ついに四方田誠と鈴木明日香が「夫婦」であることが沼袋署の全員に知れ渡り、物語は大きな転換点を迎えました。
これまでは秘密を隠すスリルがありましたが、第7話はその「バレた後」の空気感を楽しみつつ、夫婦という関係性の深さを改めて問い直すような素晴らしい構成になっていたと感じます。
秋元康さんが仕掛けるこの考察ミステリー、今回は一見すると穏やかな解決に見えますが、その裏でうごめく不穏な影が最終盤への期待をいや応なしに高めてくれましたね。
夫婦別姓刑事(ドラマ)7話までの振り返り
■前回の振り返り:まさかのクリーニングタグから秘密が露見
第6話のラスト、あの衝撃の展開は今でも視聴者の心に強く残っているのではないでしょうか。
明日香のスーツに付いた「ヨモダ」というクリーニングタグ、それを絆が見つけてしまったことが全ての始まりでした。
明日香に想いを寄せていた絆は、その事実に納得がいかず、なんと署内放送で二人が夫婦であることを公言してしまったのです。
「夫婦は同じ部署に配属してはならない」という警察の暗黙のルールに抵触した二人は、署長の井伏とともに本庁に呼び出され、厳しい処分を待つ身となりました。
副総監の息子である上山が父親に直談判に動くという展開もありましたが、バディ解消の危機が最高潮に達した状態で第7話がスタートしましたね。
夫婦別姓刑事(ドラマ)7話あらすじ
■第7話のあらすじ:涙と笑いの「さよなら捜査」がスタート
第7話「永遠に…最後の事件」は、結婚がバレてしまった誠と明日香が、刑事課の仲間たちからまるでお祝いのような、それでいてお別れのような妙な空気で迎えられる場面から始まります。
絆だけは一人ショックで打ちひしがれていましたが、他の面々は二人のこれまでの苦労を労い、最後の思い出作りと言わんばかりに盛り上がっていました。
そんな中、管内のマンション「ラッキー・ホープ・セブン」で住人の内山が殺害されるという事件が発生します。
刑事課の一同は「二人の最後の捜査をみんなで見届けよう」と、通称「さよなら捜査」へ向かうことになりました。
現場へ向かう車中で、誠はこれが最後かもしれないという実感が湧き、寂しさを隠すためか妙なハイテンションで明日香とこれまでの日々を語り合います。
被害者の内山は気難しい性格の自治会長で、多くの住人とトラブルを抱えていた厄介者として知られていました。
二人は住民たちの証言を一つずつ剥ぎ取りながら、ドローン映像という意外な手がかりから真相へと近づいていくことになります。
夫婦別姓刑事(ドラマ)7話ネタバレ・ストーリー考察
■ストーリー考察:二組の夫婦に共通していた「隠し事」の重み
今回のストーリーで最も秀逸だったのは、主人公夫婦が職場に隠していた「結婚」と、犯人夫婦が隠していた「喫煙」という二つの秘密を対比させた点です。
犯人の近藤達也は、妊娠中の妻を気遣っているふりをしながら、実は駐輪場でこっそりタバコを吸っていました。
この「小さな嘘」が、被害者である内山の正論によって暴かれたことが、悲劇の引き金となってしまいました。
「隠し事が関係を守るようで、実は相手との距離を歪ませていく」というテーマは、誠と明日香自身の状況にも深く突き刺さる内容だったと言えるでしょう。
また、事件解決後に二人が異動を免れ、これまで通りバディを組めることになった結末は、沼袋署がルールよりも「人間としての信頼」を選んだ証でもあります。
しかし、誠の娘である音花が実家に戻ってきたラストシーンは、一見微笑ましい家族の再生に見えますが、5年前の事件に関わる喜多村の不気味な視線が残り、新たな嵐を予感させました。
職場での「秘密」がなくなった二人が、今度は家庭という逃げ場のない場所で「過去」という大きな謎に向き合うことになるという、非常に重厚な伏線回でしたね。
夫婦別姓刑事(ドラマ)7話のゲスト・犯人
■7話の犯人・ゲスト:正論の暴力に追い詰められた男
今回の事件の被害者である内山咲夫を演じたのは、春海四方さんでした。
内山はマナーに厳しく正論を振りかざす人物で、掲示板に喫煙注意のポスターを貼ろうとするなど、ルールに忠実なあまり周囲から嫌われていました。
そして、内山を殺害してしまった犯人、近藤達也役を演じたのは柾木玲弥さんです。
達也は福岡出身のホークスファンで、穏やかそうなプログラマーでしたが、妻に隠していた喫煙を内山にバラされ、家庭が崩壊の危機に陥っていました。
犯行の決定的なトリガーとなったのは、内山から浴びせられた「自分の管理もできないのに子供を作るな」「奥さんも可哀想だ」という人格を否定する言葉でした。
また、達也の妻・智美役には小川あんさん、区役所の環境課職員・奥永琢磨役で山沖純さんが出演し、ドローン捜査という現代的な展開にリアリティを添えていましたね。
この他にも、住人役として村上航さんや今井公平さんなど、個性豊かなバイプレイヤーたちが「誰もが動機を持っている」というマンション内の不穏な空気を見事に作り上げていました。
夫婦別姓刑事(ドラマ)7話ネタバレ感想
■7話の感想:コメディ全振りから不穏なラストへの落差に脱帽
個人的な感想としては、沼袋署のメンバーが二人の結婚を「さよなら捜査」というイベントにしてしまう温かさに、不覚にも笑いと感動を覚えてしまいました。
特に佐藤二朗さんのアドリブ風なハイテンション演技と、それを冷ややかにあしらう橋本愛さんの掛け合いは、まさにバディとして最高潮に達していたと感じます。
一方で、事件の解決に関してはドローン映像で一気に進んでしまったため、ミステリーとしての粘り強さがもう少し欲しかったという贅沢な不満も少しだけあります。
しかし、このドラマの本質は「事件そのもの」よりも「事件を通して変わっていく人間関係」にあるのだと、今回の犯人の動機を見て痛感しました。
何より、ラストでTakehara Pistolさん演じる喜多村が見せたあのニヤリとした笑み、あれが全てを持っていきましたね。
音花が家に戻り、家族としての形が整った瞬間に、5年前の「消しゴム事件」の影が再び忍び寄ってくる演出は、本当に心臓に悪いです。
「職場公認の夫婦」になったことが、二人にとって強みになるのか、それとも弱点になってしまうのか、これからの展開が楽しみで仕方がありません。
まとめ
■夫婦の絆は「隠す」から「見られる」段階へ
第7話は、誠と明日香が秘密を抱えた「隠す夫婦」から、周囲に認められた「見られる夫婦」へと進む大きな転換点となりました。
マンションでの事件は、小さな嘘が取り返しのつかない悲劇を招くことを描き、秘密をなくした二人の決断を後押しするような内容でした。
バディとしての地位を守り抜いた二人でしたが、物語の重心は職場から家庭、そして未解決の過去へと一気に移り変わっています。
音花との新しい生活が始まる一方で、喜多村の不気味な視線が物語を再びシリアスな深淵へと引きずり込もうとしています。
残された謎、そして誠の亡き妻・皐月の事件の真相が、これからのエピソードでどう暴かれていくのか。
来週からの第8話、職場公認夫婦となった二人のさらなる活躍と、家族の再生物語から目が離せませんね。
