「自分に向いている仕事ってなんだろう?」
誰でも一度は、こんな風に立ち止まって考えた経験があるんじゃないでしょうか。
特に転職を考え始めると、自分の強みや適性を客観的に知りたくなりますよね。
今日、僕がガッツリ掘り下げていくのは、まさに今ネットで「無料で本格的すぎる!」と話題になっている厚生労働省の職業適性テスト、通称「Gテスト」についてです。
巷には色々な診断ツールがあるけれど、国の機関が提供しているというだけで信頼感が段違い!
僕も実際にやってみて、その本格度に唸ってしまいました。
このテストが一体何を教えてくれて、どう結果を読み解けばいいのか。
一緒に詳しく見ていきましょう!
Gテスト(厚生労働省の職業適性テスト)とは?
■信頼性抜群!Gテストの背景と目的
Gテストの正式名称は「職業適性テスト(Gテスト)」といいます。
提供しているのは、皆さんご存知の厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag(ジョブタグ)」です。
なんといっても、その最大の魅力は無料で、しかも会員登録なしで誰でも受けられるという太っ腹なところ。
所要時間も簡易版なら約10分、フル診断でも15分?20分程度でサクッと終わっちゃいます。
元々このテストは、ハローワークで本格的に行われている「厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)」という、かなりガチな検査の簡易Web版として開発されました。
つまり、そのルーツは信頼性の高い心理学的理論に基づいているということ。
目的は、僕たち求職者や学生が、自分の認知能力や職業適性を客観的に把握し、自己分析や適職探しを支援することです。
「自分にどんな能力があって、どんな仕事に向いているのか」という、キャリアを考える上で最も重要な出発点を明確にしてくれる、まさにキャリアの羅針盤的な役割を果たしてくれるわけです。
Gテスト(厚生労働省の職業適性テスト)検査内容
■自分の「能力の個性」を知る検査内容
Gテストは、僕たちの「素早く正確に問題を解く力」を測るために、いくつかの検査項目で構成されています。
簡易診断では3つ、より詳しく見るフル診断では最大6つの適性能がチェックされます。
検査は制限時間が設けられていて、これが地味に集中力を削ってくるんですよ。
- 検査A:S(空間判断)
これはもう、立体図形パズルみたいなものですね。立方体の展開図を見て、それを組み立てた時にどんな立体になるかを選びます。空間や奥行きを正しく判断する力を試されます。
- 検査B:V(言語理解)
文章の空欄に適切な言葉を入れ、意味の通る文章を完成させる検査です。僕たちの場面に応じた適切な言葉で表現する力や語彙力、文脈理解力が問われます。
- 検査C:N(数的処理)
これが苦手な人は多いかもしれません。文章を読んで、書かれている数字を基に計算や比較を行う問題です。電卓は使えないので暗算が基本。文章を理解し、数的な処理を行う力、つまり論理的思考力が測定されます。
- 追加検査D:G(知覚速度)
これは、図柄や数字のペアを見て、それらが同じかどうかを素早く正確に見分ける能力です。文字や数字を比較して違いを正しく見抜く力、スピードが命です。
- 追加検査E:P(形態知覚)
複雑な図形の中から、特定の形(例えば三角形など)がどこに隠れているかを探し出すような検査です。図形を見比べて違いを正しく見抜く力が求められます。
制限時間との戦いになるので、スマホでやると計算の入力切り替えなどで時間をロスしやすいという声もあるみたいです。僕の個人的な感想としては、集中できる環境でPCで受けるのがベストだと思いますよ!
Gテスト(厚生労働省の職業適性テスト)結果の見方
■結果の見方を徹底解説!グラフの意味するもの
診断が終わると、僕たちの能力面の特徴が3次元グラフ(レーダーチャート風)として表示されます。これがまた、すごく視覚的に分かりやすいんですよね。
グラフの縦軸に示されるのは「標準スコア」です。これは、全国の一般就業者(20歳から64歳)の平均を100とし、僕たちがその中でどの位置にいるかを示す数値です。
例えば、スコアが110なら平均より少し上、120以上だと上位約16%の「優秀」な層だと評価されます。逆に80以下だと、その能力を活かす職業では少し苦労する可能性を示唆しています。
グラフ上の赤い丸が僕たち自身の能力の位置を表しています。そして、その赤い丸から距離が近い色の丸ほど、その能力特性を必要とする職業グループであり、僕たちに適性が高いと診断された分野なんです。
僕がこの結果を見て特に感心したのは、自分の「得意」だと思っていたことが、数字として客観的に裏付けられた時ですね。逆に、苦手だと思っていた分野が平均点以下だと「ああ、やっぱりか」と納得したりもします。
ただし、この結果はあくまで「可能性の目安」にすぎないということを頭に入れておきましょう。結果に一喜一憂せず、「こんな可能性もあるんだ」という職業探索のヒントとして活用するのが賢いやり方です。
注意点として、このテストは一度結果画面を閉じちゃうと二度と戻れないバグがあるみたいなので、結果が出たらすぐにPDFで保存するか、スクリーンショットを撮っておくのが絶対おすすめです。
Gテスト(厚生労働省の職業適性テスト)職業グループ適性ランキング
■職業グループ適性ランキング:どの分野があなた向き?
Gテストの診断結果では、僕たちの適性が高い順に、全8種類の職業グループがランキング形式で示されます。2023年3月時点で、なんと521職種もの候補から適職を提案してくれるんです。
どのグループがどんな能力を必要としているかを知っておくと、結果の理解が深まりますよ。
| グループ名(コード) | 必要な主な能力 | 含まれる職業例 |
|---|---|---|
| エンジニアリング (EG) | 数的処理 (N)、空間判断 (S) | プログラマー、建築士、データサイエンティスト、パイロット |
| マルチスキル (MS) | 数的処理 (N)、言語理解 (V) | 事務職、営業、教員、中小企業診断士 |
| 言語・相談 (LC) | 言語理解 (V)、数的処理 (N) | カウンセラー、記者、コピーライター、雑誌編集者 |
| 対人サービス (SV) | 言語理解 (V) | 看護師、教師、ブライダルコーディネーター |
| 技術・テクニック (TC) | 知覚速度 (G)、形態知覚 (P) | イラストレーター、美容師、システムエンジニア、プログラマー |
| 運営・調整 (BC) | 全般的な能力バランス | 管理職、プロジェクトマネージャー、ツアーコンダクター |
| 加工・制作 (MN) | 空間判断 (S)、手先の器用さ (Q) | 家具職人、溶接工、乳製品製造 |
| 作業・運転 (WK) | 眼と手の協調 (K) | 運転手、倉庫作業員 |
僕の知人では、理系が苦手だと思っていたのに「エンジニアリング(EG)」が1位に出て、すごく驚いた人もいました。でも、よく見るとデータサイエンティストとか、これまでの経験や知識と能力が意外と結びついている職種もたくさん含まれているんですよね。
ちなみに僕は、もしこのテストで「作業・運転(WK)」が上位に出ていたら、今のデスクワーク中心の生活をガラッと変えていたかもしれません(笑)。「こんな仕事に向いてるよ!」って客観的に言われると、新しいキャリアに踏み出す勇気をもらえる気がします。
Gテスト(厚生労働省の職業適性テスト)点数の平均は?
■多くの人が気になる平均点、その実態は?
Gテストは制限時間があるため、「全然解けなかった…」と落ち込む人も多いみたいです。僕も初めてやった時は、時間切れで悔しい思いをしました。
でも、安心してください。全部解けなくて当然なんです。このテストは「速度と正確性」を測るもので、全て回答できること自体が稀だからです。
ある独自調査(116人対象)によると、各検査の平均正解数は以下のようになっています。
例えば、全48問ある検査B(言語理解)でも、平均正解数は28.2問です。全20問の検査C(数的処理)に至っては、平均正解数は8.7問。この数字を見れば、いかに制限時間がタイトか、そして平均点自体がそれほど高くないことがわかりますよね。
もし自分の正答数がこれらの平均を超えていれば、「なかなかやるじゃん!」と自分を褒めてあげていいと思います。
大事なのは、平均点と比較して一喜一憂することではなく、自分の能力特性のバランスを知ることです。僕たちの個性は、得意な能力と苦手な能力のバランスで決まってくるんですから。
Gテスト(厚生労働省の職業適性テスト)とIQの関係・比較
■Gテスト結果をIQ換算できるって本当?
ネットの話題でよく見かけるのが、「Gテストの結果って、IQに換算できるの?」という疑問です。
結論から言うと、Gテストは職業適性検査であり、公式な総合IQ換算値は提供されていません。
ただ、GテストのルーツであるGATBは、IQテスト(特にウェクスラー式知能検査:WAISなど)で測定される言語理解(V)や数的処理(N)、空間判断(S)といった認知能力の側面と類似しているのは事実です。
IQの基準では、平均値が100とされており、110以上は「高いIQ」、130以上は「きわめて優秀(ギフテッド)」と評価されます。
非公式ながら、GATBスコア(標準偏差20)をIQスケール(標準偏差15)に推定変換する計算式も存在します。例えば、Gテストのスコアが120だとすると、推定IQは112.5程度になるとされます。
あくまで「推定」であり、科学的根拠は薄いですが、「自分の能力が世間一般でどのくらいのレベルなんだろう?」という好奇心を満たすための雑談材料としては面白いかもしれません。
もし、あなたが本当に正確なIQを知りたいのなら、医療機関などでWAIS-IVのような正式な知能検査を受けることを強くおすすめします。僕もいつか受けてみたいと思っているんですが、4万円くらいかかるみたいなので、ちょっと勇気がいりますね(笑)。
まとめ
■自分の可能性を広げるGテスト活用まとめ
Gテストは、僕たち現代人が抱える「自分探しのモヤモヤ」を解消してくれる、非常に優れた無料ツールだと感じています。
厚生労働省が提供する高い信頼性に加え、短時間で多くの適職候補を知ることができるのは、大きなメリットです。
でも、結果を見て「あれ? 向いてないはずの仕事が上位に来た」とか「候補が多すぎて逆に迷う」という声もよく聞かれます。僕も、昔やっていた仕事が「向いてない」と出た時は、ちょっと戸惑いました。
ここで大切なのは、Gテストの結果を自分のキャリアを制限する「絶対的な答え」にしないことです。
Gテストが示してくれるのは「能力面の特徴」だけ。これに、僕たちの「興味関心」や「仕事に対する価値観」、そして何より「これまでの経験」を掛け合わせることで、初めて本当にしっくりくる適職が見えてくるんです。
結果をPDFに保存して、ハローワークや大学のキャリアセンター、あるいは転職エージェントのキャリアコンサルタントに相談する際の客観的な材料として活用すれば、転職活動をより戦略的に、そしてスムーズに進められます。
自分の可能性を知ることは、人生をより豊かにする第一歩です。
まずは気軽にGテストを受けてみて、僕たちの知らない「新しい自分」と出会ってみませんか?
