テレビ番組『オモウマい店』の放送をきっかけに、今まさに日本中の食いしん坊たちが注目している場所が佐賀県にあります。
それが、昭和33年の創業以来、多くの美食家たちを虜にし続けてきた欧風カレーの名店「白山文雅」です。
単なるお腹を満たすための食事ではなく、一口食べた瞬間に世界が変わるような、そんな魔法のようなカレーに出会える場所なんですよ。
今回は、歴史の重みからメニューの細かなこだわりまで、僕が感じた感動とともに徹底的に深掘りしていきたいと思います。
オモウマい店(12月30日)佐賀カレーは白山文雅！
■昭和33年から紡がれてきた伝統と情熱の物語
佐賀市の中心部に位置する白山地区で、このお店が産声を上げたのは1958年のことでした。
始まりは一軒の小さな洋食屋でしたが、やがて東京のホテルニューオータニで修行を積んだ先代によって、格調高いフランス料理店へと姿を変えていきます。
しかし、フランス料理を提供していた時代も、洋食屋の頃から愛されていたカレーを求めるお客さんの声は絶えなかったそうです。
あまりの人気の高さに、一時期はフレンチとは別にカレー専用の店舗を構えていたというエピソードからも、その味の凄まじさが伝わってきますね。
そして今から約25年前、ついにカレー専門店としての道を歩み始め、現在の「白山文雅」のスタイルが確立されました。
現在のオーナーシェフである上野茂和さんは、もともとこの店のカレーの大ファンだったというから驚きです。
デザイン業界で働いていた彼は、客として訪れた際に食べたカレーに衝撃を受け、なんとその場で弟子入りを決意したという情熱的な経緯を持っています。
当時はお店を閉める予定だった先代を1年かけて説得し、10年もの厳しい修行を経て、その伝説の味を見事に継承したのです。
そんなドラマのような歴史を知ると、一皿のカレーがより一層尊いものに感じられて、胸が熱くなってしまいます。
オモウマい店(12月30日)佐賀・白山文雅のカレーの評価・特徴
■五感を揺さぶる「一口目の感動」と黄金比の秘密
このお店の最大の特徴といえば、なんといっても席に座って最初に提供される「一口分だけのライス」ではないでしょうか。
有田焼の名門・香蘭社の美しい器に、ポツンと盛られたバターライスを見たときは、誰もがその演出に意表を突かれるはずです。
これは「最初の一口目の感動を最大限に味わってほしい」という、シェフの並々ならぬこだわりから生まれたおもてなしの形なんですよ。
もちろんライスはおかわり自由なので安心してくださいね、むしろここから始まる至福の時間のプロローグだと思えば、ワクワクが止まりません。
白山文雅のカレーが「底なしの深み」と評される理由は、味覚のタイムラグを緻密に計算した「黄金比率」にあります。
口に含んだ瞬間にまず広がるのは、玉ねぎを飴色になるまで炒め抜いたような濃厚な甘味です。
その直後に追いかけてくる絶妙な塩味と旨味、そして最後にスッと突き抜けるスパイスの辛味や酸味が、まるで見事な音楽の転調のように押し寄せます。
この複雑な味のレイヤーを作り出すために、具材のカットから煮込みまで1週間もの時間をかけて手作業で行っているというのですから、もはや職人芸を超えた芸術品と言っても過言ではありません。
僕個人としては、宮内庁御用達の器でいただくという体験そのものが、日常を忘れさせてくれる最高の贅沢だと感じています。
オモウマい店(12月30日)佐賀・白山文雅のメニュー
■迷うのも楽しみの一つ！個性が光る多彩なメニューたち
どれを食べても正解だと思わせてくれるほど、白山文雅には魅力的なカレーソースが常時10種類以上も用意されています。
まず絶対に外せないのが、看板メニューの「伝統のビーフカレー」で、佐賀県産の黒毛和牛を3日間じっくりと煮込んだ逸品です。
口の中でホロホロとほどける牛肉と、コク深い漆黒のルーが合わさった時、まさに王道と呼ぶにふさわしい満足感に包まれます。
もしあなたが刺激的な辛さを求めているなら、シャープなキレが自慢の「辛口ジャワカレー」が、心地よい余韻を残してくれるでしょう。
一方で、女性に圧倒的な支持を得ているのが「森のきのこカレー」で、水を使わず生クリームをベースにしたクリーミーでまろやかな味わいが特徴です。
4種類のきのこが放つ豊かな香りと食感は、従来のカレーの概念を優しく覆してくれるような驚きを与えてくれます。
平日に訪れることができるラッキーな方には、2種類のカレーを一度に楽しめる「セレクト2色カレー」を心からおすすめしたいです。
たとえば濃厚なビーフと爽やかなチキン、あるいはまろやかなきのこと刺激的なジャワといった具合に、自分だけの最高の組み合わせを探すのは本当に楽しいですよ。
他にも、デミグラスソースから丁寧に仕込まれた「文雅流ハヤシライス」や、海の幸が贅沢に踊る「シーフードカレー」など、何度通っても飽きることのないラインナップが揃っています。
オモウマい店(12月30日)佐賀・白山文雅の場所・アクセス
■白山文雅への道しるべと訪れる際のヒント
情緒あふれる長崎街道沿いに佇むお店は、まるで昭和の良き時代にタイムスリップしたかのような、重厚でノスタルジックな雰囲気に満ちています。
アクセスについては、JR佐賀駅から歩いて15分ほど、あるいはバスに乗って「白山」停留所で降りれば、歩いてすぐの場所にあります。
駐車場は6台分用意されていますが、メディアで紹介された影響もあって非常に人気が高いため、早めの到着や公共交通機関の利用を検討するのが賢明かもしれません。
営業時間は、昼の部が11時からで、平日は14時30分まで、土日祝日は15時までラストオーダーを受け付けています。
夜の部は17時30分から20時までとなっており、木曜日の夜はお休みなので注意してくださいね。
また、月曜日が定休日となっていますが、もし月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日がお休みになります。
遠方にお住まいでどうしてもすぐには行けないという方には、お店の味がそのまま届くオンラインショッピングや、ふるさと納税を活用するという手もあります。
冷凍パックで届くカレーは、ご家庭での特別な日のディナーを彩る最高のご馳走になってくれるはずです。
まとめ
■最後に贈る言葉：それは記憶に刻まれる一杯の幸せ
佐賀が誇る「白山文雅」のカレーは、単なるグルメの流行りを超えた、歴史と情熱の結晶です。
一流の料理人たちが守り抜いてきたその味は、一口食べるごとに私たちの心に深い安らぎと感動を与えてくれます。
お店に一歩足を踏み入れれば、赤を基調とした落ち着いたインテリアとクラシックなBGMが、あなたを温かく迎え入れてくれるでしょう。
大切な誰かと一緒に、あるいは自分へのご褒美として、あの一口目の衝撃をぜひ体験しに行ってみてください。
きっと、明日からもまた頑張ろうと思えるような、温かなエネルギーが体の中から湧き上がってくるのを感じるはずです。
佐賀の歴史ある街並みとともに、記憶に一生残り続けるような素晴らしいカレーの旅を楽しんできてくださいね。
