こんにちは、はるをです!
この記事ではParamount+で4月16日に配信開始されたばかりのドラマ「マトロック(英語版タイトル:Matlock)」について解説しています。
「マトロック」は一度は引退した弁護士が、再び法廷で活躍する姿を描く、Paramount+独占配信の話題作。
古い世代の弁護士が、現代社会の難題にどのように立ち向かうのかを描く、異色の法廷ドラマです。

1980年代の人気ドラマをリブート!主人公を女性に変え、新たな設定で展開します。
マトロック(Paramount+ドラマ)解説|あらすじ
この「マトロック」はですね、実は1986年から9シーズンも放送された、アメリカではとっても有名だった法廷ドラマのリブート版なんです。
オリジナル版では、アンディ・グリフィスという俳優さんが演じる、ちょっと偏屈だけど腕は立つ男性弁護士ベン・マトロックが活躍する物語だったそうですよ。
それが、今回のリブート版では、なんと主人公の性別が逆転!
アカデミー主演女優賞も受賞している、言わずと知れた名優、キャシー・ベイツさんが主演を務めているんです。
彼女が演じるのは、マデリン・マトロックという弁護士。若い頃には大成功を収めた、それはもう才能あふれる凄腕弁護士だったそうなんです。
物語は、そんなマデリンが、一度は弁護士の仕事から離れて、いわば「定年退職」のような状態になった後、再び現役として働くことを決意するところから始まります。
しかも、選んだ場所が、名門中の名門法律事務所、「ジェイコブソン・ムーア社」!
予告編でも、マデリンがこの一流事務所に「採用してください!」って直談判しに行く、ちょっと奇想天外なシーンが描かれていて、これがまた面白いんです。
事務所のトップの息子さんであるジュリアンっていう弁護士相手にも、全く物怖じせずに堂々とした弁舌を披露して、見事に採用を勝ち取っちゃうんですよ。
晴れて「新入り弁護士」として第二のキャリアをスタートさせるマデリン、なんですが…
事務所のメンバーからは、「え、このおばあちゃん大丈夫?」みたいな感じで、最初は正直“戦力外の老人扱い”をされてしまうんです。
特に、事務所の重鎮弁護士であるオリンピアさんや、若手のビリー君、サラさんからは、実力を疑って白い目で見られたりもするんですよね。
でも、そこはやっぱり元凄腕弁護士のマデリン。長年培ってきた圧倒的なキャリアと、豊富な経験に裏打ちされたスキルで、周りの偏見を覆し、少しずつ自身の価値を認めさせていくんです。
そして、信頼を得るにつれて、次第に他の弁護士も手を焼くような、無理難題な依頼が彼女の元に舞い込んでくる…という展開が描かれています。
ただ、ここがこのドラマの本当に面白いところで、驚きの「ツイスト」があるんです!
実は、彼女が「マデリン・マトロック」と名乗ってこの事務所に潜り込んだのには、深い理由があったんです。
彼女の本当の名前は、マデリン・キングストン。
表向きは夫に先立たれ、借金苦で孫を育てるために復職したという設定なんですが、実は彼女はとっても裕福で、夫のエドウィンさんも、そして天才的な孫のアルフィ君も健在なんです。
では、なぜそんな偽りの姿で、この事務所に潜入したのか?それは、彼女の娘、エリーさんを亡くしたことへの復讐のためなんです。
エリーさんはオピオイドの過剰摂取で亡くなってしまったのですが、マデリンは、娘の命を救えたかもしれない重要な証拠が、このジェイコブソン・ムーア社の誰かによって隠蔽されたのではないかと疑っているんです。
だから、正義を求め、真相を暴くために、未亡人「マティ・マトロック」として事務所に入り込み、内側から調査を進めようとしている…

これが、このドラマの核となる「縦軸」のストーリーなんです。
ちなみに、「マトロック」という偽名は、娘のエリーさんがオリジナルのドラマ「マトロック」の大ファンだったことに由来しているんだとか!
娘への愛が、復讐の原動力にもなっているんですね。
最初は単なる、おばあちゃん弁護士が若者に混じって奮闘する、という一話完結型の法廷ドラマかと思いきや、
実はその裏で、娘の死に関わる大きな謎と、それに関わっているかもしれない事務所のメンバーを炙り出すための、綿密な潜入捜査が進められている…

この二重構造が、本当に見ている側を引きつけます!
マデリンは、夫のエドウィンさんや、天才的な孫のアルフィ君のサポートも受けながら、巧妙な手を使って事務所内の情報を集めていきます。
シーズン1のクライマックスでは、オピオイド関連の文書を隠蔽したのが、なんとジュリアンで、さらに彼の父であるシニアの指示だったことが明らかになるという衝撃の展開が待っています!
でも、物語はそこで終わりません。
シーズン1の最終話では、さらなるクリフハンガーも…!
娘の死の真相は?
そして、彼女を取り巻く人間関係は、この真実の先にどう変化していくのか?

もう、続きが気になって仕方がありません!
マトロック(Paramount+ドラマ)|キャスト
さて、このドラマを彩る登場人物たちも、本当に魅力的で、演じる俳優さんたちがまた素晴らしいんです!
まずは何と言っても主演のキャシー・ベイツさん、彼女抜きには語れませんね。
彼女は、映画「ミザリー」でアカデミー主演女優賞を受賞した、ハリウッドでも指折りの実力派女優さんです。
40代になってからブレイクした、いわゆる「遅咲き」の女優さんなんですが、その確かな演技力で、どんな役でも説得力を持たせてしまう、本当にすごい方なんです。
「タイタニック」の“浮沈のモリー・ブラウン”役なんかで覚えている方も多いんじゃないでしょうか?
近年は「アメリカン・ホラー・ストーリー」シリーズでも強烈な印象を残していますよね。
本作では、表向きはちょっと頼りなさそうに見える(演技ですけど!)おばあちゃん弁護士、でもその実態は、目的のためには手段を選ばない凄腕の策略家、そして娘への深い愛情を抱える母親という、何層にも重なった複雑な役どころを演じているんです。
キャシーさん自身も、若い頃に仕事で不当な経験をしたり、娘の死を悲しむマティの気持ちに共感したりと、この役には特別な思い入れがあるようで、
「これまで祈り、努力し、切り開いてきたものすべてを使うように求められて、とても疲れる」
と語っているほど。

まさに彼女にしか演じられない役ですよね。
本作での演技は批評家からも大絶賛されていて、ゴールデングローブ賞にノミネート、クリティクス・チョイス・アワードでは女優賞を受賞しています。
さらに、来年のエミー賞では、史上最年長の主演女優賞ノミネートの可能性まで報じられているんです。
彼女の俳優人生の集大成とも言える演技、これは絶対に見てほしいポイントです。
次に、マティの上司となるジュニアパートナー、オリンピア・ローレンス役のスカイ・P・マーシャルさん。
彼女はジェイコブソン・ムーア社の中でも、非常に野心的で優秀な弁護士。
最初こそマティの実力を疑い、厳しく接しますが、一緒に仕事をしていく中で、マティの能力と人間性に惹かれていく、重要なキャラクターです。
シーズン1では、彼女自身のキャリアや、元夫であるジュリアンとの関係も深く描かれています。
スカイさんもパワフルで魅力的な女優さんで、ベテランのキャシーさん相手にも引けを取らない存在感を放っています。
キャシーさん自身がスカイさんのことを
「メンフィス出身で、苦労して『ミザリー』の役を勝ち取った自分に似ている」
と感じていて、彼女を応援しているというエピソードも素敵ですよね。
そして、事務所のシニアパートナー、ジュリアン・マークストン役のジェイソン・リッターさん。
事務所のトップであるハワード・シニアの息子さんで、オリンピアさんの元夫でもあります。
最初はマティの弁舌に感心するなど、比較的友好的に見えたのですが、物語が進むにつれて、彼の立場や秘密が明らかになっていきます。
ジェイソン・リッターさんは、「ペアレントフッド」や声優として「グラビティフォールズ」などでも知られる、安定感のある俳優さん。
彼の演じるジュリアンが、シーズン1のクライマックスでまさかの…というのは、本当に衝撃でしたね!
事務所の若手アソシエイト、ビリー・マルティネス役のデヴィッド・デル・リオさんと、サラ・フランクリン役のリア・ルイスさん。
この二人は、マティがジェイコブソン・ムーア社で初めて一緒に働くことになる同僚です。
最初はマティを軽く見ているんですが、彼女の型破りな手法と確かな実力に驚かされ、次第にチームとして協力し合うようになります。
ビリー君は明るくて人懐っこい性格、サラさんは野心家で時に鋭い一面も持っている。
対照的な二人ですが、マティの潜入捜査の意図を知らないまま、結果的に彼女の目的達成を助けることになったり、シーズンが進むにつれてそれぞれに複雑な個人的なドラマも描かれたり、物語に彩りを加えてくれる存在です。
そして、忘れてはいけないのが、マデリンの正体を知り、彼女の潜入捜査をサポートする家族、
夫のエドウィン・キングストン役のサム・アンダーソンさん
天才孫のアルフィ・キングストン役のアーロン・D・ハリス君
です。
特にアルフィ君は、そのITスキルでマティの情報収集を強力にバックアップ。
自宅でのキングストン家のシーンは、事務所での緊迫感とはまた違った、家族の絆やユーモアが感じられて、ドラマに温かみを与えています。
他にも、
ジュリアンの父で事務所のトップであるハワード・シニア役のボー・ブリッジスさん(キャシー・ベイツさんとは過去にも共演経験があるそうですよ!)
情報通の事務管理マネージャーミセス・ヴェルビン役のパトリシア・ベルチャーさん
嘘を見抜く陪審コンサルタントのシェイ・バンフィールド役のヤエル・グロブグラスさん
など、個性的なキャラクターたちが物語をさらに面白くしています。
シーズン1の終盤に登場した、アルフィ君の実の父親を名乗る人物(ニコー・ニコテラさんが演じています)も、今後の展開の鍵になりそうですね!
それぞれの役柄が、単なる脇役ではなく、マティの潜入捜査に影響を与えたり、彼女自身の過去や感情に触れるきっかけになったり、と物語に深みを与えているんです。
彼らの演技にもぜひ注目してみてください。
マトロック(Paramount+ドラマ)解説|面白い?見どころは?
この「マトロック」、見どころは本当にたくさんあって、語り尽くせないくらいなのですが、私がお勧めしたいポイントをいくつかご紹介しますね!
まず一番の見どころは、やはりキャシー・ベイツさんの圧倒的な演技です!
彼女が演じるマティは、表向きはちょっと頼りない感じのおばあちゃん弁護士なんですが、いざ法廷に立つと、あるいは情報を集める時には、驚くほどの頭の回転の速さや、人を操る巧妙さを見せつけるんです。
特に面白いのが、彼女が高齢の女性であるがゆえに、周りの人から「見えない」存在として軽視される状況を、逆に最大限に利用している点です。
「誰も私たちに気づかないから、こっそり潜入できるのよ」
みたいなセリフがあるんですが、まさにその通り!
お菓子を配ったり、ちょっとした芝居を打ったり、あの手この手を使って情報を引き出していく姿は、見ていて思わず「やるぅ~!」って声が出ちゃいます。
キャシーさんの、この二面性を見事に演じ分ける巧みさには、本当に舌を巻きます。
彼女がこの役をどれだけ楽しんで、そしてどれだけ力を注いでいるかが、画面越しにひしひしと伝わってくるんです。
次に、このドラマは単なる「一話完結の法廷ドラマ」で終わらない、大きな縦軸の物語がある点が、他の多くのリーガルドラマと一線を画しています。
毎週異なる裁判を扱いながらも、その裏では、マティが娘の死に関わるオピオイド隠蔽の真相を追い、事務所の内部を探っていくというシリアスなストーリーが同時に進行していくんです。
この縦軸があることで、ドラマ全体にサスペンス感が増し、次々と明らかになる事実に「え、どうなるの!?」って、毎回続きが待ちきれなくなるんです!
また、事務所の若手弁護士たち、ビリー君やサラさんたちとマティとの関係性の変化も見逃せません。
最初はジェネレーションギャップを感じさせたり、マティを馬鹿にしたりしていた彼らが、マティの型破りながらも的確な指示や、彼女の持つ人間的な温かさに触れていく中で、次第に彼女を尊敬し、信頼を寄せ、チームとして協力していく姿が丁寧に描かれています。
特に、マティが彼らに弁護士として、そして人間として大切なことを教えていくようなシーンは、見ていて心温まります。
でも、マティには彼らに明かせない「潜入」という秘密があるので、その辺りの葛藤や、時には彼らを巻き込んでしまう危険性もあって、ヒヤヒヤさせられることも…!
さらに、このドラマが扱っているテーマも現代的で興味深いです。
薬物中毒やセクハラ、差別など、今の社会でも大きな問題になっている事柄が、それぞれの事件を通して描かれています。
単に事件を解決するだけでなく、その背景にある社会的な問題にも触れることで、より考えさせられる、深みのあるドラマになっています。
そして、このドラマのショーランナーは、「ジェーン・ザ・ヴァージン」という大ヒットドラマを手掛けたジェニー・スナイダー・アーマンさん。
彼女らしい、ユーモアとシリアスさ、そして人間ドラマが絶妙にブレンドされた作風が、この「マトロック」でも存分に発揮されています。
批評家からの評価も非常に高く、全米では放送開始からすぐに大ヒットとなり、早々にシーズン2の製作も決定しています。

これはもう、面白さは保証付きと言ってもいいんじゃないでしょうか!
ベテラン弁護士の知略、隠された真実を追うサスペンス、そして個性的なキャラクターたちが織りなす人間ドラマ。
きっと皆さんも「マトロック」の世界に引き込まれるはずですよ!
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