一ノ瀬りんと大家直美が、激動の明治という時代を舞台に、看護の未来を切り拓いていく物語に、またしても心が震える瞬間がやってきましたね。
朝ドラ『風、薫る』の第115話は、胸に迫るような人間の再生と、運命が交錯する素晴らしいエピソードでした。
今回は、この記念すべき回をどこよりも熱く、そして深く語り尽くしていきたいと思います。
まずは、私たちの心をハラハラさせた前回までの道のりから、もう一度丁寧におさらいしていきましょう。
風、薫る(朝ドラ)115話までの振り返り
■新たな嵐の予感から始まった前回までの振り返り
日清戦争というあまりにも過酷な大きな時代の荒波をくぐり抜け、社会の看護婦に対する見方は少しずつ変わり始めていました。
りんたちの前に現れた大山捨松が、確固たる信念を持って恵風看護婦会に看護の未来を託したあの美しい場面は、今思い出しても涙がこぼれそうになります。
しかし、それから4年という時が流れた明治32年、世の中は順風満帆とはいかない冷酷な現実を突きつけてきました。
利益だけを貪り、教育も実技も受けていない無資格の女性たちを不当に働かせる悪質な派出看護婦会が、街のいたるところに乱立し始めたのです。
そんな事態を重く見たりんと直美は調査に乗り出し、かつて寛太が立ち上げた『親和派出看護婦会』を再び訪れることになりました。
そこで彼女たちを待ち受けていたのは、かつて魚住セツという名で、女郎として苦しい生活を送りながらりんの元で治療を受けていたあの懐かしい女性との再会だったのです。
直美はこの理不尽な現状を変えるため、内務省衛生局の柳生を訪ねて厳しい取り締まりを直訴しました。
ところが、柳生から返ってきたのは『検討しよう』という、なんとも本心の読めない曖昧な言葉だけで、私たちはもやもやした気持ちを抱えざるを得ませんでしたね。
風、薫る(朝ドラ)115話ネタバレあらすじ
■115話のストーリー:本物の技術が起こした奇跡と、思わぬ再会
今日の物語は、親和派出看護婦会で働くセツが担当していた患者の容体が、日射病によって突如として急変する緊迫した場面から幕を開けます。
あまりの事態にパニックに陥ったセツは、必死の形相で寛太に助けを求めに走りました。
そこに偶然居合わせたりんが、すぐさま患者の元へと駆け寄り、一切の迷いもなく的確で迅速な応急処置を施したのです。
りんのその鮮やかなプロの手さばきのおかげで、患者の容体は奇跡的に落ち着き、大事には至らずに済みました。
目の前で繰り広げられた圧倒的な『本物の技術』を目の当たりにしたセツは、自分の無力さと知識のなさにただ立ち尽くし、激しい敗北感とショックに打ちのめされます。
それと同時に、直美の正義の怒りが、人の命を単なる利益の道具としてしか見なさない寛太に向かって一気に爆発しました。
『人の命をお金に変えるな』と、直美が寛太を厳しく問い詰める姿は、命を預かる者のプライドに満ちあふれていました。
失意の底にいるセツに対し、りんと直美は『恵風看護婦会で一緒に働こう』と、優しく温かい手を差し伸べます。
自分の暗い過去や技術のなさを理由に、その救いの手を拒もうとするセツでしたが、そんな彼女の背中を強く押したのはしのぶの魂の一喝でした。
血のにじむような思いで迷いながらもようやく自分の道を選んできたのだから、少しずつ進めばいいというしのぶの言葉は、セツの心を大きく揺さぶります。
ついに恵風への加入を決意したセツに対し、しのぶは早速優しく寄り添い、読み書きから丁寧に教え始めるという、最高に温かいシーンが描かれました。
一方、女学校の最上級生へと成長した環の日常にも、驚くべき運命の再会が訪れます。
学校からの帰り道、環がばったりと遭遇したのは、なんと髪を爽やかな短髪に切り、落ち着いた大人の雰囲力をまとった島田健次郎、あのシマケンだったのです。
東京に戻ってきたシマケンは、田之上屋でチュウや環、そしてすっかり大きくなった甥の文史朗たちと、懐かしくも愛おしい再会を果たすのでした。
風、薫る(朝ドラ)115話ネタバレ感想
■私の胸を熱くさせた115話の感想と個人的な視点
今日の放送を見終わった後、私はしばらく興奮で胸のドキドキが収まりませんでした。
何よりも、りんが窮地の患者を救った瞬間のあの神がかった手さばきには、テレビの前で思わず「かっこいい!」と声が出てしまいました。
日清戦争などの修羅場を何度もくぐり抜けてきた彼女だからこそ宿る、あの説得力と圧倒的なプロとしての風格には、本当に痺れましたね。
そして、命を軽視する寛太に対して、一歩も引かずに毅然とした態度で立ち向かった直美の姿にも、涙腺が緩んでしまいました。
自分の信じる看護へのプライドを、どんな汚い大人を前にしても決して曲げない彼女の強さに、深く心を揺さぶられたのです。
また、今回の一番の感動ポイントは、間違いなくしのぶの素晴らしい成長ぶりではないでしょうか。
かつてはお嬢様として甘えていた彼女が、今や恵風看護婦会になくてはならない、男前で優しい女性に成長するなんて、誰が想像できたでしょう。
セツを叱咤しつつも、その後で優しく読み書きを教える彼女の姿に、私は深い人間愛を感じて、胸がいっぱいになりました。
そして、物語のラストでついに帰ってきたシマケンの姿には、誰もが心躍るような幸福感を感じたはずです。
あの爽やかな短髪の新ビジュアルは、あまりにも魅力的で、これからの物語にどんな瑞々しい風を運んでくれるのかと、ワクワクが止まりません。
風、薫る(朝ドラ)115話からどうなる?
■動き出す環の未来とシマケンがもたらす次回への考察
さて、物語も残すところあとわずか3週となり、来週の第24週はサブタイトルが『環』となっています。
これは、りんの最愛の娘である環の成長と進路が、これからの大きな鍵を握ることを意味していますね。
シマケンとの運命的な再会によって、進路に激しく悩む環の心の中に、新しい変化の芽が生まれることは間違いないでしょう。
環は看護婦という過酷で尊い仕事に興味を持ち、りんの派出看護の現場を間近で見学することになるようです。
目の前で必死に誰かの命を救おうとする母親の背中を見て、環がどのような道を選択するのか、その決意の瞬間を想像するだけで胸が熱くなります。
そしてもう一つ、絶対に聞き捨てならないのは、恵風看護婦会を訪ねてくるという『予期せぬ訪問者』の存在です。
寛太の派出看護婦会の問題や、あの含みのある柳生の『検討しよう』という不可解な発言が、ここへ来て一気に繋がってくるのではないかと睨んでいます。
一体その男が誰なのか、もしかしたら私たちの予想をはるかに超える展開が待っているのかもしれませんね。
まとめ
■激動の明治を生きる彼女たちを見守りながら
今回の115話は、無資格看護という深刻な社会問題に鋭く切り込みながらも、一人の傷ついた女性の救済を温かく描き切った屈指の神回でした。
セツがこれまでの暗い過去から解き放たれ、しのぶと共に新しい一歩を踏み出す姿は、私たち現代を生きる者の心にも深く語りかけてくるものがあります。
シマケンという懐かしい光が戻ってきたことで、恵風看護婦会を取り巻く人間ドラマは、さらに豊かに、そして優しく紡がれていくことでしょう。
残り少ない放送回数を思うと寂しさは募りますが、彼女たちが進む道を、明日からも一瞬たりとも見逃さずに、全力で応援していきましょうね。
