いよいよ始まった「風、薫る」の第1週ですが、第3話にして物語が急加速したような感覚を覚えました。
穏やかだった那須の風景が、コレラという目に見えない恐怖に浸食されていく描写には、思わず背筋が凍るような思いをした方も多いのではないでしょうか。
これから二人のヒロインが歩む険しい道のりを予感させる、非常に重厚な回となりましたね。
風、薫る(朝ドラ)3話までの振り返り
■ついに牙を剥き始めた「コロリ」の脅威と家族の絆
第1話と第2話では、明治15年の栃木で元家老の娘として育った一ノ瀬りんの、つましいながらも幸せな日常が丁寧に描かれていました。
しかし、その裏側では「コロリ」と呼ばれ恐れられたコレラの影が、不気味に、そして刻一刻と村へ忍び寄っていたのです。
祭りの華やかさと、病に怯え始めた村の不穏な空気が交錯する様子は、これからの悲劇を暗示しているかのようでした。
一方、遠く離れた東京では、身寄りのない大家直美がマッチ工場での過酷な労働に明け暮れていました。
偶然にも直美が、縁談のために上京していたりんの母・美津や妹の安と通りで出会うという、運命の歯車が回りだすような瞬間もありましたね。
風、薫る(朝ドラ)3話ネタバレあらすじ
■第3話のストーリー:正しさの葛藤と突然の悲劇
第3話は、幼なじみの虎太郎の母親がコレラに倒れるという、あまりにも痛ましい知らせから幕を開けました。
虎太郎が村人から「うつるから近づくな」と罵られ、石を投げられるように疎外される様子は、当時の偏見と無知の凄まじさを物語っています。
そんな彼を励まそうとしたりんも、かけるべき言葉が見つからず、ただ立ち尽くす自分の無力さに打ちひしがれてしまいます。
自責の念に駆られるりんに、父・信右衛門が静かに語り始めたのは、自らの過去にまつわる苦い告白でした。
かつて民を戦争の火種から守るために新政府に協力した一方で、主君への忠義を裏切ることになったという、武士としての深い葛藤が明かされます。
絶対的な正しさがどこにも存在しない現実に悩み続けてきた父の言葉は、りんの心に重く響きました。
一方の東京では、牧師の吉江が直美を呼び出し、教会で育てられた彼女の背景を汲んで、伝道者になる道を勧めます。
しかし、過酷な現実を生きてきた直美は「正しいことが嫌い」だと、その提案を鋭く拒絶するのでした。
そしてラストシーン、那須で娘を見守ってきた信右衛門が、ついに激しい咳と共にコレラに倒れるという、絶望的な結末を迎えました。
風、薫る(朝ドラ)3話ネタバレ感想
■第3話の感想:見上愛さんと北村一輝さんが見せた魂の共鳴
今回の放送で最も心に刺さったのは、ダブルヒロインであるりんと直美の「正しさ」に対するスタンスの対比です。
正しい道を選ぼうともがき、父の教えに救いを求めようとするりんと、恵まれない境遇から「正しい人」さえも嫌悪する直美の姿が、鮮烈に描き出されていました。
北村一輝さんが演じる信右衛門の、穏やかさの奥底に秘めた過去の悔恨と愛情深い眼差しには、観ているこちらまで涙が溢れそうになります。
また、虎太郎に対する村人たちの冷酷な態度は、現代の私たちが経験した社会状況とも重なり、集団心理の恐ろしさを改めて痛感させられました。
Mrs. GREEN APPLEが歌う爽快な主題歌「風と町」が流れる中で、これほどまでに過酷な運命が動き出すギャップが、より一層物語の切なさを際立たせています。
りんと直美、水と油のような二人がどのようにして「最強のバディ」へと成長していくのか、その序章としての重みを感じる回でした。
風、薫る(朝ドラ)3話からどうなる?
■次回・第4話で予想される波乱の展開を考察
明日の第4話では、倒れた父を救おうとりんが必死に看病に奔走する姿が描かれることになります。
家中のお金をかき集めて看病してくれる人を雇おうとするりんのひたむきな行動は、のちに彼女が本格的な看護の道を志す大きなきっかけになるはずです。
しかし、史実や物語の原案を考慮すると、当時の医療環境ではコレラの進行を止めることは極めて難しく、予断を許さない状況が続くでしょう。
東京では、美津と安が栃木へ戻ろうと急ぎますが、コレラ蔓延による「村の封鎖」という高い壁が立ちはだかります。
村境の橋で足止めを食らい、家に帰ることさえ叶わないという、家族が引き裂かれるような残酷な展開が予想されます。
そこで一ノ瀬家の元陪臣である中村が語る「あること」とは、もしかすると信右衛門の過去に関連するさらなる衝撃的な事実なのかもしれません。
病魔だけでなく、時代の荒波が一気にりんたちを飲み込もうとしているようで、観る側としても覚悟が必要になりそうです。
まとめ
■看護の夜明け前、悲しみの中に灯る希望
第3話は、りんがこれまでの少女時代に別れを告げ、看護という未知の世界へ足を踏み入れるための、哀しくも不可欠な転機となりました。
「大切な人を守りたい」という純粋な願いが、やがて日本に新しい風を吹き込むトレインドナースの誕生に繋がっていくのだと信じたいですね。
直美の抱えるコンプレックスがどのように看護と結びつくのか、そして離れ離れになった家族はどうなるのか、期待が膨らみます。
明日からも、彼女たちの歩む険しくも気高い道を、一瞬たりとも逃さずに見守り続けましょう。
皆さんは、今回信右衛門が語った「過ち」という言葉を、どのように受け止めましたか。
