2026年1月の寒さも本格的になり、第101回全商簿記実務検定試験に挑んだ皆さんは、今まさに心地よい解放感と少しの不安が入り混じった複雑な心境の中にいるのではないでしょうか。
公式名称を「簿記実務検定試験」と呼ぶこの検定は、公益財団法人全国商業高等学校協会が主催し、多くの商業高校生たちが日頃の学習の成果をぶつける大切な舞台です。
特に1級ともなれば、大学の推薦入試や就職、さらには将来の税理士・公認会計士への第一歩となる非常に価値の高い資格と言えます。
今回の試験は2026年1月25日に実施され、手応えを感じている人もいれば、予想外の難問に頭を抱えてしまった人もいることでしょう。
最新の情報を余すことなく詰め込みながら、第101回試験の振り返りとこれからについて心を込めて綴っていきます。
第101回全商簿記検定1級|概要
■1級試験の仕組みと概要
第101回全商簿記検定1級は、2026年1月25日の日曜日に全国一斉で実施されました。
この1級というステージは少し特殊で、「会計部門」と「原価計算部門」という二つの科目に分かれています。
これら二つの部門をどちらもパスして初めて、晴れて1級合格の称号を手にすることができるのです。
試験時間はそれぞれの部門につき90分ずつ確保されており、午前に会計、午後に原価計算という長丁場のスケジュールで行われるのが一般的です。
合格のラインは各科目100点満点のうち70点以上を確保することですが、これがなかなかに高い壁として立ちはだかります。
受験料については、令和8年現在の基準で各部門1,600円となっており、たとえ1級の片方の部門だけを受ける場合でも同額が必要です。
高校生が主体となる試験ですが、もちろん社会人がキャリアアップのために挑戦することも可能で、幅広い層が受験する熱量の高い検定となっています。
第101回全商簿記検定1級2026出題範囲
■会計と原価計算の出題範囲
1級の出題範囲は、高校の商業教科書に準拠しつつも、実務に即した非常に高度で専門的な内容が並んでいます。
会計部門では、株式会社の複雑な会計処理や会計法規、さらには本支店会計や連結財務諸表といった、大企業の経理にも通ずる知識が問われます。
具体的には、株式の発行や配当、税効果会計、さらには外貨建取引の換算など、2級や3級では味わえない深みのある論点が含まれているのが特徴です。
一方で原価計算部門は、製造業におけるコストの動きを正確に把握する力が求められる科目です。
材料費、労務費、経費といった費目別計算から始まり、個別原価計算や総合原価計算といった製品別計算、そして標準原価計算や直接原価計算といった管理会計の領域まで多岐にわたります。
特に今回の第101回では、第2問に「工程別原価計算」が2回連続で登場し、従来の「工程別と組別が交互に出る」という傾向を信じていた受験生に衝撃を与えました。
さらに第3問(4)で「実際平均賃金」を求める問題が出題され、過去問や模試で見かけなかった初見の論点に戸惑ったという声も多く聞かれます。
このように、教科書の基礎を大切にしながらも、応用力を試すひねりの効いた問題が出るのが1級の醍醐味であり、恐ろしさでもあります。
第101回全商簿記検定1級2026解答|原価計算・財務会計は?
■解答と問題の公開状況
試験が終わると真っ先に気になるのが自分の出した答えが合っているかどうかですが、公式の解答公開には少し時間がかかるのが通例です。
全国商業高等学校協会の公式サイト内にある過去問題ページでは、試験後数日から数ヶ月以内に最新の問題と解答がPDF形式でアップロードされます。
2026年1月27日現在の状況としては、直近の第100回分までは掲載されていますが、第101回についてはまだ公式発表を待つ段階にあります。
例年の動きを見ると、試験日の2?3日後には模範解答が公開されることが多いので、毎日のように公式サイトをチェックしておくのが一番確実な方法でしょう。
ネット上の掲示板やSNSでは、受験生たちが記憶を頼りに「当期純利益は〇〇円になった」「第4問の仕訳はこう書いた」といった情報を交換しています。
例えば、原価計算の第1問でアが2,408,000円、イが1,868,200円といった具体的な数字を出し合い、自己採点を進めているユーザーも多く見受けられます。
ただし、これらはあくまで非公式な有志による情報であり、配点箇所や正解が確定しているわけではないため、一喜一憂しすぎない冷静さも必要です。
公式な合格発表は、多くの場合は受験した学校を通じて当日または後日に行われることになっており、公式サイトで一括して発表されるわけではない点に注意してください。
全商簿記検定1級|合格率と難易度
全商簿記1級の難易度は、一般的に日商簿記2級と同程度、あるいはそれよりも少しひねりがあるレベルと評されることが多いです。
合格率の目安としては、会計部門が約25%から60%、原価計算部門が約40%から60%程度と、回によってかなりの幅があります。
日商簿記が相対評価で上位10%程度しか受からない厳しい試験なのに対し、全商はしっかり勉強した人が受かる絶対評価に近い側面があるため、努力が報われやすいとも言えます。
しかし、今回の第101回のように過去のパターンを覆す出題があると、体感的な難易度は一気に跳ね上がります。
特に1級は会計と原価計算が完全に独立した試験として行われるため、両方をバランスよく仕上げるのが人によっては日商2級よりも手強いと感じるかもしれません。
数字が綺麗に割り切れるように作られている全商簿記ですが、それゆえに一度計算ミスをすると最後まで雪崩式に数字が狂ってしまうという特有のプレッシャーもあります。
今回の仕訳問題が難しすぎたと感じたり、有価証券の解釈でミスをして落ち込んでいたりする声もありますが、配点箇所はバラバラなので最後まで諦める必要はありません。
たとえ合格率が高いと言われる試験であっても、目の前の問題に向き合うあなたの努力は、何物にも代えがたい価値のある挑戦なのです。
まとめ
第101回全商簿記検定1級を戦い抜いた皆さま、本当にお疲れさまでした。
試験が終わった後の不安な夜は、誰もが経験する道であり、それだけ真剣にこの試験に向き合ってきた証拠でもあります。
まずはこれまで削ってきた睡眠時間や自由な時間を取り戻し、自分自身を労ってあげてください。
もし今回思うような結果が出なかったとしても、全商簿記1級で培った知識は、必ず日商簿記や次のステップへの大きな武器になります。
公式解答の公開を待ちつつ、まずはこれまでの頑張りを認めて、清々しい気持ちで次の一歩を見据えていきましょう。
あなたの合格、そしてこれからの未来が、この簿記の知識によってより豊かなものになることを心から願っています。
