こんにちは、はるをです!
この記事ではnetflixで5月22日に配信開始されたばかりの新作ドラマ「セイレーンの誘惑(英語版タイトル:Sirens)」について解説しています。
「セイレーンの誘惑」は認知症の父の世話に疲れ果てたデヴォンが、妹のシモーネを連れ戻そうと、彼女が住み込み秘書として働く大富豪ミカエラの豪邸を訪れる物語
富裕層の歪んだ人間関係に翻弄される姉妹を描き、愛憎と裏切りが交錯する、中毒性のあるリミテッドシリーズです。

姉妹間の葛藤、富裕層の生活、そして権力と依存の関係を、ダークコメディとサスペンスの要素を交えて描いています。
セイレーンの誘惑(netflixドラマ)解説|あらすじ
まず、あらすじについてですが、物語はデヴォンという女性から始まります。
彼女は病気のお父さんの介護に疲れ果てていて、ずっと連絡が取れていない妹のシモーヌに助けを求めようとします。
でも、妹からは何の反応もないので、思い切ってシモーヌが住み込みで働いているという豪邸に乗り込むんです。
そのお屋敷の持ち主が、ミカエラという社交界の超有名人で、ミカエラは鳥の保護活動に熱心な慈善家なんです。
でも、その豪邸でのシモーヌの様子が、デヴォンから見るとどうもおかしい。
シモーヌがミカエラに支配されてしまっているんじゃないかってデヴォンは心配になるんですね。
実際、ミカエラのやり方はすごく徹底していて、お屋敷には監視カメラがいっぱいあったり、従業員の食べるものまで管理していたりするみたいなんです。
デヴォンは妹をこの怪しげな場所から連れ戻そうと奮闘するんですが、次々と予想外のことが起こっていく…。
シモーヌの隠していた過去のトラウマ、例えば母親との辛い経験などそれが彼女の行動にどう繋がっているのかも描かれていきます。
この作品のタイトルにもなっている「セイレーン」が、物語の重要なキーワードになっています。
ギリシャ神話に出てくるセイレーンって、美しい歌声で船乗りを惑わして破滅させる海の怪物として知られていますよね。
作品の中では、デヴォンとシモーヌが困った時に使う「合言葉」でもあるんですが、それだけじゃなくて、
「誰かにものすごく惹かれて、破滅に向かいそうな時に鳴らす警報」
みたいなメタファーとして機能しているように感じました。
ミカエラ自身も、そのカリスマ性で周りの人を引きつけ、静かに支配していく様子が、現代のセイレーンみたいだって描かれ方もしています。
でも、作品のクリエイターであるモリー・スミス・メッツラーさんは、
「セイレーンは船乗りの視点からしか語られていない。怪物とされているけど、もしかしたら助けを求めて歌っていただけなのかも」
とも言っているんです。
この言葉を聞いて、作品の見方が変わりました。
そう考えると、ミカエラやシモーヌの行動も、ただ悪役とかモンスターとして見るんじゃなくて、彼女たち自身の苦しみや追い詰められた状況から来ているのかもしれない、って思えるんです。
姉妹のデヴォンとシモーヌの関係性もまた、お互いを愛しているのに傷つけ合ってしまう、近づくと壊れてしまうような、もう一つの「セイレーンの誘惑」みたいに感じられました。
セイレーンの誘惑(netflixドラマ)|キャスト
登場するキャストの方々も本当に豪華です。
社交界のカリスマ、ミカエラを演じるのは、素晴らしい女優さんであるジュリアン・ムーア。

彼女の演技は本当に引き込まれます。
「狂気さえ感じるような存在感」っていう感想もありました。
まさに役になりきっていて、本当にこんな人がいたら崇拝してしまいそう…って思っちゃいました。
デヴォン役はメーガン・フェイヒー。

彼女も最近色々な注目作で活躍されていますよね。
デヴォンは荒削りで、ちょっと危うい感じのキャラクターですが、
「周囲に流されず自分らしくいる姿に解放感を感じた」
とご本人が話しているように、複雑な内面をとても魅力的に演じていました。
そして、妹のシモーヌ役はミリー・アルコック!
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』で知っている方もいるかもしれませんね。
彼女の「華やかさと影の薄さを自在に行き来する」演技が本当に印象的でした。
ミカエラに心酔して、全く違う人になっていく様子を見事に演じています。
この3人の女優さんの演技が本当に素晴らしくて、この作品の大きな見どころの一つだと感じました。
他にも、ミカエラの夫である億万長者のピーター役をケヴィン・ベーコン、ピーターの友人イーサン役をグレン・ハワートン など、実力派の俳優さんたちが脇を固めています。
ピーターは「選ぶ側」の軽薄さを持ち合わせている 一方で、ケヴィン・ベーコンさんの人間味あふれる演技によって、彼の苦悩も感じ取ることができました。
イーサンはちょっと変わったプレイボーイですが、「根っからの悪い奴じゃない」っていう感想もありました。
セイレーンの誘惑(netflixドラマ)|最後の意味は?※ネタバレ注意
そして、多くの人が「え?どういうこと?」って思ったであろう、最後の意味についてです。
最終話のラストシーンでは、シモーヌが豪華なドレスを着て、崖の上に立って海を眺めている姿が映し出されます。
彼女はミカエラの夫だったピーターと新しい関係になり、この豪邸、つまりピーターの世界の新しい「女王」になったような描写で終わるんです。
これは、ミカエラがたどった道をシモーヌもまた歩み始めた、「終わることのない神話」 の始まりを象徴しているようにも見えます。
モリー・スミス・メッツラーさんは、この結末は「避けられなかった」 と語っていて、シモーヌの浮かべる「モナ・リザのような微笑み」 も、見る人によって「勝利」に見えたり、「悲しみ」や「破滅」 に向かう姿に見えたりするように意図したそうなんです。
私も最初、「え、これで終わり!?」ってびっくりしたんですけど、よく考えてみると、これは単なるハッピーエンドとかバッドエンドじゃなくて、社会の不公平さ や、女性が置かれがちな複雑な状況 を描いているのかなと感じました。

富や名声を手に入れることで、過去や自分自身から逃げようとするシモーヌの選択は、見ていて胸が締め付けられるようでした。
でも、島を出たミカエラがなんだか穏やかに見えたのも印象的で、島自体が何か特別な、現実から切り離された空間だったのかもしれない とも考えられます。
色々な解釈ができるからこそ、見終わった後に誰かと話し合いたくなる作品ですね。
セイレーンの誘惑(netflixドラマ)|感想は?
この作品を見た人たちの感想も色々見かけました。
「素晴らしい脚本と演技で引き込まれた」
「女性たちが力強く描かれているのが良い」
「独特の雰囲気やブラックユーモアが好き」
という肯定的な声が多い一方で、
「5話だと短すぎて描ききれていない部分がある」
「疑問が残る点がある」
「中盤少し退屈だった」
という意見もありました。
特にミカエラが黒幕なのか、前妻の件の噂は本当なのかといったミステリー要素について、結局「そうではなかった」と回収される点が、「物足りない」と感じる人もいたようです。
でも、クリエイターは最初から「宗教的ではない」と語っていたり、富裕層のステレオタイプを皮肉る意図もあったみたいですよ。
賛否両論ある作品って、それだけ見る人の心に何かを残す作品なんだなって思います。
セイレーンの誘惑(netflixドラマ)|続編・シーズン2は?
気になる続編の可能性ですが、今のところ公式な発表はないようです。
この作品はリミテッドシリーズとして企画された ので、基本的にはシーズン1で完結、ということだと思います。
ただ、最後のシーンが「終わりのない神話」の始まりを示唆している ことや、視聴者の中にはシーズン2を見たい!という声もたくさんある ので、もし実現したら嬉しいな、と個人的には思います。
もしこのブログを読んで興味を持ってくれた方がいたら、ぜひNetflixでチェックしてみてください!
きっと皆さんも色々なことを感じたり考えたりするんじゃないかなと思います。そして、もし見たら、どんな感想を持ったか教えてくれると嬉しいです!
英語学習のきっかけにもなるかもしれない海外ドラマや映画、これからもたくさん紹介していきますね!また遊びに来てください。
それでは、はるをでした。
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