インスタグラムのDMで「コミュニティ規定に違反する内容がチャットで送信されました。7日間メッセージを送信できません」という、あの冷たい警告が画面に表示された時の焦り、今ネットの話題を追っている皆さんなら、他人事ではないはずです。
僕もこの手の情報に触れるたびに、ヒヤリとさせられますが、この現象は近年、特にビジネスや情報共有でDMを多用するユーザーの間で急増している、まさに現代のSNSの落とし穴と言えるでしょう。
今日は、この「7日間DM制限」が一体何なのか、なぜ無実のユーザーまで巻き込まれてしまうのかを、原因から対処法まで徹底的に掘り下げて解説していきますね。
インスタDM|コミュニティ規定に違反するチャット内容で7日間は送信できない
■DM制限の正体と期間のメカニズム
このポップアップメッセージが意味しているのは、あなたの送信したメッセージの内容が、Instagramを運営するMeta社が定めたコミュニティ規定(Community Guidelines)に違反していると、システムが判断したため、一時的にメッセージの送信機能がブロックされた状態だということです。
これはアカウントの永久停止(BAN)ではなく、違反行為に対する「ストライク(警告)」の一種であり、制限期間は文字通り7日間に設定されています。
この制限システムは2022年頃から強化され、特に2024年から2025年にかけて、AI(人工知能)による自動検知の精度が大幅に向上したことで、スパム対策としてさらに厳格化されています。
DMのようなプライベートなやり取りであっても、暴力、ハラスメント、スパム、詐欺といった規定はすべて適用されます。
期間について言うと、Metaのポリシーでは、制限の期間は「違反内容の深刻さ」と「過去の違反履歴」によって決定されるとされており、初めての軽微な違反であれば1?3日程度で済むこともありますが、この「7日間」というのは、比較的”中程度の違反”、あるいは”過去に警告を受けた後の繰り返しの違反”があった場合に適用されることが多いレベルだと理解しておくべきです。
待機期間を回避する裏技のようなものは存在せず、解除されるまで7日間待つ必要があるのが、この制限の辛い現実です。
インスタDM|コミュニティ規定違反・7日間は送信できない原因は不具合?
■誤検知多発!「悪意なき違反」の二大原因
この7日間制限で最もユーザーを混乱させるのは、「何も悪いことをしていないのに」という状況です。
友人へのリール共有程度でポップアップが出たという報告もあるほど、AIの検知ロジックは非常にデリケートなんですね。
この「悪意なき違反」の裏側にいる二大要因は、まさに現代のSNS運用における盲点です。
URL/リンクの送信(AIが最も警戒するもの)
今、DMでURLを送信すると一時的に利用制限がかかるケースが多発しており、これが原因で制限されたという報告が非常に多く寄せられています。
実際に、お客様とのやり取りで外部の入力フォームのURLを送ったビジネスアカウント や、友人にスターバックスのギフトURLを送ったユーザー が、その直後に7日間制限を食らった事例があります。
なぜ普通のURLがダメなのかというと、Instagramのアルゴリズムは、フィッシング詐欺やマルウェアへの誘導を防ぐため、メッセージ内の外部リンクや短縮URLをスパムのトリガーとして強く警戒しているからです。
特にビジネスで、多くのユーザーに同じリンクを一斉送信するような行為は、AIからは「詐欺的な行為」や「スパム」と即座に判断されてしまうリスクが高いのです。
大量送信とコピー&ペースト(スパム判定)
もう一つは、短時間で多数のユーザーに、同じ、または似たメッセージを送り続ける行為です。
例えば、地域のライターがお店に記事掲載の依頼をDMで送る際、わずか2件のDMに外部リンクを2つ含めて短時間に連続で送っただけで、「宣伝目的のスパム」と見なされ、7日間停止されたという事例は、僕たちSNSで活動する人間にとって本当にゾッとする話です。
AIは「メッセージの送信頻度」「内容の類似度」「宛先の数」を総合的にチェックしており、人間ではなくボットによる不自然な活動だと判断すれば、即座に制限をかけてきます。
また、「イケメンって誰かに言っちゃった??」という軽いメッセージや、詐欺師だとわかっていた相手に「詐欺師だ」と言い返したことで制限がかかったという、文脈の難しさを象徴するような事例もRedditには報告されています。
DM制限中の症状と痛すぎる影響
「7日間メッセージを送信できません」という表示が出ている間、あなたのDM機能は全面的にロックされます。
DMの新規送信はもちろん、既存のチャットへの返信、ストーリーへのリプライ、さらにはグループチャットへの参加メッセージもブロックされます。
さらに厄介なことに、制限期間中は、相手のメッセージに「いいね」を押すことすらできなくなるという報告もあり、DMに関するあらゆるインタラクションが停止してしまうのです。
投稿やストーリーズの閲覧、新規投稿などはできる場合が多いものの、返信できないことで「既読スルー」と誤解されたり、ビジネス上の機会を損失したりと、その心理的・実務的な負担は計り知れません。
僕がこの状況に陥ったら、たぶん頭を抱えて6日間は寝込むでしょうね。
インスタDM|コミュニティ規定違反・7日間は送信できない対処法
制限を解除するための鉄則は、7日間、じっと待つことです。
しかし、それ以外にも試せること、知っておくべきことがあります。
異議申し立ては可能性を信じて
もしあなたが「これは絶対に誤検知だ」と信じるなら、アプリ内の案内に従って異議申し立て(再審査のリクエスト)を行うことができます。
異議申し立ての手順は、「プロフィール」から「設定」に進み、「アカウント状況(Account status)」の画面にある「削除されたコンテンツ」などを確認し、「レビュー依頼」を行うのが一般的な流れです。
異議申し立てが認められれば、制限は解除される可能性がありますが、審査には時間がかかるため、残念ながら返事が来る前に7日間が過ぎてしまうことの方が多い、というのがユーザーコミュニティでのリアルな声です。
ビジネス利用の緊急回避策
もしビジネスアカウントでDMが停止してしまった場合、幸いなことに、Instagramアプリが制限されていても、Meta Business Suite(PC版)の受信箱からはDMの受信や送信が可能であったという報告があります。
これは、ビジネスで緊急の顧客対応が必要な方にとっては、まさに救いの手となる情報です。
解除後の再停止に注意
最も恐ろしいのが、7日間の制限が解除された直後に、わずか10分で再び7日間の制限が課されるという、無限ループのような事例です。
これは、AIが一度マークしたアカウントを継続的に監視しているためです。制限が解けたからといってすぐに前の活動(大量のDMやリールの共有など)を再開すると、即座に次のストライクを食らってしまいます。
制限が解除されたら、数週間はDM送信を控えめにするか、テキストメッセージだけに絞るなど、慎重すぎるほどの運用を心がけましょう。
まとめ
■予防の心得:AIに「人間だ」と認識させるために
今後、この突然の沈黙を避けるためには、InstagramのAIに「あなたはスパムではなく、常識的な人間ユーザーだ」と認識してもらうための工夫が必要です。
1. DMの送信ペースを管理する
短時間に立て続けにDMを送るのは厳禁です。目安として、1日に送るDMの総数を50件以内に抑え、メッセージ間隔を1?2分以上空けるなど、機械的な動作を避けてください。
2. リンクは避けるか、工夫する
DMで外部リンクを貼るのは、極力避けましょう。どうしてもリンクを伝えたい場合は、メッセージで送るのではなく、「プロフィールのリンク(Link in Bio)を参照してください」と誘導するのが最も安全です。
3. コミュニケーションを段階的に
特に新規の相手やビジネス目的で連絡を取る際は、最初からプロモーションやリンクを送るのではなく、まずは丁寧な挨拶と簡単な要点だけを伝え、相手からの返信を待ってから詳細な情報やリンクを送るという、段階的なやり取りを意識しましょう。
これは、AIに「このやり取りは自然な対話の流れだ」と認識させるための、人間的な戦略と言えます。
SNSは非常に便利で、僕たちの日常や仕事に欠かせないインフラになりつつありますが、その巨大なプラットフォーム上で活動する以上、時として厳格すぎるAIのルールに縛られてしまうのが現実です。
「使わせてもらっている」という謙虚な気持ちでルールを理解し、AIに誤解を与えないような賢いデジタルコミュニケーションを心がけることが、突然の「7日間制限」という恐怖から身を守る唯一の方法かもしれませんね。
