Netflixの新作ドラマ『トリガー』、もうご覧になりましたか。
僕は公開されてすぐに飛びついて、一気に最終話まで見てしまいました。
今回は、この衝撃的なKドラマについて、僕の個人的な感想を交えながら、深く掘り下げていきたいと思います。
もしあなたが、ただのスリラーじゃない、社会に鋭く問いかける作品を探しているなら、きっとこの『トリガー』は心に響くはずです。
トリガー(netflix映画)ネタバレ|あらすじ
衝撃のあらすじ!韓国が銃社会になったら?
『トリガー』の舞台は、銃器の所持が厳しく規制された「銃器清浄国」として知られる韓国です。
これは、私たちが住む日本と同じように、銃犯罪がほとんど問題にならない社会ですね。
そこに突然、出所不明の違法な銃器が大量に流通し始めるという、想像を絶する事態が勃発します。
物語は、この混乱の黒幕を突き止めようとする警察官、イ・ド(キム・ナムギル)の奮闘を中心に描かれています。
彼自身も元軍人のスナイパーで、銃器の扱いに長けているからこそ、この状況の異常さを痛感しています。
そして、彼と対峙するのが、謎めいた武器ブローカーであるムン・ベク(キム・ヨングァン)です。
タイトルの「トリガー」という言葉には、単に銃の引き金という意味だけでなく、「誰もが心の中に持っている怒りの引き金」というもう一つの深い意味が込められています。
ドラマでは、日々のストレスや不満に追い詰められた人々が、その心の引き金を引いてしまう瞬間が描かれます。
例えば、公務員試験に9年間落ち続け、些細なことに激怒して銃を乱射してしまう浪人生のユ・ジョンテ。
あるいは、いじめに苦しみ、暴力に訴えようとする高校生や、息子を亡くした悲しみから復讐へと走る母親、オ・ギョンスク。
こうした人々のリアルな描写が、視聴者自身の心の奥底にある感情を揺さぶるんですよね。
トリガー(netflix映画)ネタバレ|最後の結末の意味は?
最後の結末を徹底解説!希望と絶望の狭間で
物語のクライマックスは、ムン・ベクが仕掛けた「フリーガンズ」ラリーで最高潮に達します。
彼は、銃を誰もが持てる「ユートピア」を信じ、国を破壊しようと画策します。
まさにその時、ムン・ベクは銃撃を受け、意識不明の重体となってしまいます。
その銃弾が誰によって放たれたのか、彼自身が引き金を引いたのか、それとも偶然の銃撃だったのかは、明確には描かれませんが、彼の計画の根幹が揺らぐ瞬間でもあります。
そんな混沌の中、イ・ドは自身の命を顧みず、銃声が飛び交う広場で怯える幼い子供を抱きしめ、守ります。
この英雄的な行動は、偶然にも生中継され、多くの人々の心に深く響き渡ります。
イ・ドのこの行動は、彼自身の過去、つまり幼い頃にヒョンシク所長(キム・ウォネ)に救われた経験を思い出させます。
彼の温かい行動が、銃を手に取ろうとしていた人々、例えばいじめに苦しむ看護師のパク・ソヒョンにも影響を与え、多くの市民が自ら銃を警察に返却するという、希望の連鎖を生み出します。
最終的に、イ・ドはあの広場で救った少年を養子に迎え、彼がかつてヒョンシク所長から受け取った「正義の光」を次世代へと繋いでいく姿が描かれます。
しかし、ムン・ベクの命が危うい中でも、彼を支援していた巨大な闇組織IRU(インターナショナル・ライフル・ユニオン)の存在は消えていません。
そのため、この物語の終わりは、完全なハッピーエンドとは言えず、むしろ希望と絶望が入り混じった、非常に考えさせられる結末となっています。
トリガー(netflix映画)|続編・シーズン2は?
最終話の終わり方は、間違いなく続編への布石が散りばめられています。
一番気になるのは、やはりムン・ベクの安否ですよね。
彼は重傷を負い、さらに末期癌を患っていることが明かされています。
医師は回復が難しいと告げますが、彼の病室には不穏な笑みを浮かべた謎の女性が現れます。
彼女がIRUの刺客なのか、それともムン・ベクを「兵器化」しようとしているのか、その真意は全く読めず、これが続編への大きなフックになっています。
ムン・ベクのボスであるジェイクも、韓国市場での「ビッグプラン」を継続しようと画策しています。
つまり、たとえムン・ベクがいなくなったとしても、韓国が銃犯罪の脅威から完全に解放されたわけではない、というメッセージが強く示唆されています。
もし続編が制作されるとしたら、いくつかの展開が考えられます。
例えば、イ・ドが救った少年が成長し、彼自身も警察官となって、正義を受け継ぐ物語。
あるいは、銃の自由化を求める勢力と、銃規制を強化しようとする勢力との間で、国を二分するような政治的な対立が描かれるかもしれません。
さらに、軍や暴力団が絡む、より大規模な組織犯罪に発展する可能性も示唆されており、まだまだ『トリガー』の世界は広がりを見せる予感がしています。
トリガー(netflix映画)|見どころ
個人的にこのドラマの特に引き込まれた見どころを3つ挙げてみました。
1. 衝撃的な設定と社会への問いかけ
韓国という銃規制が厳しい国で、銃が一般市民の手に渡っていくという設定が、とにかく生々しくて恐ろしかったです。
銃犯罪が日常化しているアメリカ社会を暗示しているかのような、現代社会への鋭い問題提起が感じられました。
「もし自分の国がこんな状況になったら…」と想像すると、ゾッとするし、他人事とは思えないリアリティがありましたね。
2. 「心のトリガー」の深掘り
このドラマの最大のテーマは、銃の物理的な引き金だけでなく、人がなぜ暴力に走るのかという「心の引き金」に深く迫っている点です。
社会で虐げられ、怒りや絶望を抱えた人々が、銃という手段を手に入れた時にどうなってしまうのか。
僕も、彼らの痛みや不満が描かれるたびに、「これならやり返しても仕方ないんじゃないか」と感じてしまう瞬間が何度もあり、それがまた見ていて苦しくなりました。
「銃は弱者にとって正義で力となるのか、それとも自分を破滅に導くツールなのか」という問いは、本当に重く、考えさせられました。
3. キム・ナムギルとキム・ヨングァンの熱演
主人公イ・ドを演じるキム・ナムギルと、ムン・ベクを演じるキム・ヨングァンの演技が本当に素晴らしかったです。
キム・ナムギルは、静かで思慮深い警察官という役どころを、眼差しや仕草だけで見事に表現していましたね。
一方、キム・ヨングァンは、これまでのロマンス作品とは全く違う、冷徹でミステリアスな悪役を演じきっていました。
彼の不気味なほどの落ち着きと、時折見せる笑顔が、逆に恐ろしさを引き立てていましたね。
二人の対比が見事で、物語に奥行きを与えていました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
『トリガー』はただのアクションスリラーではない、深く考えさせられる社会派ドラマです。
中盤、一部のサブプロットが冗長に感じる部分もありましたが、全体としては非常に質の高い作品だと感じました。
ぜひ一度、この作品が描く希望と絶望の世界に触れてみてくださいね。