2026年も大河ドラマ「豊臣兄弟!」が盛り上がっていますが、第5話で強烈なインパクトを残したのが、松尾諭さん演じる大沢次郎左衛門ですよね。
毒を塗った苦無が荷物から見つかり、信長から処刑を命じられるという絶体絶命のラストには、僕もテレビの前で思わず声を上げてしまいました。
この無骨でどこか憎めない武将は一体何者なのか、歴史好きの視点からその正体を徹底的に掘り下げてみたいと思います。
大沢次郎左衛門wiki|史実では実在?秀吉の家臣?
■実在の猛将か秀吉の家臣か
大沢次郎左衛門は、結論から言うと戦国時代に美濃国の鵜沼城を守っていた実在の武将です。
歴史の表舞台に頻繁に登場するわけではありませんが、「鵜沼の虎」という異名を持つほどの槍術の達人として知られていました。
もともとは美濃の斎藤氏に仕える身でしたが、信長の美濃攻略が始まると、その最前線で織田軍の前に立ちはだかることになります。
興味深いのは、彼が木下藤吉郎、つまり後の秀吉による調略を受けて降伏したというエピソードです。
史実上の記録では、秀吉の説得に応じて城を明け渡した後、信長の家臣としてではなく、主に秀吉やその甥である豊臣秀次の配下として活動したと伝えられています。
一介の地方豪族でありながら、天下人となる秀吉の出世のきっかけを作った、まさに「キーマン」と呼べる存在だったわけですね。
大沢次郎左衛門|妻は?
■斎藤道三の娘を娶った妻
ドラマでは映美くららさん演じる「篠」という奥方が、病弱ながらも夫を献身的に支える姿が描かれていて、二人の絆には胸が熱くなりました。
実は江戸時代の系図である『寛永諸家系図伝』によれば、次郎左衛門の妻はあの「美濃の蝮」こと斎藤道三の娘だったとされているんです。
もしこれが事実なら、彼は信長の正室である濃姫(帰蝶)とは義理の兄弟に近い関係だったということになり、物語にさらなる深みを感じさせてくれます。
もっとも、これについては確実な一次史料で裏付けられているわけではありませんが、道三が実の娘を嫁がせるほど彼を重用していたという背景は十分に推測できます。
ドラマでの篠という名前や病弱という設定は脚本上の創作かもしれませんが、猛将である夫の唯一の「泣きどころ」が妻であるという描き方は、人間味があって僕は大好きです。
二人が城主として喜び合ったかつての情景を回想するシーンは、戦国の世の非情さの中にある小さな幸せを感じさせてくれました。
大沢次郎左衛門|最後・死因は?
■波乱の人生と最後・死因
信長に殺されかけたという衝撃的なエピソードの後、彼はどのような人生を歩んだのでしょうか。
軍記物の『太閤記』によれば、信長から暗殺を命じられた秀吉が、密かに次郎左衛門を逃がして命を救ったという胸アツな展開が記されています。
その後、しばらく歴史の記録から姿を消しますが、本能寺の変を経て秀吉が天下人へと昇り詰める頃、再び家臣として現れます。
豊臣秀次に仕えて2,600石の知行を得るなど一定の地位を築きますが、秀次事件で主君が自害すると、再び流浪の身となる不運に見舞われました。
しかし、彼の生命力は凄まじく、関ヶ原の戦いではなんと親子で徳川家康の東軍に加わり、戦後も生き延びているんです。
最期は小田原の万松院というお寺に身を寄せ、76歳という、当時としてはかなりの長寿でその生涯を閉じました。
死因については明確な記録はありませんが、激動の戦国を生き抜いた末の老衰、あるいは穏やかな大往生だったのではないかと僕は想像しています。
大沢次郎左衛門|豊臣兄弟どうなる?(予想)
■豊臣兄弟での今後の展開予想
さて、ドラマ「豊臣兄弟!」において、次郎左衛門の運命はどうなるのか、ここが一番気になるところですよね。
第6回の予告では、小一郎(秀長)が信長から「お主の手で大沢を斬れ」と迫られるという、あまりにも酷な状況が映し出されていました。
これまでの大河作品や『太閤記』では秀吉が彼を助けるのが定番でしたが、今作は秀長が主人公ですから、彼がどう動くかがカギになります。
豊臣兄弟と大沢の命運
最も注目したいのは、信長から「お主の手で大沢を斬れ」と迫られた小一郎の決断です。
兄の藤吉郎が鵜沼城で人質になっている以上、ここで失敗すれば兄弟共倒れという絶体絶命のピンチですから、彼の苦悩は計り知れません。
予告映像では小一郎が一筋の涙を流していましたが、彼は単に悲しんでいるのではなく、何か勝算があって動いているはずです。
おそらく、信長の妹であるお市の方に頭を下げて嘆願するシーンが、この難局を打開する大きなヒントになるのではないでしょうか。
「双方円満」を信条とする小一郎が、いかにして信長の殺意を削ぎ、次郎左衛門の命を救い出すのか、その知恵比べから目が離せません。
苦無を仕込んだ真犯人の影
SNSでも議論が白熱していますが、あの毒苦無を仕込んだ犯人については、いくつかの説が浮かび上がっています。
まず私が真っ先に疑ってしまったのは、秀吉のライバルである前田利家の存在です。
御前試合での遺恨や、秀吉が先に侍大将へ出世することへの焦りから、つい不適切な工作をしてしまったという線は、今作の泥臭い人間関係を象徴している気がします。
しかし、あの信長のことですから、あえて自分自身で罠を仕掛け、降伏した猛将が本当に自分を狙わないかテストしたという「自作自演説」も非常に有力です。
あるいは、名前だけが登場したあの稀代の軍師、竹中半兵衛が斎藤側の策として裏で糸を引いているのだとしたら、これほど恐ろしいことはありません。
半兵衛が織田による調略を逆手に取り、大沢を始末させることで織田家の内紛を誘っているのだとすれば、物語のスケールは一気に跳ね上がりますね。
歴史が教える救済のパターン
史実を紐解けば、大沢次郎左衛門は信長に殺されそうになりながらも、秀吉の機転で逃がされたという逸話が有名です。
ドラマでは小一郎が主役ですから、兄の命を守るために彼がどう立ち回るのか、そのプロセスこそが最大の見どころになるでしょう。
考えられるパターンの一つは、小一郎が苦無を仕込んだ真犯人を突き止め、信長に「大沢殿は嵌められたのだ」と証明する展開です。
もう一つは、歴史上の逸話通りに、小一郎が自ら人質となって大沢を逃がし、後で信長にその忠義を認めさせるという、より熱い展開です。
いずれにせよ、次郎左衛門は後に秀吉や秀次に仕え、76歳まで生き延びるという記録があるため、ここで退場することはないはずです。
波瀾万丈な生涯を送った彼が、どのようにして豊臣家臣団の一員へと組み込まれていくのか、その第一歩が描かれることになります。
篠との絆がもたらす結末
次郎左衛門の「泣きどころ」として描かれている妻・篠さんとの深い絆も、物語を動かす重要な要素です。
病弱ながらも夫を支える彼女の存在は、無骨な猛将に「生き延びたい」という強い動機を与えています。
もし次郎左衛門がここで死を選ぼうとすれば、小一郎が「篠さんのためにも生きてくれ」と説得する場面が目に浮かびます。
映美くららさんが演じる篠さんの穏やかな笑顔が、悲劇の引き金ではなく、新しい希望への鍵になってほしいと切に願います。
「美女と野獣」のような夫婦の愛が、冷酷な戦国の論理を打ち破る瞬間を、私はどうしても見たいのです。
兄弟の絆が切り拓く未来
結局のところ、この難局を乗り越える鍵は、藤吉郎が断言した「小一郎は必ず来る」という、理屈を超えた兄弟の信頼関係にあるのでしょう。
たとえ信長が冷酷な絶対者として立ちはだかろうとも、二人の絆があれば、この絶望的な状況すらも出世の足がかりに変えてしまうに違いありません。
「誰にもできないことをやってのける」という、家康から授かった(実はデタラメな)教えを、彼らは皮肉にも最高の形で実践することになります。
大沢次郎左衛門|キャストは?
■キャスト・松尾諭さんのハマり役
今回、次郎左衛門を演じている松尾諭さんのキャスティングは、歴史ファンの間でも「神キャスティング」と話題になっています。
江戸時代の資料では、次郎左衛門は身長が2メートルを超える大男で、34人力の怪力を持っていたという伝説があるんです。
松尾さんのあのがっしりとした体格と、威圧感の中にある繊細な目の芝居は、まさに「美女と野獣」のような夫婦像にぴったりですよね。
松尾さん自身、過去にはドラマ「SP」や映画「シン・ゴジラ」で独特の存在感を放ってきましたが、今回の「鵜沼の虎」役は新たな代表作になる予感がします。
また、仲野太賀さんとは松尾さんの自伝的作品である「拾われた男」のドラマ化でも共演しており、その縁が今回の兄弟のような絆の演技にも活かされているのかもしれません。
松尾さんのコミカルさとシリアスさのバランスが、このドラマ特有の明るいトーンの中で見事に調和していて、見ていて本当に飽きないんです。
まとめ
大沢次郎左衛門という人物は、単なる脇役ではなく、戦国の荒波を「機転」と「人との繋がり」で生き抜いた処世術の達人でした。
史実での彼は、信長という恐怖の象徴に立ち向かい、秀吉という人たらしの天才に命を救われ、最終的には江戸の世まで生き延びるという強運の持ち主です。
ドラマでの「毒苦無事件」がどのように解決されるにせよ、彼の存在が秀長を「天下一の補佐役」へと成長させる重要なステップになることは間違いありません。
妻・篠との深い絆や、命を懸けて自分を信じてくれた小一郎への忠義が、今後どのように描かれるのか、僕も一視聴者として目が離せません。
皆さんもぜひ、次回の放送でこの「鵜沼の虎」がどう窮地を脱するのか、固唾を飲んで見守りましょう!
