こんにちは、はるをです。
アリアナ・グランデとシンシア・エリヴォの圧倒的な歌唱力と演技力に魅了される、至高のエンターテイメント映画「ウィキッド ふたりの魔女(原題:wicked)」について解説!
オズの魔法使いの世界を舞台に、二人の魔女の知られざる過去を描く、感動と興奮の物語ですが、原作もしくは以前の映画を見ていないと面白くないんでしょうか?

ウィキッド ふたりの魔女|オズの魔法使い原作・映画を見てないと面白くない?
「ウィキッド ふたりの魔女」について、「オズの魔法使い」を知らないと楽しめないのか、どんな物語なのか、そして二つの作品の繋がりについて、私の知る限りの情報と個人的な感想を交えながら、じっくりとお話しさせていただきますね。
どうぞ、最後までお付き合いください。
まず、「オズの魔法使い」原作もしくは映画を見ていないと「ウィキッド ふたりの魔女」は面白くないのか、という疑問についてお答えしますね。
結論から申し上げますと、「オズの魔法使い」を知らなくても十分に楽しめると思います。なぜそう言えるのか、いくつか理由を挙げさせてください。
「ウィキッド ふたりの魔女」は、ご存知の通り、ライマン・フランク・ボームによる名作児童文学「オズの魔法使い」に登場する二人の魔女、エルファバとグリンダの知られざる始まりの物語を描いています。
つまり、時間軸としては「オズの魔法使い」よりも前の出来事を描いている前日譚(プリクエル)にあたるのです。
そのため、これから「オズの魔法使い」で起こる出来事の伏線が張られていたり、キャラクターたちの過去や葛藤が深く掘り下げられていたりするものの、物語の根幹は「ウィキッド ふたりの魔女」単体で完結するように作られています。
考えてみてください。「スター・ウォーズ」シリーズにおける「エピソード1 ファントム・メナス」が良い例かもしれません。
あの作品は、旧三部作で悪役として登場するダース・ベイダーことアナキン・スカイウォーカーの少年時代を描いた前日譚ですが、旧三部作を知らない世代の観客でも、一編のSFアドベンチャーとして十分に楽しむことができましたよね。
同様に、「ウィキッド ふたりの魔女」も、魔法と友情を軸としたファンタジーミュージカルとして、独立した魅力を持っている作品です。
もちろん、「オズの魔法使い」の世界観やキャラクターを事前に知っていれば、「ウィキッド ふたりの魔女」をより深く楽しめる要素があることは間違いありません。
例えば、「オズの魔法使い」でなぜエルファバが「西の悪い魔女」と呼ばれるようになったのか、グリンダがどのようにして「善い魔女」になったのか、といった謎が解き明かされる瞬間に、より大きな感動や納得感を覚えるかもしれません。
また、「オズの魔法使い」に登場するフライングモンキーが、本作でどのような経緯で生まれたのかを知ることで、あの独特な存在に対する見方が変わる可能性もあります。
しかし、それはあくまで「プラスアルファ」の楽しみ方だと私は思います。
「ウィキッド ふたりの魔女」自体が、エルファバとグリンダという対照的な二人の少女の出会い、友情、そしてそれぞれの成長を軸に、差別の問題や社会の不条理といった普遍的なテーマを描いているはずです。
主演のシンシア・エリヴォさんとアリアナ・グランデさんの圧倒的な歌唱力と演技力、ジョン・M・チュウ監督による壮大な映像美、そして何よりも心を揺さぶる音楽が、きっとあなたを魅了してくれるでしょう。
実際、SNSのレビューなどを見ても、「オズの魔法使い」を全く知らずに観に行った人でも、その圧倒的なスケール感と感動的なストーリーに心を奪われたという声が少なくありません。
まるで初めて訪れる魔法の国に迷い込んだかのような、新鮮な驚きと感動を味わえるのではないでしょうか。
ですから、もしあなたが「オズの魔法使い」を見たことがなくても、「ウィキッド ふたりの魔女」を観るのをためらう必要は全くありません。
むしろ、何も知らない状態で飛び込んでみることで、先入観なしに物語の展開やキャラクターたちの感情に身を委ねることができるかもしれませんよ。
そして、もし映画を観て「オズの魔法使い」の世界にもっと触れたくなったなら、その時に原作や映画を手に取ってみるのも素敵な体験になると思います。
ウィキッド ふたりの魔女|オズの魔法使いはどんな話だった?
それでは次に、「オズの魔法使い」はどんな話だったのか、について簡単にあらすじをご紹介しますね。
「オズの魔法使い」(The Wonderful Wizard of Oz)は、1900年にアメリカの作家ライマン・フランク・ボームによって書かれた児童文学作品です。
物語の舞台は、アメリカ合衆国カンザス州の農場で、主人公はドロシーという12歳の少女です。

彼女は、おじのヘンリーと、おばのエム、そして愛犬のトトと一緒に暮らしていました。
ある日、巨大な竜巻がカンザスを襲います。ドロシーとトトが避難しようとした時、家ごと竜巻に巻き上げられ、遠く離れた不思議な国オズの国へと飛ばされてしまうのです。
オズの国にたどり着いたドロシーは、マンチキンという小さな人々が住む美しい場所にいました。
彼女の家は、なんとオズの国を支配していた東の悪い魔女の上に落ちてしまい、魔女を退治してしまったことになります。
そこに現れた北の良い魔女は、ドロシーに感謝を伝え、東の悪い魔女が履いていた銀の靴をドロシーに与えます。
カンザスに帰りたいと願うドロシーに、北の良い魔女はエメラルドの都に住む偉大なオズの魔法使いに会えば願いを叶えてくれるだろうと告げ、黄色いレンガの道を教えてくれます。
お守りのキスをもらったドロシーは、銀の靴を履き、トトと一緒にエメラルドの都を目指して旅に出ます。
黄色いレンガの道を歩く途中、ドロシーは知恵を求めているカカシ、心を求めているブリキの木こり、そして勇気を求めている臆病なライオンと出会います。
それぞれ願いを叶えてもらいたいと願う彼らは、ドロシーと共にエメラルドの都を目指すことになるのです。
一行は、様々な困難や冒険を乗り越えながら、ついにエメラルドの都にたどり着きます。
しかし、オズの魔法使いは、彼らの願いを叶える代わりに、西の悪い魔女を退治してくるように命じます。
西の国へと向かったドロシーたちは、西の悪い魔女の恐ろしい魔法に苦しめられますが、最終的にドロシーが偶然にも魔女を倒してしまうのです。
再びエメラルドの都に戻ったドロシーたちは、オズの魔法使いに願いを叶えてくれるよう求めますが、そこで彼らは魔法使いの意外な正体を知ることになります。
なんと、オズは魔法使いではなく、カンザスの近くのオマハから気球に乗ってやってきたただの人間のおじいさんだったのです!
がっかりするドロシーたちでしたが、オズは彼らに、それぞれの欲しいものは既に自分たちの内にあるのだと諭し、象徴となるものを与えます。
(カカシには針を混ぜたブランの脳みそ、ブリキの木こりには絹の心臓、ライオンには勇気の出る飲み物。)
ドロシーをカンザスに帰すため、オズは気球を作って一緒に飛び立つ計画を立てますが、出発直前にトトが逃げ出し、ドロシーは一人取り残されてしまいます。
途方に暮れるドロシーは、南の良い魔女に助けを求め、銀の靴のかかとを3回鳴らし、行きたい場所を念じれば家に帰れると教えられます。
ドロシーがその通りにすると、たちまち故郷のカンザスの家に帰り着き、おじとおいばとの再会を果たすのでした。そして、空中で銀の靴はなくなってしまうのです。
この物語は、友情、勇気、知恵、そして何よりも自分自身の中に眠る可能性の大切さを教えてくれる、世代を超えて愛される冒険物語です。
「ウィキッド ふたりの魔女」と「オズの魔法使い」の繋がり
最後に「オズの魔法使い」と「ウィキッド ふたりの魔女」の繋がりについて、詳しく解説していきましょう。
先ほどもお伝えしたように、「ウィキッド ふたりの魔女」は「オズの魔法使い」の前日譚として位置づけられています。
つまり、「オズの魔法使い」でドロシーがオズの国にやってくる、そのずっと以前の物語なのです。
「オズの魔法使い」では、西の悪い魔女エルファバは、緑色の肌を持つ恐ろしい魔女として描かれ、ドロシーたちの行く手を阻む存在です。
一方、「ウィキッド ふたりの魔女」では、彼女はシズ大学に通う聡明で強い意志を持った学生として登場します。
物語は、彼女がなぜ「悪い魔女」と呼ばれるようになったのか、その背景にある社会の偏見や不正、そして彼女自身の選択を描き出していきます。
そして、もう一人の重要なキャラクターが、グリンダです。
「オズの魔法使い」では、北の良い魔女としてドロシーを導く優しい存在ですが、「ウィキッド ふたりの魔女」では、大学の人気者で野心的な少女としてエルファバと出会います。
最初は反発し合う二人ですが、友情を育み、互いに影響を与え合いながら成長していく様子が描かれます。
この二人の関係性の変化こそが、「ウィキッド ふたりの魔女」の大きな見どころの一つと言えるでしょう。
「ウィキッド ふたりの魔女」には、「オズの魔法使い」に繋がる様々な要素が散りばめられています。
例えば、オズの魔法使いも重要なキャラクターとして登場し、エルファバやグリンダと深く関わっていきます。
彼の欺瞞的な本質や、オズの国における動物たちの権利を巡る問題などが描かれることで、「オズの魔法使い」の世界観に新たな深みが加わります。
また、フライングモンキーがどのようにして生まれたのか、その悲しい背景が明らかになるなど、「オズの魔法使い」では語られなかった裏側の物語が展開されます。
エルファバが魔法の呪文書「グリモリー」を使うことで、フライングモンキーが誕生し、彼女自身の運命も大きく左右されることになるのです。
さらに、エルファバが空を飛ぶほうきを手に入れる経緯なども描かれ、「オズの魔法使い」で彼女がほうきに乗って現れる姿に説得力が増します。
物語の舞台となる場所も、「オズの魔法使い」との繋がりを感じさせてくれます。
エメラルドシティの華やかさや、エルファバとグリンダが通うシズ大学の様子などが描かれることで、「オズの魔法使い」でドロシーが訪れた場所が、かつてどのような場所だったのかを知ることができます。
また、マンチキンランドの人々が、エルファバに対してどのような感情を抱いているのかも描かれ、「オズの魔法使い」の冒頭で彼女の死を喜ぶ人々の背景が理解できるようになります。
このように、「ウィキッド ふたりの魔女」は、「オズの魔法使い」に登場するキャラクターたちの過去を掘り下げ、行動原理や人間関係をより深く理解させてくれる作品と言えるでしょう。
まるで、「オズの魔法使い」という絵本のページをめくる前に、その登場人物たちがどんな人生を送ってきたのかを教えてくれる、もう一つの序章のような役割を果たしているのです。
「ウィキッド ふたりの魔女」を観ることで、「オズの魔法使い」を既にご存知の方は、新たな視点で物語を捉え直すことができるでしょうし、まだ触れたことのない方は、「オズの魔法使い」の世界への興味を持つきっかけになるかもしれません。
私自身も、この映画を観ることで、子供の頃に読んだ「オズの魔法使い」の印象がどのように変わるのか、今からとても楽しみにしています。
長々と語ってしまいましたが、少しでもあなたの疑問解消のお役に立てたなら幸いです。
「ウィキッド ふたりの魔女」、きっと私たちを魔法の世界へ連れて行ってくれる素敵な映画になるはずです。公開が待ち遠しいですね!
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