こんにちは、はるをです!
この記事では2023年の韓国ドラマ「恋人~あの日聞いた花の咲く音~」について解説しています。
「恋人~あの日聞いた花の咲く音~」は朝鮮第16代王・仁祖の時代を舞台にしたドラマ
激動の丙子の乱という歴史的背景の中で、身分を越えて惹かれ合うイ・ジャンヒョンとユ・ギルチェという男女の切ない恋愛模様を中心に描かれています。

ナムグン・ミンとアン・ウンジンの高い演技力や、史実とフィクションを織り交ぜた構成、そして感動的なロマンスが多くの視聴者の心を掴み、高い視聴率や多数の賞を受賞するなど、絶賛されているよ
恋人~あの日聞いた花の咲く音~(韓国ドラマ)|あらすじ
物語の舞台となるのは、首都・漢陽から離れたヌングン里という静かな村です。
ここに、ユ・ギルチェという両班のお嬢様がいました。
彼女は自分の美貌に自信があって、いつか運命の人と結ばれることを夢見ている、とっても自由奔放でちょっぴりわがままな女の子なんです。
最初は、成均館の儒生ナム・ヨンジュンに片思いをしているんですね。
彼はギルチェの親友であるキョン・ウネと婚約しているんですけど、ギルチェはなんとかヨンジュンを振り向かせようと奮闘するんです。
そんなある日、村に謎めいた男、イ・ジャンヒョンが現れます。
花摘みの祭りコッタリムの日、ヨンジュンに気を引かれようと鞦韆(しゅうせん)、つまりブランコに乗ったギルチェがバランスを崩して投げ出されてしまうんですが、それを抱きとめたのがジャンヒョンでした。
ジャンヒョンは、見た目は女好きで変わり者。
事あるごとに憎まれ口を叩くような風来坊に見えるのですが、実は商才に長けていて、通訳官として巧みな交渉術を持ち、さらには一人で大勢の敵を倒せるほどの戦闘力も持っている、並外れた人物なんです。
ギルチェは最初はそんなジャンヒョンに反発するんですけれど、ヨンジュンに見合う女性になるためにジャンヒョンに協力を仰ぐうちに、だんだん彼に惹かれていくんですね。

でも、自分の気持ちに素直になれないギルチェと、彼女への一途な愛を貫くジャンヒョンの、なんとももどかしい関係が続いていきます。
そんな中で、清(後金)が朝鮮に攻め込んでくる「丙子の乱」が勃発し、彼らの日常は一変します。
死と隣り合わせの状況で、ジャンヒョンは愛するギルチェを守るために命をかけるようになるんです。
ドラマは、この戦争の悲惨さ や、戦乱によって翻弄される人々の姿 を、本当にリアルに、丁寧に描き出していきます。
ギルチェも、世間知らずのお嬢様から、様々な苦難を乗り越えて、たくましい自立した女性へと成長していくんです。
恋人~あの日聞いた花の咲く音~(韓国ドラマ)|最終回※ネタバレ注意
次に、あの感動の最終回についてお話ししますね。

もう、本当に濃密で、映画一本を見たような見ごたえでした。
最終話は100分の拡大放送だったんですよ。
長い道のりを経て、物語はクライマックスを迎えるわけですが、登場人物たちの様々な結末が描かれます。
ヨンジュンは、師匠であるチャン・チョルが、かつて娘の想い人だった下男(実は敵対していた一族の最後の一人)を殺した過去を知ることになります。
さらに、その師匠が、ジャンヒョンが自分の息子だと知りながらも、ジャンヒョンと捕虜たちを逆徒として討伐しようとしていることにも向き合います。
ヨンジュンは当初、王や国のために生真面目に尽くそうとしていましたが、師匠の行動や、ジャンヒョンとの関わりを通して、自身の信念が揺らぎ、苦悩します。
最終的に、彼は師匠の最期を見届け、自分が守ろうとしたものが何だったのかと虚しさを感じながら、史書を綴る道を選びます。
そして、妻のウネと一緒にヌングン里へ帰りたいと泣くんです。
ウネは、ヨンジュンのそういった姿も全て受け止める、本当に度量の大きな、慈愛に満ちた女性でした。
ジャンヒョンといつも行動を共にしていた弟分のクジャム や、朝鮮一の歌い手であるリャンウム、そして捕虜たちの親分であるヤンチョン など、ジャンヒョンにとって大切な人々も登場します。
特にヤンチョン親分は、捕虜たちを逃がすために自らを犠牲にする壮絶な最期を迎えるんです。

もう、本当に胸が締め付けられました。
リャンウムは、ジャンヒョンを兄のように慕っていて、特別な想いを抱いているんです。
彼は、ジャンヒョンの身代わりになろうとして捕まりますが、次の王の温情(?)で牢に閉じ込められます。
そこでジャンヒョンが死んだと聞かされ、悲しみに暮れるんです。
そして、ギルチェとジャンヒョン。幾度となく離れ離れになり、様々な試練に立ち向かい、すれ違いを繰り返してきた二人。
終盤でジャンヒョンは瀕死の状態になりますが、リャンウムやギルチェの助けで身を隠します。
しかし、またもや記憶を失ってしまうんです。
血だらけで海岸に追い詰められ、死闘の末、矢を受けて倒れてしまいます。
助けてくれた老人によって隠されますが、その老人がジャンヒョンは死んでしまったと言うんです。
ジャンヒョンがもうこの世にはいない聞かされたギルチェは、抜け殻のようになり。
でも、ヨンジュンから「あの者が死ぬところは見ていない」と聞かされ、ジャンヒョンが生きている可能性を信じて、彼を最後に見たという老人を探し当てます。
そして、記憶を失い、少し幼くなったように見えるジャンヒョンをようやく見つけ出すんです。
ギルチェは、記憶のないジャンヒョンに、初めて会った時の自分の気持ちや、かつて二人が語り合った「春夏秋冬」の理想の暮らし を語りかけます。
彼が二人で過ごした家を探していたこと、そしてこの家でギルチェをずっと待っていたこと を知るんです。
ギルチェの懸命な語りかけと、二人の思い出の品である指輪 が、ジャンヒョンの記憶を呼び覚まします。
「待ってた。そなたをここで、長い間…」

記憶を取り戻したジャンヒョンの言葉に、もう涙が止まりませんでした。
頭では忘れていても、心がギルチェを覚えていて、彼女が望んだ場所で待ち続けていたジャンヒョンの愛は、なんて健気で深いんだろうと、感動で胸がいっぱいになりました。
試練の連続だった二人の愛が、ついに実を結んだ瞬間でした。本当に、本当によかったね、と心から思いました。
恋人~あの日聞いた花の咲く音~(韓国ドラマ)|見どころ解説
さて、このドラマの見どころについてですが、これがもう語り尽くせないほどたくさんあるんです!
まず一番は、やはりジャンヒョンとギルチェの切なくもどかしい、究極の愛です。
激動の時代に翻弄されながら、幾度も出会いと別れを繰り返す二人。
戦争という死と隣り合わせの状況で、愛する人を守るために命をかけるジャンヒョンの姿には、きっと心を打たれるはずです。
そして、なかなか自分の気持ちに素直になれないギルチェとの関係が、もうもどかしくて切なくて、毎話ハラハラドキドキの連続なんです。
胸が痛くなるような辛い展開も多いのですが、その苦難を乗り越えるたびに二人の愛が深まっていく様子が描かれていて、多くの視聴者の心を掴みました。
このドラマのもう一つの大きな魅力は、ヒロイン、ユ・ギルチェの驚くべき成長です。
最初は恋愛ばかり夢見る、少し自己中心的で世間知らずなお嬢様だった彼女が、戦争という過酷な経験を通して、本当にたくましく、自立した強い女性へと変わっていくんです。
儒教社会の中で命の危機に瀕しても、自分の意志を貫き、希望を捨てずに生きていく姿には、きっと勇気をもらえるはずですよ。
そして、イ・ジャンヒョンというキャラクターも本当に魅力的!
ただの風来坊に見えて、実は商才があり、通訳官としての交渉術に長け、大勢を相手に戦える戦闘力も持つ策士なんです。
朝鮮だけでなく、敵国の清からも一目置かれる存在になっていきます。
一方で、ギルチェが他の人を想っていても、ひたむきに愛を伝え、どんな時も彼女への愛を貫く一途でロマンチストな一面もあるんですよ。
国や王のためではなく、ただギルチェを守るために戦地へ向かう彼の姿には、本当に感動します。
ナムグン・ミンさんはこのジャンヒョン役を俳優人生で最高のキャラクターに更新した、とまで言われているんです。
このドラマは、史実とフィクションを巧みに織り交ぜている点も見どころです。
丙子の乱という激動の時代を背景に、当時の人々の過酷な経験、儒教の価値観、そして捕虜たちの強い意志などが、実力派キャストたちの繊細な演技を通して丁寧に描かれています。
特に、人質として清に連行された昭顕世子が、捕虜たちを決して逆徒ではないと訴えるシーンは、多くの視聴者の涙を誘いました。
また、このドラマは「風と共に去りぬ」からインスピレーションを受けていることを脚本家さんが明かしているんです。
ギルチェのキャラクターや、ジャンヒョンとの関係性が、スカーレットとレットの関係に似ているという声も多いんですよ。
世間知らずのヒロインが戦乱の中で成長していく姿や、彼女を深く理解し一途に愛する男性。
そしてヒロインが最初想いを寄せる理想的な男性と、その婚約者である心優しい女性など、登場人物や物語の展開に共通点がたくさんあって、見比べてみるのも面白いかもしれませんね。
その他にも、耳に残る美しいOST や、CGに頼らず実際の美しい場所でのロケーション撮影 による壮大な映像美も、このドラマの魅力をさらに引き立てています。
もし興味があったら、ぜひ一度ご覧になってみてください。
きっと、ギルチェとジャンヒョンの物語に、あなたも深く心を動かされるはずですよ。
そして、もし見終わったら、ぜひ感想を聞かせてくださいね。語り合いたいです!
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