘブン先生(トミー・バストウ)とのやり取りが、本当に秀逸でしたね。
今回は、この緩急自在な第36話を深掘りしつつ、次回37話のまさかの展開まで、たっぷりとお届けします。
ばけばけ(朝ドラ)36話までの振り返り
■涙と嘘の果てに!35話の決意を振り返り
まずは前回、第35話のおさらいから。
第7週の最終回は、松野家の貧困を救うため、トキがヘブン先生の女中になったという秘密が、ついに家族にバレてしまうという、非常に重い回でした。
トキは、実母であるタエさん(北川景子)が物乞いをする姿を見てしまったこと、そして松野家と雨清水家の両方を支えるため、「ラシャメン(妾)になっても構わない」と、命がけの覚悟で女中になったことを家族に吐露しましたね。
特に、母のフミさん(池脇千鶴)に「正直に話しなさい」と迫られた時の、トキちゃんの強い目線には、鳥肌が立ちました。
明治の激動期、士族の娘が貧困に喘ぎ、階級の壁に苦しむ姿は、怪談よりもよっぽど恐ろしい現実だと痛感させられました。
結局、ヘブン先生は純粋な「女中」しか求めていなかったことが分かり、トキちゃんの「妾」になるという悲痛な覚悟は、ある意味空回りするのですが、家族の絆はしっかりと結び直されました。
その感動的な余韻も冷めやらぬまま、第8週はさらに大きな波乱と、そして爆笑が待っていたのです!
ばけばけ(朝ドラ)36話ネタバレあらすじ
■クビ寸前!ヘブンの孤独と錦織の葛藤
第36話は、トキちゃんが家族公認の下、改めてヘブン先生の女中として働くところから始まります。
しかし、トキがヘブンの女中になったことで、「異人が若い娘を囲っているのではないか」という誤解や偏見が町中に広まり、ヘブン先生は色眼鏡で見られることに苛立ちを募らせます。
そのピリピリした空気は、松江中学校での英語の授業にも滲み出ていました。
ヘブン先生が錦織先生(吉沢亮)に向かって発した英語、「You understand that, don’t you?」(そのことは分かっていますね?)は、表向きは授業内容の確認ですが、その裏には「自分が偏見で見られている苦しさを、君たちだって本当は分かっているだろう?」という孤独や怒りが込められていたように感じます。
通訳である錦織先生は、その言葉の裏にあるヘブン先生の心情を察し、「すみません」と小さな声で謝罪します。これは、トキを女中に紹介したことで誤解が広まったことへの後ろめたさや、ヘブン先生を守り切れなかった通訳としての自責の念だったのでしょうね。
このシーン、たった一言の英語と一言の日本語に、ヘブンの孤独、町の偏見、錦織の葛藤が凝縮されていて、本当に『ばけばけ』らしい“心のひだ”の表現だと思いました。
そして、このギスギスした空気に耐えかねたヘブン先生は、ついにトキに「クビ」を宣告!
ですが、両家を支えるためにクビになるわけにはいかないトキと、誤解の元凶を作ってしまった錦織先生が土下座で懇願し、ヘブン先生は「シブシブ」クビを撤回。本当に、首の皮一枚つながった展開でしたね。
朝ドラ史上最高のコント?「ビア大喜利」爆笑のモノボケ連鎖
クビ騒動のあと、ヘブン先生は午後の授業に向かう前にトキに「beerを買っておいてほしい」と頼みます。
この「ビア」が、今回の爆笑騒動の始まりでした!
「OK」と愛想笑いで返したトキちゃんですが、もちろん「ビア」が何のことか分かりません。
そこで相談したのが、ヘブン先生がかつて滞在していた花田旅館の皆さん。
旅館の主人・平太さん(生瀬勝久)や女将のツルさん(池谷のぶえ)も、「ビア」なんて聞いたことがない、と首をひねる中、ここから「ビア探し」という名の「モノボケ大喜利」がスタートします。
ツルさんは楽器の「琵琶(びわ)」。平太さんは果物の「枇杷(びわ)」。そして女中のウメさんは穀物の「稗(ひえ)」ではないかと推測します。
トキちゃんは、これ以外にも「鎌」「独楽(こま)」「胡麻(ごま)」など、「ビア」に聞こえそうなものをたくさん買い集めてヘブン先生の前に並べるんです。
そして、呆れるヘブン先生に、極めつけは親友のサワちゃん(円井わん)を引っ張り出して「彼女は…サワ!」と紹介!
この一連の連想ゲームには、SNSでも「朝ドラ史上最高のコント」「ビアでボケまくりで抱腹絶倒」と大爆笑の嵐でした。
特に、言葉が通じない異文化の壁を、身振り手振りと必死のモノボケで乗り越えようとするトキちゃんの表情演技が「神レベル」だったという感想に、私も激しく同意です。笑いながらも、クビになりたくないトキちゃんの切実な奮闘が伝わってきて、泣き笑いでしたね。
ばけばけ(朝ドラ)36話ネタバレ感想
■視聴者の声:コミカルなのに「怖いほどリアル」
第36話は、コミカルさが爆発しつつも、根底にあるテーマの深さが評価され、視聴者の間で大きな反響を呼びました。
「誤解の連鎖が爆笑を誘うが、異文化の摩擦は怖いほどリアル」 という意見がまさにこの回の真髄を表しています。
言葉が通じないことで、ちょっとした誤解が大きな騒動になり、それがヘブン先生の孤独や周囲の偏見を助長する。笑えるけれど、明治の世の「言葉の壁」がいかに高く、生活に直結していたかが痛いほど伝わってきました。
また、錦織先生の「不憫さ」も人気を集めています。彼は通訳という重責を背負いながら、異文化の翻訳困難を象徴しているようで、その申し訳なさそうな表情には同情が集まっていました。
脚本のふじきみつ彦さんが目指す「何も起きないのに面白い」という作劇が、この「ビア探し」のシーンで完全に体現されていましたね。
ばけばけ(朝ドラ)36話からどうなる?
■37話展開予想:ビア入手と新たな”まさかの事態”
さて、琵琶でも稗でもサワちゃんでもなかった「ビア」ですが、トキちゃんは無事にクビを回避できるのでしょうか?
次回、第37話では、ようやく「ビア」の正体が判明します。
嘆くトキちゃんに、錦織先生が「ビア」は松江で唯一の舶来品店「山橋薬舗」で購入できると教えます。
トキちゃんは、店主の山橋才路さん(柄本時生)と出会い、無事に「ビア」、つまりビール(Beer)を手に入れることができます。実は、このエピソードは、八雲が薬局でビールを買っていたという史実の逸話に着想を得ているそうです。
これで一件落着……と思いきや!
なんと、「まさかの事態がトキとヘブンを襲う」と予告されています。一難去ってまた一難、再びクビの危機が訪れるようです。
言葉の壁を一つ乗り越えたかと思いきや、今度は何が二人を待ち受けているのでしょうか?もしかしたら、ヘブン先生がビア(ビール)を飲んでいる姿が、また別の偏見を生んでしまうのかもしれません。
異文化交流とは、常に誤解と隣り合わせ。この「まさかの事態」が、二人の関係をさらに深くするきっかけになることを期待したいですね。
まとめ
■総括:言葉の壁を越える二人の「化け」
「ばけばけ」第36話は、コメディの皮をかぶったまま、異文化と階級社会のシビアな現実を突きつけてくる、まさに“昏い悲喜劇”の魅力が詰まった回でした。
トキちゃんが、生きていくために必死で「ビア」を探し求めた姿は、「うらめしい」状況でも決して笑顔を忘れない、彼女の強さそのものです。
そして、脚本家ふじきみつ彦さんが描くテーマは、悲しいことも、うらめしいことも、少しずつ「すばらしいものに変わっていく」こと。
ヘブン先生とトキちゃんが、言葉ではない部分で互いを理解し、ゼロの状態から距離を詰めていく様子は、まさにドラマのタイトル通り、二人が少しずつ「化けて」いく過程なんだと、感じています。
次回からは、トキちゃんとヘブン先生の関係がさらに進展し、二人が真の“共同制作者”、そして“夫婦”へと歩みを進めるための、大切な一週間になりそうですね!
