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8番出口(映画)映画ネタバレ考察|最後はなぜ外に出ないで電車に乗った?

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映画『8番出口』を観終えて、多くの皆さんが僕と同じように「え、最後は結局どうなったの?」と頭の中に疑問符が浮かんだのではないでしょうか。
特に、主人公がようやく「外」に出たかと思いきや、またしても電車に乗るあのラストシーン。
あれは一体何を意味していたのか、今日はその深層に迫ってみたいと思います。

僕も映画館を出てすぐに、頭の中であの地下通路をもう一度歩き直していましたよ。

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8番出口(映画)映画ネタバレ考察|リドル・ストーリーが誘う想像の迷路

この映画の終わり方は、まさに「リドル・ストーリー」と呼ばれる形式でしたね。
謎がはっきりとは解決しないまま幕を閉じ、その解釈は私たち観客一人ひとりの想像力に委ねられています。

だからこそ、様々な意見が飛び交うのは当然のこと。

僕自身、あの結末には色々な可能性を感じて、映画を観た後もずっとあれこれ考えてしまう魅力がありました。

8番出口(映画)映画ネタバレ考察|物理的な「外」だけじゃない出口

ゲームをプレイした方なら、8番出口は階段を上がって地上に出るものだと誰もが思っていたはずです。
しかし、映画の主人公は、8番出口にたどり着いた後、階段を下りて最初の電車を降りた場所、つまり地下に戻ってきました。

これは「結局出られなかった」という解釈もできますが、実は「ちゃんと出られた」と捉える見方もあるんです。

では、この「外」とは一体何を指すのでしょうか?
単に物理的な地上への脱出だけではない、もっと深い意味が込められているように感じます。

8番出口(映画)映画|内面の変化が導く新たな出発点

僕が思うに、あの地下通路自体が、主人公の「人生の迷宮」を象徴していたのではないでしょうか。
彼は派遣社員で、喘息に苦しみ、元カノの妊娠という大きな問題に直面しながらも、どうしていいか分からず、見て見ぬふりをして現実から目を背けていました。
イヤホンをして外の音を遮断し、スマホばかり見ている現代人の姿そのものだったのかもしれません。

しかし、あの無限ループの中で様々な「異変」に気を配ることで、彼は多くのことに気づいていきます。
それは単なる間違い探しではなく、彼自身の悩みやトラウマ、そして周囲の無関心という「罪」に向き合うことでもありました。

特に少年との出会いは、彼にとって大きな転機となります。
少年は彼の未来の息子である可能性が高く、彼との交流を通じて主人公は「父親になる覚悟」を決めていったと僕は解釈しています。

8番出口(映画)映画ネタバレ考察|最後はなぜ外に出ないで電車に乗った?

そして迎えるラストシーン。
再びあの電車に乗り込んだ彼は、映画の冒頭と全く同じ光景を目にします。
泣き叫ぶ赤ん坊を抱いた母親に怒鳴る男性。
かつてはイヤホンで目を背けた「異変」です。

しかし今回、彼は違いました。
以前は無関心で無責任だった自分が、内面から変わりつつあることを実感し、怒鳴る男性を止めようと動き出す瞬間で物語は終わります。

これは、物理的に地下から地上に出る「外」ではなく、心の迷いや臆病さを脱し、人生の迷宮から抜け出すことに成功した「精神的な外」に出たことを意味するのではないでしょうか。
つまり、「8番出口」から出られたというのは、安易な「クリア」ではなく、人生の課題から逃げず、責任を持って向き合う覚悟ができたことを示しているのだと、僕は考えます。
彼はもう、彷徨うことはないのです。

僕らの日常にも潜む「8番出口」

この映画は、現代社会に生きる私たちへの風刺的なメッセージも込められていると感じました。
僕らの日常にも、見て見ぬふりをしている「異変」はありませんか?
通勤電車の中、SNSのタイムライン、あるいは自分自身の心の中。

映画の主人公のように、周りに気を配り、自分の問題と向き合うことで、同じことの繰り返しのような毎日から抜け出せるのかもしれませんね。
この映画が問いかける「異変に気づく」というテーマは、これからも僕の心に深く響き続けることでしょう。

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