ポケモンごいた徹底解説!能登の伝統ゲーム×ポケモンの化学反応がアツい
今、ネットやボドゲ界隈でめちゃくちゃ話題になっている「ポケモンごいた」を知っていますか?
ポケモンごいた とは
■ポケモンごいたって何?
これはただのキャラクターグッズではなく、江戸時代末期に石川県能登町宇出津地区で生まれた伝統伝承娯楽「ごいた」をベースにした、本格的なボードゲームなんです。
将棋の駒に似たコマを使う伝統的なゲームを、初代『ポケットモンスター 赤・緑』に登場するカントー地方のポケモンたちのイラストでデザインし、現代風に、そして驚くほど親しみやすくアレンジされているのが特徴です。
「ごいた」はシンプルなルールでありながら、運と実力の要素が絶妙に絡み合う奥深さから、「和製ボードゲームの傑作」としてもボードゲーム愛好家の間で名高いゲームなんですよ。
プレイヤーは2対2のチームに分かれて対戦し、1人8枚の手持ちのコマをいかに早く出し切るかを目指します。
このシンプルさと奥深さ、そしてポケモンの可愛らしさが融合したことで、僕たちゲーマーだけでなく、家族や友人とも気軽に楽しめる作品として注目を集めているわけです。
ポケモンごいたルール・遊び方|■勝利の条件と目的
さて、このゲームの目的は、敵チームよりも早く「チーム合計150点」を先取することです。
ごいたは1回きりの勝負ではなく、複数ラウンド(ゲーム)を繰り返し、先に目標点に到達したチームが勝利する点数制のゲームなんですね。
各ラウンドでは、プレイヤーは配られた8枚のコマをすべて盤面に出し切る「あがり」を目指します。
そして、誰かが最初に手駒を出し切った瞬間にそのラウンドは終了し、最後に場に出したコマ(攻め駒)の種類によって、そのチームに得点が入る仕組みです。
個人的な感想ですが、「自分が上がれなくても、相方が上がってくれたら嬉しい」というチーム戦ならではの喜びがあるところが、たまらなく魅力的に感じます。
1ラウンドあたり20分前後でサクッと遊べるのも、無限に「もう一回!」が止まらなくなる理由かもしれませんね。
ポケモンごいたルール・遊び方|全コマ解説と得点表
「ポケモンごいた」で使うコマは全部で8種類、合計32枚です。
ポケモンたちがデザインされているおかげで、通常の将棋の駒よりも視覚的に強弱が分かりやすいのが、僕のような初心者にとって本当に助かるポイントでした。
| 点数 | ポケモン(伝統役名) | 総枚数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 50点 | ミュウツー(王) / ミュウ(玉) | 各1枚(計2枚) | 特殊ルールが適用される最強コマ |
| 40点 | リザードン(飛車) | 2枚 | 高得点・希少 |
| 40点 | カイリュー(角行) | 2枚 | 高得点・希少 |
| 30点 | ライチュウ(金将) | 4枚 | 中堅コマ |
| 30点 | ピカチュウ(銀将) | 4枚 | 中堅コマ |
| 20点 | ポニータ(馬) | 4枚 | 終盤に向けて重要 |
| 20点 | コラッタ(香車) | 4枚 | 終盤に向けて重要、「ミュウ系」で受けられない |
| 10点 | ポッポ(し/歩) | 10枚 | 最弱・最多。「ミュウ系」で受けられない |
コマに「あがり」の際のポイントがしっかり表記されているのも、ゲーム中に点数を迷わなくて済む、初心者への大きな配慮ですよね。
特にミュウツーやミュウといった伝説のポケモンが50点という最高得点に設定されているのは、ポケモンファンなら直感的に強さが理解できるナイスな采配だと思います。
ポケモンごいたルール・遊び方|親決めとゲームの始め方
ゲーム開始前、まずはチーム分けと最初の「親」を決めます。
ルールブックに詳細な方法が載っていますが、専用の4枚のコマ(ミュウ1枚、ミュウツー1枚、ポッポ2枚)を裏向きでシャッフルして引く方法が推奨されています。
ミュウかミュウツーを引いた2人が「親ペア」(先手チーム)となり、ポッポを引いた2人が「子ペア」になります。
そして、親ペアのどちらかが最初の親となって、ゲームを反時計回りに進めていくわけです。
手札の配り方も面白くて、残りの32枚のコマを裏向きで円状に並べ、親から反時計回りに1枚ずつ取って、手札8枚を揃えます。
この手札の配り方にも能登の伝承ゲームならではの独特の所作があるらしいのですが、まずはプレイマットの指示に従って、向かい合わせの相方と無言のタッグを組むという状況を理解しましょう。
ポケモンごいたルール・遊び方|攻めと受けの基本
ごいたの肝となるのが、この「受け」と「攻め」のシンプルな動作です。
ゲームは親が「受け」のコマを裏向きで1枚、続いて「攻め」のコマを表向きで1枚出すことから始まります。これが1セットです。
親以降のプレイヤーの番では、前の人が出した「攻め」のコマに対してどう動くかがポイントになります。
「受け」とは
前の番の人が出した「攻め」のコマと同じ種類のコマを自分の手札から出せば、「受け」は成功です。
「受け」のコマは、自分のプレイマットの上段にある「受け」のマスに表向きで置きます。
もし手札に同じコマがなければ、「なし」(パス)を宣言して、次の人に手番を回します。
「攻め」とは
「受け」に成功した場合、今度は自分の番として、手札から任意のコマを1枚選び、自分のプレイマットの下段にある「攻め」のマスに表向きで置きます。
この新しい「攻め」のコマが、次のプレイヤーが受けるべきコマとなります。
つまり、「前の人が出した攻め駒と同じコマで受け、次に相手が受けにくいコマで攻める」という流れを誰かの手札がなくなるまで繰り返すわけです。
パスが続いた時がチャンス!
もし、誰も「受け」ることができずに1巡して自分の番に戻ってきた場合、そのプレイヤーは親を継続できます。
この時、手札から任意のコマを裏向きで「受け」として出し、新しい「攻め」のコマを表向きで出して、自分の「攻め」の連鎖を継続できるんです。
誰もが持っていないであろう希少なコマ(リザードンやカイリュー)などで攻めを継続できると、一気に自分の手札を減らすチャンスが生まれます。これは脳汁ドバドバですよ!
ミュウツー/ミュウの特殊な使い方
ミュウツー(王)とミュウ(玉)は、さすが伝説のポケモンだけあって特殊な能力を持っています。
受けの場合、この2枚はコラッタとポッポ以外の全てのコマを「受け」る、言わばワイルドカード的な役割を果たせます。これは非常に強力な防御札です。
しかし、攻めに使うには厳しい制限があります。
- すでに場にミュウツーかミュウが1枚以上出ている場合。
- 自分がミュウツーとミュウを2枚とも持っている場合。
- あがりのコマとして出す場合。
この制限があるおかげで、いつミュウ系を切るか、温存するかという、奥深い戦略が生まれてくるんですよね。
ポケモンごいたルール・遊び方|上級者編
■大逆転の秘策!上級ルール
ごいたには、慣れてきたらぜひ意識したい「上級ルール」や「手役」が存在します。
特に熱いのが、得点が倍になる「あがり」の仕組みです。
狙え!得点2倍の「あがり」
ゲーム終盤、自分の「攻め」のコマを誰も「受け」ることができずに自分の番に戻ってきたとき、残りの手札2枚が全く同じ種類のコマだった場合、最後に出した「攻め」のコマの得点が2倍になります。
例えば、最後の攻めを30点のピカチュウ(銀将)で行い、それが同じピカチュウ2枚だった場合、通常30点のところが一気に60点になるわけです。
150点先取のゲームにおいて、この大量得点のチャンスは逃したくありません。
ただし、終盤まで同じ種類のコマ2枚を抱えるのは、相手に読まれやすく、リスクも伴うので、その駆け引きが本当に面白いんです。
ポッポ(し)の手役ボーナス
最低点数の10点であるポッポ(し)ですが、実は大量に抱えているとボーナス点が得られる特殊ルールがあります。
手札8枚中、ポッポが5枚以上あった場合、点数獲得やゲームの仕切り直しが発生する大逆転要素なんです。
- 「六し」(ポッポ6枚): 残りの2枚のうち高いほうの点数を獲得して、そのラウンドは上がりとなります。残りの2枚が同じコマなら2倍点です。
- 「八し」(ポッポ8枚): 自動的に100点を獲得して上がりとなります。
麻雀で言う「天和」のようなもので、手札に恵まれた時に一発逆転を狙える、知っておくと楽しい上級ルールですね。
まとめ
■総評:なぜ今、コレが熱いのか
「ポケモンごいた」を実際にプレイしてみて感じたのは、伝承ゲームの奥深さと、ポケモンの持つ圧倒的な親しみやすさのシナジーが本当に素晴らしいということです。
通常の「ごいた」は将棋の駒を使うため少し敷居が高いと感じる人もいますが、ポケモンデザインのコマは視認性が抜群に良く、初めて触れる人でもスムーズにゲームの世界に入れます。
そして、なんと言っても魅力的なのは、チームメイトとの相談が一切禁止されている中での「無言の読み合い」です。
「相方はどのコマを温存しているだろうか」「相手チームは次の攻めにどのコマを使ってくるか」と、まるで麻雀のような静かな頭脳戦が繰り広げられます。
相方があがれるように、あえてパスするという選択肢が生まれるチームワークの概念が、非常に斬新で面白いんですよね。
さらに、ルールに迷ってもすぐに確認できるプレイシートや、無料のティーチングアプリまで用意されているのが本当に親切設計です。アプリでチュートリアルをプレイすれば、すぐにゲームの大枠を掴めるので、インストールの手間もほとんどありません。
運と戦略、そしてチームメイトとの無言の絆が試される「ポケモンごいた」は、短い時間で濃密な駆け引きを楽しみたいボードゲーム好きや、家族や友人と一緒に盛り上がりたい人に、心からオススメできる傑作です。
今年のホリデーシーズンは、ぜひこの熱い頭脳戦に挑戦してみてはいかがでしょうか。
- 『ポケモンごいた』は、石川県の伝統ゲーム「ごいた」をポケモンで遊びやすくした2対2の協力対戦型ボードゲームです。
- 目的は、自分の手札8枚を最初にすべて出し切り、その得点(最終的な攻め駒の点数)をチームに加算し、合計150点を先に取ることです。
- コマにはミュウツー(50点)やポッポ(10点)など8種類あり、ポケモンのイメージで強さが直感的に分かります。
- ゲームは「親」から反時計回りに進み、前の人の「攻め」を同じコマで「受け」、続いて自分の「攻め」を出す動作を繰り返します。
- ミュウツー/ミュウはコラッタ・ポッポ以外を受けられる万能な「受け」コマですが、「攻め」に使うには制限があります。
- 上級者向けの応用ルールとして、同じ種類のコマ2枚で上がると得点が2倍になるルールや、ポッポの枚数による手役ボーナス(六し、八しなど)があり、戦略性を深めています。
- チームメイトとの無言の読み合いがこのゲーム最大の魅力であり、初心者でもアプリを活用すればすぐに面白さを理解できます。

