朝ドラ「ばけばけ」第60話。今週も胸が熱くなる展開でしたね。
トキとヘブン先生の間に生まれた怪談を通じた絆が、まさかあんなにも切ないジレンマを生むとは…もう胸が締め付けられます。
そして、あのラスト! 誰もが忘れかけていた元夫・銀二郎さんが、東京からまさかの手紙!
今年の放送も残りわずかですが、このドラマ、いよいよ最大のヤマ場に入ってきましたよ!
今回は、第60話がもたらした衝撃と、来週の「恋の嵐」を徹底的に考察していきましょう。
ばけばけ(朝ドラ)60話までの振り返り
■前回59話:怪談は最高の「共通言語」
前回、第59話は、トキ(髙石あかり)とヘブン(トミー・バストウ)にとって、人生におけるターニングポイントとなる一歩でしたね。
連日の金縛りに悩んでいたヘブン先生は、トキの拙い英語での「お祓い」の提案を受け入れ、大雄寺で住職(伊武雅刀)から「水あめを買う女」の怪談を聞き、その魅力にすっかり魅了されてしまいました。
そして、自分が怪談をたくさん知っていると打ち明けたトキに、ヘブン先生は目を輝かせて「アナタノコトバデ、ネガイマス」(あなたの言葉でお願いします)と頼み込んだんですよ。
今まで、怪談が好きだと言うと「時代遅れ」や「気味が悪い」と嫌がられてきたトキにとって、自分の愛するものが初めて全肯定される瞬間だったわけです。
夜、ろうそくの灯りの下で「鳥取の布団」の怪談を語るトキは、本当に幸せそうで、見ていて涙が出そうになりました。
ヘブン先生は日本語が半分もわからなかったにもかかわらず、その寂しさや悲しさは深く感じ取っていて、言葉や文化を超えて、怪談という共通言語で二人の心が通じ合った、感動的な回でした。
しかしその頃、錦織(吉沢亮)は、ヘブン先生が怪談に夢中になっていることを聞きつけ、それが日本滞在記の「ラストピース」になり、先生が日本を去る日が近づくことを悟っていたんですよね。
喜びと別れの予感が同時にやってくる、切ない幕開けでした。
ばけばけ(朝ドラ)60話ネタバレあらすじ
■第60話の衝撃:師匠誕生と錦織の忠告
第60話は、トキの満たされた幸福感から一転、突きつけられた現実、そしてラストの特大サプライズという、激しいアップダウンの構成でした。
夜な夜なヘブン先生と怪談を語り合うトキは、花田旅館の平太(生瀬勝久)たちに、その喜びを隠さずに話します。
トキはヘブン先生のために、住職から「水あめを買う女」をもう一度聞かせてもらいに行くほどの熱心ぶりです。
そして、ヘブン先生も興奮冷めやらず、「ハヤクハヤク!オトキシショウ!」と、トキのことを初めて「おトキ師匠」と呼ぶんです。
この「オトキシショウ」という呼び方に、私個人的にはもうキュンとしました!
ヘブン先生にとって、トキは「しじみさん」から、ついに怪談の「師匠」へと、心の階級が上がった瞬間であり、二人の距離が急速に縮まった証拠ですよね。
そんな幸せの絶頂にいるトキの元にやってきたのが、錦織です。
彼は、ヘブン先生が怪談を滞在記の「ラストピース」にしようとしていると確信しており、トキに「君が怪談を語れば語るほど、滞在記は完成に近づき、先生はここからいなくなるということになる」と、残酷な事実を突きつけます。
喜びと引き換えに、愛しい人が遠くへ行ってしまうかもしれないという葛藤…これは本当に辛いものです。
しかし、トキはヘブン先生の熱意に折れ、この日も「水飴を買う女」を語り聞かせることを選びました。
トキの心の覚悟が伝わってくる、切ないシーンでしたね。
そして、ラストシーンです。松野家に届いた一通の手紙。
母フミ(池脇千鶴)が裏返し、差出人を見た瞬間、「山根銀二郎」の名前が!。
まさか、あの東京へ出奔した銀二郎さん(寛一郎)が、このタイミングで再登場の狼煙を上げるとは、まさに衝撃のラストでした。
ばけばけ(朝ドラ)60話ネタバレ感想
■感想:愛のジレンマと「おトキ師匠」の呼び名
第60話は、トキの「怪談を通じて人と繋がれる喜び」と、「その喜びが別れを早めるかもしれないという悲しみ」が激しく交錯する回でした。
プロデューサーの方も、この「語れば語るほど帰る日が近づく」という葛藤こそが、物語において非常に重要だと語っておられます。
トキがヘブン先生のために怪談を語ることを選んだのは、自分の怪談好きを心から肯定してくれる、初めての「同志」を失いたくないという、純粋な愛と共鳴だったのではないでしょうか。
特に感動したのは、ヘブン先生がトキを「オトキシショウ!」と呼んだ瞬間です。
これまで、ヘブン先生はトキを「シジミサン」(しじみさん)と呼んでいたので、この変化は二人の心の距離がグッと縮まった証拠であり、ロマンチックですらあります。
そして、ラストの銀二郎さんからの手紙は、完全に視聴者の予想を超えてきましたね!
「え、退場じゃなかったのか!」と、私も思わず声が出ました。
錦織さんが生み出した「ヘブン先生が遠ざかるかもしれない」という切ない空気の直後に、元夫が「迎えに来るかもしれない」という衝撃的な爆弾が投下され、物語のテンポがガラリと変わるのを感じました。
ばけばけ(朝ドラ)60話からどうなる?
■次週考察:サンポで始まる「恋の嵐」
次週、第13週のタイトルは「サンポ、シマショウカ。」です。
いよいよ年内最後の放送週ですが、この週はタイトルからは想像できないほどの「恋の嵐」が吹き荒れる予感です。
まず、銀二郎(寛一郎)が東京から松江に帰ってきます。
手紙によると、彼は東京で会社を興し、「社長」として月200円(現在の数十万円規模)を稼げるほど成功しているようです。
予告映像では、立派なスーツ姿の銀二郎さんがトキの手を握り、「おトキちゃんとやり直したい」と、再プロポーズする場面が映っていました。
貧しさから松野家を出奔した彼が、今度は家族全員を東京に呼び寄せられるだけの財力と覚悟を持って戻ってきたわけです。
一方、ヘブン先生の人生も激しく動きます。
アメリカ・ニューオーリンズ時代の同僚で、ヘブン先生に日本行きを勧めたイライザ・ベルズランド(シャーロット・ケイト・フォックス)がついに来日します。
彼女はヘブン先生と抱擁を交わすなど、親密な関係がうかがえます。
これにより、トキ、ヘブン、銀二郎、イライザの4人による「四角関係」が勃発するわけです。
この展開、たまらないですね!
銀二郎さんのモデルである前田為二は、史実では大阪で事業を成功させ、トキのモデルであるセツとハーン(ヘブン)の縁を間接的に後押しする存在だったとされています。
ドラマでも、銀二郎さんの再プロポーズは、トキが松江に残るか、それとも次のステージ(東京でのヘブンとの未来)に進むかを選ぶための、決定的な「分岐点」となるでしょう。
銀二郎が持ってきた「安定した成功」と、ヘブン先生がもたらす「怪談を通じた精神的な共鳴」の間で、トキの心がどう揺れ動くのか、来週は一瞬たりとも見逃せません。
まとめ
■トキの選択が物語を「化ける」
第60話は、トキとヘブンが怪談という核で結ばれ、二人の物語がいよいよクライマックスへ向かうかという瞬間に、元夫という大きな「過去」が舞い戻ってきた衝撃の回でした。
トキの愛する怪談は、ヘブン先生を魅了し、「オトキシショウ」という新しい関係を生みましたが、それは同時に彼が日本を去るという切ない未来の布石でもあったわけです。
そんなジレンマの中、再会を求めてくる銀二郎さんの存在は、トキに「家族の安定」と「心の充足」のどちらを選ぶのか、大きな選択を迫ることになるでしょう。
明治という激動の時代、トキの選択が、この物語をどのように「化け」させていくのか。年内最後の第13週は、きっと心を揺さぶる展開が待っています!。
