朝ドラ「ばけばけ」35話詳報!ブシムスメの「自分を捨てた」啖呵に震えた金曜日
ああ、皆さん!今週も濃密な15分間、本当にお疲れ様でした。
金曜日の朝ドラって、クライマックスに向けた緊張感と、来週への期待が入り混じって、いつも心臓がドキドキしますよね。
特に「ばけばけ」第35話は、これまでトキちゃん(髙石あかり)が必死で隠し通してきた秘密が、ドミノ倒しのように次々と明らかになる、まさに「金曜らしい回」でした。
松野家と雨清水家の運命が、あの長尺シーンで一気に「化けた」瞬間を、私と一緒にじっくり振り返ってみましょう!
ばけばけ(朝ドラ)35話までの振り返り
■隠し事バレ寸前!34話の緊迫
第35話を見る前に、まず第34話のおさらいは欠かせません。
前回、松野家の面々――父・司之介(岡部たかし)、母・フミ(池脇千鶴)、祖父・勘右衛門(小日向文世)の三人が、トキちゃんの行動に不審を抱き、尾行を決行したんですよね。
花田旅館で働いているはずのトキが、なぜか裏口から出ていく姿を目撃し、疑惑は確信へと変わってしまいました。
そして、その裏側では、雨清水家の三之丞(板垣李光人)が、物乞いとなった実母タエ様(北川景子)の悲惨な姿を記者(梶谷)に嗅ぎつけられ、トキちゃんにもらった生活費をまさかの口止め料として渡してしまうという、信じられない行動に出ていました。
三之丞さま、タエ様を守りたい一心だったのは分かるけれど、その弱さが時代に追いつけない士族の悲劇を象徴していて、見ていて本当に切なかったです。
この嘘と秘密の連鎖が、35話でついに大爆発してしまうんです。
ばけばけ(朝ドラ)35話ネタバレあらすじ
■トキの覚悟とフミの涙
第35話、松野家の居間に集まった家族に、トキちゃんがヘブン先生(トミー・バストウ)の女中であること、そしてタエ様が物乞いにまで落ちぶれた事実が知られてしまいました。
緊迫の瞬間、松野家を訪れたのが三之丞でした。
三之丞はトキちゃんから受け取ったお金を返しに来たのですが、そのタイミングで、トキがタエ様の物乞いの姿を知っていたことが家族にバレてしまうんです。
ここでフミさんが見せた「怒り」ではなく「叱り」の演技に、私は鳥肌が立ちました。
特に、「産んでくれたおタエ様のためなら、ラシャメンになってもええと思った」というフミさんの言葉は、育ての親としてのプライドと、娘の命を案じる愛情がぐちゃぐちゃに混ざり合った、衝撃的な本心でした。制作統括の方も、この爆発力は「すごい」と絶賛されています。
そんなフミさんに対し、トキちゃんが放った言葉が、今回のハイライトです。
「生みとか、育てとか、そげなこと関係ない!私を見て。自分を捨てたの。自分を捨てて、家族のためにラシャメンになろうとしたの」。
この啖呵は、産みの親・育ての親という枠を超え、家族全員を、そして零落した雨清水家をも救おうとするブシムスメ・トキの壮絶な覚悟でした。
錦織先生(吉沢亮)の勘違いのおかげで、トキちゃんの覚悟は「ラシャメン(妾)」という最悪の形にならずに済んだのですが、その決意自体が重すぎます。
そして、まだ武士の誇りにすがろうとして金を突き返す三之丞さまに「悔しかったら、アンタも自分を捨てて現実的な仕事をして、いつかこのお金返してみせなさいよ!!!」と一喝。
この迫力、もはやトキちゃんは三之丞さまにとって、叱りつける「姉」そのものでしたね。
結果、松野家はトキちゃんの稼ぎを受け入れ、両家を支える決意を固め、家族の絆はより一層深く強まったんです。
ばけばけ(朝ドラ)35話ネタバレ感想
■視聴者の心に響いた瞬間
この35話の視聴者の反響はすさまじく、SNSでは「#ばけばけ」がトレンドを席巻しました。
何よりも際立ったのは、ヒロイン・髙石あかりさんの演技力への賞賛です。
特に、家族に追及された時の強い目線の演技は、「凄すぎて感想が出てこん」「ブシムスメ!」といったコメントとともに、多くの視聴者の心に突き刺さりました。
また、この緊迫したシーンを支えたフミ役・池脇千鶴さんの存在感も語り草になっています。制作統括の方も「池脇さんがいるからこそ松野家は締まる」、「コミカルな芝居をリアルに引き戻してくれている」と、フミさんが松野家の“キーマン”であることを明かしています。
コミカルで自由奔放な松野家の面々(司之介、勘右衛門)の芝居も、フミさんがどっしりと受け止めてくれるからこそ、面白さが成立しているんですね。池脇さんの真摯な姿勢が、座組全体を引っ張っているのだと思うと、胸が熱くなります。
そして、今回のストーリー全体を通して、「十数分で階級移動の困難と女性の選択の過酷さが詰まり、怪談より怖かった」、「シビアすぎて朝から重い」といった声も多く、明治の激動期に生きる人々の現実の残酷さが、改めて浮き彫りになりました。
ばけばけ(朝ドラ)35話からどうなる?
■第8週予告「クビノ、カワ、イチマイ。」の行方
第7週の感動の連帯を経て、いよいよ来週からは第8週「クビノ、カワ、イチマイ。」が始まります。タイトルからして波乱の予感しかしません!
なんと、トキちゃんはヘブン先生から、いきなり「おトキさん、クビ!」と宣告されてしまうんです。クビは困るー!。
これは、トキちゃんがラシャメンではないと分かったものの、錦織先生の誤解のせいで周囲から色眼鏡で見られることに、ヘブン先生がイライラを募らせた結果だそうです。ヘブン先生自身の孤独感やプレッシャーが、一番身近なトキちゃんへの「八つ当たりに近い」形で爆発してしまうわけですね。
もちろん、松野家と雨清水家の両方を支えなければならないトキちゃんは、クビになるわけにはいきません。
クビ撤回のために奮闘するトキちゃんに、ヘブン先生は「ビア」を買ってくるという、謎のおつかいを頼みます。
トキちゃん、英語は全く分からないので、「ビア」と聞いて「琵琶」や「稗」「独楽」「ごま」など、全く違うものを用意するという、爆笑必至のドタバタ劇が繰り広げられるようです。このやり取り、想像しただけで笑えてきます。トミー・バストウさんと髙石あかりさんのコミカルな演技合戦、楽しみすぎます!
そして、予告で話題となった「スキップ」のシーン!
ヘブン先生が機嫌を直した後、トキちゃんにスキップを教えるという、平和で愛らしいエピソードがあるようです。視聴者の皆さんが「錦織先生のヘタクソスキップが来る…!」と盛り上がっているのを見て、私も朝から謎のスキップを練習したくなりました(笑)。
史実では、小泉八雲がセツを正式に「クビ」にした記録はないそうなので、この「クビ」騒動は、二人が文化や言葉の壁を乗り越え、より深い信頼関係を築くための「通過儀礼」だと信じたいですね。
まとめ
■二人の運命は「化ける」のか
第35話は、トキちゃんが「ラシャメンになる覚悟」を捨て身で家族にぶつけ、松野家と雨清水家、両家の絆を強めるという、非常に重くも温かい結末を迎えました。彼女の覚悟は、まさに「悲しみも苦しみも、幸せに化ける」という、このドラマのテーマを体現しているかのようです。
来週、ヘブン先生からの突然のクビ宣告によって、二人の関係は「首の皮一枚」(クビノ、カワ、イチマイ。)でつながるというギリギリの状態に追い込まれます。
でも、ヘブン先生の「ビア」探しという試練を通して、言葉の壁を超えたコミュニケーションや、トキちゃんの持つ類稀なる優しさ、そしてヘブン先生の人間臭い弱さが、きっとお互いの心を溶かしていくはずです。
今後は、この波乱を乗り越えた先に、トキちゃんがヘブン先生の創作活動に欠かせない「語り部」として、そして夫婦として、真に結ばれていく物語が待っていることを期待しましょう!
