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ばけばけ(朝ドラ)53話ネタバレ感想・あらすじ

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はるを 朝ドラ

昨日、第52話を見て、トキちゃんの胸のモヤモヤに共感しすぎて、朝からコーヒーを3杯飲んでしまいました。

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ばけばけ(朝ドラ)53話までの振り返り

■52話の予兆:家族総出の奇策

ヘブン先生が新年会で宣言した「ツギ、フユ、ワタシ、マツエ、イナイ」(来年の冬には松江にいない)という爆弾発言。

これが、松野家にとってどれほどの衝撃だったか、想像するだけで胃が痛くなりますよね。

何しろ、トキちゃんが女中として得る毎月20円の給金は、借金地獄に逆戻りしないための命綱なんです。

そこで松野家が編み出したのが、知事の娘であるリヨさんをヘブン先生と結婚させて、トキちゃんの雇用と給金を安定させるという、まさかの「トンデモ奇策」でした。

勘右衛門さんまでリヨさんの恋を応援し出すコミカルなドタバタ劇の裏で、トキちゃんはリヨさんの積極的な行動を見て、心にざわめきを感じ始めていたわけです。

リヨさんがヘブン先生に告白するという話を梶谷さんから聞き、居ても立ってもいられなくなったトキちゃんは、結局、親友のサワちゃんの家に逃げ込んでしまいます。

自分の気持ちがなんなのか分からず、ただ「応援できない」と戸惑うトキちゃんの姿が、本当に切なかったですね。

このモヤモヤこそが、今週の最大のテーマになっていたわけです。

ばけばけ(朝ドラ)53話ネタバレあらすじ

■53話:ヘブンの宿命と過去の愛

そして迎えた53話は、リヨさんによる渾身の逆プロポーズで幕を開けました。

リヨさんは、お父様(知事)の反対を承知の上で、松江に残って夫婦になってほしいと真剣にヘブン先生に思いを告げます。

その真剣さが伝わったヘブン先生は、「シンケン・ワカル」と返し、通訳の錦織さんを介して「初めて話す」と自分の半生を語り始めました。

彼はギリシャで生まれ、アイルランド、ロンドン、フランス、アメリカと居場所を転々とし、日本に流れ着いたという、まさに「渡り鳥」のような人生を送ってきたんですね。

そして、居場所を定められないのは「宿命だ」と悟ったように語るヘブン先生に対し、「やってみなきゃわからないじゃないですか」とリヨさんは真っ向からぶつかります。

このリヨさんの強い言葉を受けて、ヘブン先生の口から出たのが、「ヤッタ…アリマシタ」「一緒になったことがあります」という衝撃の過去の告白でした。

舞台は1870年代のアメリカ、シンシナティへ。

そこでヘブン先生は、下働きのマーサさんという、奴隷身分の黒人女性と出会い、人種差別が激しい時代にもかかわらず、純粋な愛を育んだのです。

特に印象的だったのは、人種の壁によって結婚が違法とされていたオハイオ州で、周囲の忠告を押し切って「永遠の愛を誓わせてください」と結婚を選んだシーンです。

彼はその時、「希望と幸せに満ちていた」と語りましたが、この幸せの絶頂から、彼の人生が一転することになるわけです。

ばけばけ(朝ドラ)53話ネタバレ感想

■53話の個人的な感想:洋画のような傑作

今回の53話は、本当に朝から「映画」を見ているような濃密さで、度肝を抜かれました。

トキちゃんの「モヤモヤ」と、ヘブン先生の「シンケン」な過去の告白が、静かに、しかし強烈に対比されていましたね。

外国人キャストによる英語シーンが約7分間にわたって続くという、朝ドラとしては前代未聞の挑戦でしたが、吹き替えではなく字幕で生の声を届けるという制作側のこだわりが、ヘブン先生の孤独と苦悩をリアルに描き出していて、胸が締め付けられました。

人種の壁によって幸せが打ち砕かれるという当時のアメリカの厳しい現実、この辛い経験こそが、ヘブン先生が日本に来てからも異文化や疎外された人々(トキちゃんや怪談)に優しく、「通りすがりのただの異人」として生きようと決めた背景にあったのだと深く納得できました。

マーサさんがトキちゃんと同じく「幽霊話が大好きな女性だった」という設定も、ヘブン先生が追い求める「ラストピース」が、文化や国境ではなく、「魂の共鳴」にあることを示唆しているようで、非常に創造的な脚本だと感じました。

ヘブン先生が語り終える頃、トキちゃんはまだサワちゃんの家にいて、遠く離れた場所で、この重い過去が自分の人生とどう結びつくのか、まだ気づいていないという演出が、またニクいですよね。

静かな展開でしたが、ヘブン先生の深い孤独と、彼を動揺させるトキちゃんへの無自覚な想いが交錯する、まさに「化ける」ことの重みを体現した名作回でした。

ばけばけ(朝ドラ)53話からどうなる?

■54話の考察:ヘブンの過ちとトキの心の変化

次回54話では、ヘブン先生の過去の話がクライマックスを迎えます。

ヘブン先生は、マーサさんとの結婚生活が破綻した理由、すなわち「自分が犯してしまった過ち」を告げることになります。

彼は、人種差別と経済的苦境の中で新聞社を解雇され、愛するマーサさんを置いて旅立たざるを得なかった過去、そして、この痛ましい経験から「人と深く関わることを辞めた」と、松江での滞在を否定する宿命論を決定づけることになります。

つまり、リヨさんのプロポーズは、ヘブン先生が「松江に留まることが怖い」「失敗する」と確信している彼のトラウマによって、優しくもきっぱりと断られると予想されます。

一方、トキちゃんはサワちゃんの元でモヤモヤを加速させている状況。

父・司之介が合流し、さらにサワちゃんまでリヨさんの応援側に回ることで、トキちゃんの孤独感と心の葛藤はピークに達するでしょう。

しかし、ヘブン先生が背負う深い孤独と悲しい過去を知ることで、トキちゃんの感情は単なる「嫉妬」から、「この人には自分しか寄り添えない」という使命感のようなものに化けていくのではないでしょうか。

ヘブン先生が自ら定めた「渡り鳥」の宿命を、松江で唯一、彼の異邦人としての孤独を察し、怪談を通じて魂で共鳴できるトキちゃんが、どのようにして打ち破るのか、来週はトキちゃんの真の「お嬢様」らしい強さが試されることになるはずです。

まとめ

■孤独を知り絆を深める

第53話で明らかになったヘブン先生の「渡り鳥の宿命」と、マーサさんとの悲しい愛の記憶。

この重い過去こそが、リヨさんの真剣なプロポーズを拒否する理由となり、同時にトキちゃんの心に共感という名の深い愛情を芽生えさせる大きな転機となりました。

ヘブン先生が追い求める日本滞在記の「ラストピース」とは、彼が過去に失った安らぎの場所、そしてマーサさんが持っていた「怪談愛」を共有できるトキちゃんの存在に他ならないと私は確信しています。

ヘブン先生の孤独な人生の裏側を知った今、二人の絆がどのように「ばけて」いくのか、来週もドキドキが止まりませんね!

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