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沈黙の艦隊ネタバレ|最後の結末は?映画・ドラマ・原作の違いは?

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アニメ・マンガ

いやぁ、検索ありがとうございます!

この記事にたどり着いたということは、あなたも僕と同じく『沈黙の艦隊』の持つ底知れない魅力に引き込まれているか、あるいはその壮大すぎる結末がどうなったのか気になっているクチですね。

僕もこの作品を読み返すたびに、かわぐちかいじ先生の描き出す「個と世界の向き合い方」の深さに唸らされます。

平成の名作漫画として時代を超えて読み継がれるこの超大作、今日はその核となるあらすじから、映像化された結末、そして読者が抱く熱い感想まで、熟練の考察ブロガーとして徹底的に語り尽くしますよ!

さあ、深海の緊張感に満ちた世界へ、ご一緒に出航しましょう。

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沈黙の艦隊ネタバレ|あらすじ

■漫画『沈黙の艦隊』の全容: 独立国家「やまと」とは

この物語は、日米共同で極秘に建造された日本初の原子力潜水艦「シーバット」を巡る、架空戦記であり、同時に骨太なポリティカルサスペンスでもあります。

物語の始まりは、海難事故の偽装から。

海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」が沈没し、艦長である海江田四郎二佐以下、乗員全員が殉職したと公式に発表されますが、これは彼らを極秘裏に建造された「シーバット」の乗員とするための欺瞞工作でした。

しかし、海江田は処女航海中に突如反乱を起こし、米海軍の監視を逃れて逃亡。

彼は「シーバット」を如何なる国にも属さない戦闘独立国家「やまと」とすることを宣言し、その存在は核弾頭を積載している可能性が高いと世界に衝撃を与えます。

「やまと」の存在は、世界の軍事バランスを根底から揺るがします。

アメリカ大統領ニコラス・J・ベネットは、海江田を危険な核テロリストと断定し、即座に撃沈を図りますが、海江田は天才的な操艦術と「やまと」の優れた性能、そして核兵器という「抑止力」を武器に、米ソの海軍を次々と手玉にとっていくのです。

この壮大な海洋ロマンの裏にある海江田の真の目的は、「やまと」の独立ではなく、全世界を一つにした「世界国家樹立」という、途方もない理想の実現にありました。

そして、海江田の同期でありライバルである海上自衛隊の潜水艦「たつなみ」艦長・深町洋は、海江田の行動に反発しつつも、その真意を探るべく「やまと」を追う、もう一人の主人公として物語を牽引していきます。

沈黙の艦隊ネタバレ|核抑止を巡る政軍分離の戦い

物語の後半になると、焦点は潜水艦バトルから、国際政治と海江田が提唱する哲学的な概念へと移っていきます。

海江田が世界に突きつけた「沈黙の艦隊」という名の計画は、世界中にある核弾頭を積載した原子力潜水艦を国家の指揮権から独立させ、核兵器が使用された場合にその国に報復を行うことで、地上戦力として核を持つ意味をなくすという、心理的抑止力を軸とした構想です。

彼はこれをSSSS(Silent Security Service from the Sea)と称しました。

さらに海江田は、「政軍分離」という概念を提唱し、軍事力を国家から切り離し、超国家組織に集中させることで、最終的に「世界政府の設立」を目指します。

この無謀にも見える理想を実現するために、日本政府との同盟交渉や、民自党の大滝淳が提唱した平和を利益とする「やまと保険」の承認など、外交戦も熾烈を極めます。

最終的に、アメリカの度重なる攻撃を掻い潜り、大西洋艦隊をも打ち破った「やまと」は、ニューヨーク沖で浮上し、国連総会の実施を要求。

この時、「やまと」を撃沈するよう命令されていた英仏露中印の五ヶ国原潜も、海江田の構想に賛同し、「沈黙の艦隊」への参加を表明します。

まさに、海江田の理想が現実の世界を動かし始めた瞬間でした。

沈黙の艦隊ネタバレ|最後の結末は?

■漫画の最後の結末: 凶弾に倒れた海江田と「独立せよ」のメッセージ

漫画版(全32巻)の結末は、あまりにも象徴的で、読者の心に強烈な「問い」を残しました。

ニューヨークに入港を果たした海江田は、自ら国連総会に出席し、各国の首脳たちと対峙します。

彼は「核も武器もない世界にできる」と宣言し、ベネット大統領と直接、理想と現実についての静かな対話を繰り広げます。

しかし、その対話の最中、取材席に紛れ込んでいた暗殺者による凶弾が放たれます。

海江田はとっさにベネット大統領を庇い、頭部を撃たれてしまいます。

倒れ込む直前、彼は「議事を止めるな、世界は動いている」と言い残し、さらにベネットには「地球のことは、海から解決するといい」という言葉を託しました。

病院に緊急搬送された海江田は、脳波の無い「電気的沈黙」(エレクトリカル・サイレント)、つまり植物状態となってしまいます。

ここで重要なのは、海江田の心臓は動き続けており、その力強い心音(心拍)が世界に向けて配信され続けたことです。彼の命の灯は消えていません。

この悲劇の後、ベネット大統領は海江田の遺志を継ぐことを決断し、アメリカが率先して「核廃絶」を宣言、各国もこれに倣って軍縮に動き始めます。

そして、海江田が隠居する妻子の元に届いた最後の手紙には、「独立せよ!」という力強い一言が記されていました。

この言葉は深町によって全世界に発表され、争いや支配からの独立を求める大きなうねりとして、世界各地に広がっていくところで物語は幕を閉じます。

「やまと」自体は、国連総会中に米海軍の奇襲を受けてニューヨーク沖に沈没しますが、乗員は全員脱出し、核弾頭も搭載されていなかったことが判明しています。

海江田の肉体は倒れても、彼の思想と「沈黙の艦隊」という概念は、彼の心音というメッセージと共に世界に残り続けたのです。

沈黙の艦隊ネタバレ|映画の最後の結末は?

■映画版の結末: 「力」と「対話」が交錯する未完の衝撃

2023年に大沢たかおさん主演で実写化された映画版『沈黙の艦隊』は、原作の壮大さを見事に映像化してくれましたね。

ただ、この映画版は原作の物語全体を描き切った完結編ではありません

映画の物語は、原作でいうと序盤から中盤、日本との軍事同盟交渉をチラつかせるところで幕を閉じます。

具体的には、「やまと」を独立国家として宣言し、米海軍第七艦隊との激しい駆け引きを経て、最終的に海江田が深町に対し、「まず動かなくてはならない国」である日本との「軍事同盟」を交渉する予定であることを告げ、物語が終わります。

原作のクライマックスである国連総会での暗殺や核廃絶宣言といった結末は描かれていません。

海江田は最後まで生存しており、「やまと」も沈没していません。

僕としては、大沢たかおさんが演じる海江田が「理想の平和のためには“力”が必要だ」と断言するシーンがめちゃくちゃ熱かったです。

また、映画化にあたっては、深町と海江田が「ゆうなみ」時代の浸水事故を巡る先輩・後輩の関係に設定が変更されたり、「たつなみ」の副長が水川あさみさん演じる女性自衛官・速水貴子になるなど、現代に合わせていくつかの改変が行われています。

この結末は、明確に続編の制作を予期させる構成になっており、映画を観た誰もが「続きが観たい!」と強く願ったはずです。

沈黙の艦隊ネタバレ|ドラマの最後の結末は?

■ドラマ版の結末: 東京湾大海戦の激闘と深町の成長

2024年2月からAmazon Prime Videoで配信されたドラマ版『沈黙の艦隊 シーズン1 ?東京湾大海戦?』は、劇場版に加えて、原作の中盤以降の展開が追加されています。

このドラマ版の結末は、海江田が日本政府と対面交渉を行った後、東京湾で繰り広げられた米海軍との大海戦がクライマックスです。

海江田は竹上首相との会談で「核は保有していない」と伝えつつも、「世界規模の超国家軍隊を創設して全人類の平和を守る」という壮大な計画を披露し、日本の支援を求めます。

しかし、海江田がニューヨークに向かう裏で、米軍は東京湾で整備中の「やまと」(浮きドック「サザンクロス」内)を攻撃します。

ここで、深町艦長率いる「たつなみ」が、米原潜の魚雷に対して盾となり防御。

深町は、味方であるはずの米原潜からの攻撃に激怒し、「やまと」を護衛するために、自衛隊潜水艦として初の実戦攻撃を決断し、魚雷を発射します。

この激戦の中、「たつなみ」は被弾して海底に沈みかけますが、深町は自ら浸水区画の乗員を救助し、奇跡的に「たつなみ」を海上に浮上させます。

一方、「やまと」は沈む「サザンクロス」の艦底から脱出に成功。海原渉が「やまとの核保有」を公表し、核の抑止力が働くことで、ベネット大統領は戦闘停止を命令。

そして、「やまと」は国連総会が行われるニューヨークを目指して太平洋へと向かい、シーズン1は終了します。

原作の終盤の結末にはまだ到達していませんが、この東京湾大海戦は、深町という男が「個人の信念と組織の論理」という葛藤を乗り越え、大きく成長するターニングポイントとして描かれており、僕個人的には人間ドラマとしての見応えがありました。

沈黙の艦隊|感想

■漫画を見た人々の感想: 理想と現実の「沈黙」

この作品が30年以上経っても多くの人を惹きつけるのは、そのテーマの普遍性と重厚なリアリティにあります。

読者からは、潜水艦の緻密な操艦描写や軍事技術、国際政治の駆け引きのリアルさに対して「大変読み応えがある」「圧倒的描写でリアリティある作品」といった称賛の声が多く寄せられています。

特に、海江田四郎の「神とすら思えるほどのカリスマ」と、その超人的な戦略で大国を手玉に取る爽快感は、多くの読者を熱狂させました。

しかし、終盤の結末については、読者の間で意見が分かれる傾向があります。

海江田の理想主義的な行動や、暗殺による結末は、「急に哲学的になってついていけなかった」「もっとカタルシスがほしかった」と感じる読者もいます。

一方で、肯定的な読者からは、「海江田の信念がブレなかったのが美しい」「終わり方がありきたりではない」「読者の想像力を信じている」という評価が目立ちます。

僕自身、この結末は単なる戦争モノの終幕ではなく、「平和とは、力による抑止か、対話による共存か」という、人類永遠の問いを読者に委ねた構造だと感じています。

海江田が選んだ「沈黙」(撃たない核、声なきメッセージ)は、敗北ではなく、「新しい価値観」を旧いシステムに突きつける、最も雄弁な手段だったのではないでしょうか。

そして、海江田の死ではなく、深町がその意志を受け継ぎ、妻子のいる日本の小さな島へ手紙が届くという、一人の人間の愛と希望が最後に描かれることで、この壮大な物語が単なる軍事論議で終わらない、深い人間ドラマとして心に響くのだと思います。

まとめ

この物語は、連載が始まった1988年当時、核戦争が現実的だった冷戦末期という時代背景の中で生まれました。

そして、世界情勢が激変し、核の脅威が再び現実味を帯びている今だからこそ、「やまと」が突きつけた問いは、色褪せるどころか、ますます切迫したものとして僕たちに迫ってきます。

もし未読の方がいれば、ぜひこの重厚な哲学に満ちた傑作を、あなたの目で確かめてみてください。

あなたの心にも、海江田四郎の「沈黙」が、深く、強く、響くはずですから。

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