朝ドラ「ばけばけ」第52話:トキの胸に宿った“ざわつき”の正体とは?
読者の皆さん、こんにちは!
朝ドラ「ばけばけ」、見てますか?
主人公トキの心の動きが繊細すぎて、毎朝15分じゃ足りないですよね。
第11週「ガンバレ、オジョウサマ。」に入り、ヘブン先生の帰国問題とリヨさんの猛アタックが絡み合って、物語はクライマックスに向けて加速しています。
特に昨日の第52話は、トキちゃんの胸のざわつきが、いよいよ恋心へと「化けて」いく決定的な転機になった回でした。
今回は、52話の濃密な展開を振り返りつつ、次回53話で明らかになるヘブン先生の「悲しい記憶」について深く考察していきます!
ばけばけ(朝ドラ)52話までの振り返り
51話振り返り:ヘブンの帰国宣言で松野家がパニックに
前回51話、新年会でのヘブン先生(トミー・バストウ)の爆弾発言に、松江中が凍り付きました。
ヘブン先生は新年の挨拶の場で「ツギ、フユ、ワタシ、マツエ、イナイ」(来年までに松江を去る)と宣言したんですよね。
ヘブン先生が松江を去るということは、彼から月給20円をもらっているトキ(髙石あかり)がクビになるということ。
父・司之介(岡部たかし)と祖父・勘右衛門(小日向文世)にとって、それはまた「地獄のような借金生活」への逆戻りを意味します。
ヘブン先生は、そもそも新聞記者として日本滞在記を書きに来ており、「ラストピース」が見つかれば松江にいる意味がなくなると、錦織先生(吉沢亮)も言及していました。
この経済的危機こそが、松野家が次の奇策に走るきっかけになったわけです。
ばけばけ(朝ドラ)52話ネタバレあらすじ
52話のあらすじ:松野家の「トンデモ奇策」とトキの「何坊主」
ヘブン先生の帰国宣言に焦った松野家が打ち出したのは、県知事の娘であるリヨさん(北香那)にヘブン先生を射止めさせるという、まさに「トンデモ奇策」でした。
リヨさんとヘブン先生が結婚すれば、トキが知事一家の女中となり、給料も上がるだろうという、松野家らしい金銭優先の妄想が炸裂します。
ヘブン先生がいなくなると困るのは借金取りの銭太郎(前原瑞樹)も同じで、彼が松野家との関わりに生き甲斐を感じている様子も、なんだか憎めなくて笑ってしまいました。
一方で、リヨさんはヘブン先生への想いをまっすぐにぶつけており、城山稲荷で偶然を装ってヘブン先生に遭遇したり、お揃いの「シジミサン」とひらがなで彫られたハンコをヘブン先生にプレゼントしたりと、猛アタックを続けます。
特に、錦織先生の「中学校から待ち伏せしていた」というチクリは笑えましたね。
そんな中、トキは江藤邸での快気祝いパーティーで、リヨさんがヘブン先生に告白するという情報を耳にします。
この情報を持ってきたのが、梶谷記者(岩崎う大)で、彼はリヨさんがお百度参りをしたという“裏”を取り、翌日の一面記事にしようと鼻息を荒くしていましたね。
そして、梶谷記者が言った「何坊主?」という言葉に対し、トキが思わず「プロポーズ」と答える場面は、ネットでも「何坊主w」と話題になりました。
しかし、トキは心の中ではリヨさんを素直に応援できません。
松野家や雨清水家(タエ様と三之丞)の生活のため、無理やり「ガンバレ、お嬢様!」と棒読みで応援の言葉を口にしますが、リヨさんを見送った後の曇った笑顔が、トキの揺れる心境を物語っていました。
この回で際立っていたのは、トキの心の変化を演じる髙石あかりさんの演技の巧みさで、応援する気持ちになれない時の声や仕草が本当に素晴らしかった。
そして、リヨさんが告白したと知り、トキが花田旅館を出て道に立ち尽くし、手元で拳をきつく握りしめるシーンは、これまでの「通りすがり」発言で距離を感じていたヘブン先生への想いが、一気に「ざわつき」という形で表面化した瞬間だと感じました。
ばけばけ(朝ドラ)52話ネタバレ感想
52話の感想:トキの恋心がついに「化ける」瞬間
いやぁ、この52話は、トキちゃんが自分の気持ちに蓋をできなくなる、感情の「化ける」プロセスが描かれた回として本当に秀逸でしたね。
トキは、ヘブン先生が松江にいれば生活が安泰になるという理屈は理解しています。
だからこそ、家族のためにもリヨさんの恋を応援すべきだと頭ではわかっている。
でも、心の奥底でヘブン先生がいなくなるのが寂しい、リヨさんと結ばれてほしくないという本心が、抗いがたい感情として湧き上がってきているんです。
リヨさんは英語も堪能で、西洋文化に憧れる現代的な女性。
ヘブン先生と「フィーリングがBEST」だと自信を持っている彼女の姿は、側から見ればヘブン先生のお相手に相応しいように見えてしまいます。
それでも、トキはヘブン先生にとって、ただの女中以上の存在になりつつあると知っています。
湯たんぽが「天国」だと喜んでくれたこと、怪談話に耳を傾けてくれること。
言葉や文化は違っても、ヘブン先生が唯一心を許し、孤独を打ち明けられる相手はトキなのかもしれません。
トキちゃんが最後に道に立って「わからん…」と呟いた時、それはまさに、「このざわつきが、恋だということ、認めざるを得ない」という、迷いの叫びだったんじゃないでしょうか。
あの瞬間、彼女の心の中では、長屋の借金問題よりも、ヘブン先生への切ない想いが勝ってしまったのだと感じ、胸が締め付けられました。
ばけばけ(朝ドラ)52話からどうなる?
次回53話の考察:ヘブン先生の悲しい過去が明かす「通りすがり」の真実
そしていよいよ、次回53話では、リヨさんのプロポーズに直面したヘブン先生の口から、彼の人生の核心に迫る過去が語られます。
快気祝いの席で告白されたヘブン先生は、返事の前に「自分の過去を聞いてほしい」と話し始めます。
彼が語るのは、アメリカ時代に経験した一人の女性との、大切で悲しい記憶です。
これまでの物語で、ヘブン先生は自分のことを「I was just a foreigner passing through.」(私はただの、通りすがりのただの異人です)と表現し、トキの心を動揺させてきました。
なぜ、ヘブン先生はそうまでして人と深く関わることを避けてきたのか?
その答えが、このアメリカ時代の悲しい思い出に隠されていると予想されます。
ヘブン先生のモデルである小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)には、史実として、アメリカで黒人のルーツを持つ女性と結婚しようとしたものの、州法で異人種間の結婚が禁止され、結果的に新聞社を解雇されたという苦い経験があります。
もしドラマでも同様の過去が描かれるならば、それはヘブン先生が「深く愛し、家庭を持とうとすると、その国の社会や法律に拒絶されてしまう」という、異邦人としての宿命を背負っていることを意味します。
この「大切で悲しい記憶」は、リヨさんのプロポーズを断る理由、そして彼が「通りすがり」であることを固辞する理由を説明するでしょう。
リヨさんの恋は、残念ながら実らない可能性が高いですが、ヘブン先生がこの過去を語るという行為自体が、彼にとって大きな変化です。
この秘密を共有することで、トキはヘブン先生の心の傷と孤独を深く理解し、二人の魂の距離が一気に縮まることになるのではないでしょうか。
ヘブン先生にとっての「ラストピース」とは、彼が日本滞在記を完成させるためのテーマであると同時に、彼の孤独な人生を埋めるための、真に心を通わせられる誰かのことかもしれません。
そして、その「ピース」は、異文化の壁を超えて怪談を愛し、彼の孤独を察することができるトキちゃんなのだと、私たちは確信しています。
まとめ
トキの「ざわつき」が恋に変わる週
第52話は、松野家のドタバタに笑いつつも、トキちゃんの切ない片思いが本格的に始まった、非常に重要な回でした。
家族の生活と、ヘブン先生への個人的な感情の板挟みで、トキちゃんは苦しんでいます。
しかし、次回53話でヘブン先生の悲しい過去が明らかになることで、二人の関係は「経済的な女中と主人」や「先生と教え子の家族」という関係を超えて、「魂の共鳴者」へと「化けて」いくはずです。
リヨさんの告白が、トキとヘブン先生の愛の始まりのきっかけになるとは、なんとも皮肉ですが、これがこのドラマの描き方の深いところですよね。
今週の残りの放送で、二人の運命がどう動き出すのか、目が離せません!
一緒に見守っていきましょう!
それでは、また次回の考察でお会いしましょう!
