朝ドラ「ばけばけ」55話考察!リヨの鋭い一言と錦織の悲しい決断、そして来週ついに…
皆さん、こんにちは!ドラマ考察ブロガーのナオキです。
金曜日の朝ドラ「ばけばけ」第55話は、第11週「ガンバレ、オジョウサマ。」の最終回として、本当に見逃せない回でしたね。
リヨ様の恋の終結と、トキちゃんの無自覚な恋の始まり、そして何より錦織さんの切ない心情が深く描かれ、情報量の多さに朝から頭が追いつかない人も多かったのではないでしょうか。
特に、ヘブン先生(トミー・バストウ)と錦織さん(吉沢亮)の間に生まれた「距離」は、今後の物語を左右する重要な伏線だと感じています。
今回は、55話の濃厚な展開を振り返りつつ、次回第12週でいよいよ始まる「あの展開」について、深く考察していきます!
ばけばけ(朝ドラ)55話までの振り返り
■54話振り返り:ヘブンの壮絶な過去と「通りすがり」宣言
前回、第54話では、江藤リヨさん(北香那)からのプロポーズに対し、ヘブン先生が自らの壮絶な過去を語り続けたクライマックスでした。
ヘブン先生は、アメリカで黒人のルーツを持つマーサという女性と結婚し、州法で異人種の結婚が禁止されていたために新聞社を解雇されたという、あまりにも重い事実を告白しました。
さらに、自棄になったマーサが傷害事件を繰り返した結果、ヘブン先生は初めて見つけた安らぎの場所を手放すことになったのです。
このつらい経験から、彼は「誰とも深く関わらない、ただの通りすがりの人間として生きていく」と決意したため、リヨさんのプロポーズを断りました。
この「通りすがり」という言葉は、かつてトキちゃん(髙石あかり)がヘブン先生について語った言葉と重なり、トキちゃんの胸にも深く響くことになりました。
ばけばけ(朝ドラ)55話ネタバレあらすじ
■55話あらすじ:リヨの“エール”と錦織の“失恋”
第55話は、リヨさんの失恋の余波と、ヘブン先生の孤独、そして錦織さんの異変が同時に描かれました。
トキへの言葉:リヨの慧眼が光る瞬間
まず印象的だったのは、出勤するトキちゃんの前に、リヨさんが現れたシーンです。
リヨさんは、今までの応援に対するお礼を丁寧に述べた後、トキちゃんに「あなたが前に言ってた、先生は“通りすがり”という意味がようやく分かりました」と告げます。
そして、「大変よ、先生を射止めるのは」という、鋭い一言をトキちゃんに投げかけました。
この言葉は、リヨさんがヘブン先生の過去を通して、彼が人と深く関わることを避けていることを見抜いたという意味合いもありましたが、同時に、トキちゃんが無自覚にヘブン先生へ抱き始めた特別な想いを見抜いて、エールを送ったようにも感じられましたね。
この一言で、トキちゃんは自分の心に芽生え始めた感情に気付き、大きく動揺する様子が描かれました。
ヘブンの金縛りと錦織の離脱
その頃、ヘブン先生は金縛りに遭い、布団の中で唸っていました。
トキちゃんとウメさん(野内まる)が身振り手振りで「金縛り」を理解しようとするシーンは、緊迫した展開の中で唯一の癒しでしたね。
ヘブン先生は金縛りの中で、幼い頃に生き別れた母上様に「もういっぺん会いたい」と願っていたことも明らかになり、彼の孤独が深く伝わってきました。
そして、ヘブン先生を迎えに来た錦織さんの様子は、どこかぎこちないものでした。
錦織さんは勇気を振り絞り、ヘブン先生に「あなたにとって私はどういう存在なのですか?」と尋ねましたが、ヘブン先生からの答えは、まっすぐながらも、錦織さんの心を深く突き刺すものでした。
「もちろん、素晴らしい通訳。素晴らしい世話係」。
錦織さんが求めていた「ただの通訳」ではない、一人の人間としての深い信頼という答えは得られず、彼はひそかに傷つき、翌朝はヘブン先生を迎えに来ませんでした。
錦織とヘブンの関係考察:通訳を辞めた理由
錦織さんが迎えに来なくなった理由、それはまさに「役割としてしか見られていない寂しさ」だったと考察できます。
錦織さんは松江随一の秀才と呼ばれながら、運の悪さで人生がうまくいかないという「諦め」を背負った人物として描かれており、ヘブン先生を公私にわたり深くサポートすることで、自分の成せなかった何かを彼に託そうとする思いがあったのかもしれません。
制作統括の橋爪國臣CPも、錦織さんのモデルである西田千太郎について「聖人君子の仮面の下に眠っていたものも拾い上げたい」と考え、彼を「ただの通訳という風には描きたくない」と語っています。
史実でも西田千太郎はヘブン(八雲)が最も信頼を寄せた人物であり、後に結婚の媒酌人を務めるほどの無二の親友でしたから、この一時的な離脱は、二人の関係が壊れたのではなく、「関係が変化し始めた最初の回」として捉えるべきでしょう。
錦織さんが抱えているのは、ヘブン先生が「通りすがり」の人間として、誰とも深く関わらないと決めたことに対するショックと、それでもヘブン先生を慕うがゆえの葛藤でしょう。これはまるで、愛する人に「友人ではない」と言われたような、悲しい「失恋」に近い感情なのかもしれません。
ばけばけ(朝ドラ)55話ネタバレ感想
■55話感想:金縛り寸劇とリヨの慧眼
正直、今回の55話は、笑いと切なさが混ざり合った、「緩急の妙」が光る神回でした。
リヨさんの失恋の決着という切ないシーンの後、ヘブン先生の金縛り寸劇が始まる展開には、思わず笑ってしまいました。
ヘブン先生が寝たまま身動きできない様子を、トキちゃんが幽霊役のウメさんと一緒に「う~ら~め~し~や」と再現するコントのような描写は、このドラマ独特のユーモアセンスが爆発していましたね。
そして、錦織さんの「私はどういう存在なのですか?」という問いに対するヘブン先生の「素晴らしい通訳。世話係」というストレートな返答は、ヘブン先生の悪気のなさゆえに、余計に錦織さんの心が傷つくのが伝わってきて、見ていて胸が痛くなりました。
自分の気持ちを整理するために、迎えに来ないという錦織さんの繊細な行動に、私は「あぁ、この人こそ真のヒロインなのでは…」とさえ思ってしまいました(笑)。
ばけばけ(朝ドラ)55話からどうなる?
■第12週考察:ついに「あれ」が来る!怪談が動かす展開
さて、55話の切ない余韻を残しつつ、来週からはついに第12週「カイダン、ネガイマス。」に入ります。
予告映像では、蛇と蛙(阿佐ヶ谷姉妹)が「次回、ついにアレが来るのよ」と興奮を隠せない様子が描かれていました。
この「アレ」とは、もちろんトキちゃんによる怪談語りのことですよね。
怪談は「ラストピース」
トキちゃんは、金縛りに悩むヘブン先生のため、錦織さんから「お祓い」の英語を教えてもらい、ヘブン先生、そして臨時の通訳である教え子の正木さんと一緒に大雄寺へ向かいます。
そこで住職(伊武雅刀)から怪談「水あめを買う女」を聞き、ヘブン先生はすっかり怪談に魅了されてしまいます。
ヘブン先生は以前から、日本滞在記を完成させるための「ラストピース」を探していると語っていました。
トキちゃんが勇気を出して自身が怪談好きであることを告白し、ヘブン先生から「タダアナタ、ノ、ハナシ。アナタ、ノ、コトバ、デナケレバ、イケマセン」と求められる展開は、怪談こそがヘブン先生の探していた「ラストピース」であることを示唆しています。
そしてついに、トキちゃんはロウソクを灯し、ヘブン先生を前に「鳥取の布団」を語り始めるのです。
錦織さんの葛藤とトキの未来
錦織さんは、トキちゃんが怪談を語り始めれば語り始めるほど、ヘブン先生の滞在記が完成し、松江からいなくなる時期が早まってしまうことを危惧しています。
これは、ヘブン先生に残ってほしいと願う錦織さんの純粋な友情と、ヘブン先生が求めるものを与えたいというトキちゃんとの、価値観のすれ違いを生むかもしれません。
しかし、トキちゃんはもともと、怪談好きの小泉セツがモデルであり、八雲(ヘブン)の文学の語り部として、その人生を支える存在です。怪談を語り始めることで、二人の絆は言語や文化の壁を超えて、一気に深まることは間違いありません。
第12週は、トキとヘブンの関係が、女中と主人という関係から、運命の伴侶へと「化ける」ための決定的な転機となるでしょう。
まとめ:恋と怪談が化け始める週へ
第55話は、リヨさんの恋の終わり、錦織さんの切ない失恋、そしてトキちゃんの無自覚な恋の芽生えが繊細に描かれました。
ヘブン先生が誰とも深く関わらないと決めた「通りすがり」の生き方を、トキちゃんが怪談という「共通の言語」で変えていく。まさにドラマの核となる展開が、次回からいよいよ本格的に動き出します。
来週は、トキちゃんの怪談語りがヘブン先生の心にどのように響き、二人の距離がどう縮まるのか、そして錦織さんの「離脱」が二人の関係にどんな影響を与えるのか、毎週の放送から目が離せそうにありませんね!
さあ、私たちもトキちゃんのように、心ときめく週末を過ごしましょう!また来週も一緒に考察していきましょう!
