エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス解説!なぜ感想がつまらない?

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こんにちは、はるをです!

この記事ではアマプラ(amazon prime video)で3月19日に配信開始された映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(原題:Everything Everywhere All at Once)」について解説しています。

「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」は現実世界の悩みとマルチバースの冒険が交錯する、型破りなSFアクションコメディ作品です。

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ミシェル・ヨーが魅せる、多次元を股にかけた壮大な家族の愛の物語だよ

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス解説|あらすじ

■混沌の幕開け:序盤のあらすじを徹底解剖

さあ、物語の始まりです。私たちは、アメリカでコインランドリーを経営する、ごく普通の、と言ってもどこか慌ただしい日々を送るエヴリン・ワンという女性に出会います。

彼女の日常は、積み上げられた領収書の山、なかなか言うことを聞いてくれない洗濯機、そして何よりも、彼女を取り巻く家族の問題で常に騒がしいのです。
頼りないけれど優しい夫のウェイモンドは、突如離婚届にサインしてほしいと言い出す始末。

反抗期の娘ジョイは、恋人のベッキーを家族に紹介したいと思っているのですが、昔ながらの価値観を持つエヴリンの父、ゴンゴンにはなかなか打ち明けられずにいます。

さらに、ゴンゴンの介護もしなければならず、春節を兼ねた盛大な誕生日パーティーの準備にも追われているのです。

そんな目まぐるしい毎日の中、エヴリンは最大の難関、税金の確定申告を迎えます。

国税局へと向かう道中、エレベーターの中で突然、ウェイモンドの様子がおかしくなります。

彼はまるで別人のように、エヴリンに奇妙な指示を与え、信じられないようなことを告げるのです。

それは、彼女が全宇宙の命運を握る存在であり、恐るべき悪から世界を救わなければならない、というものでした。

最初は訳が分からず戸惑うエヴリンですが、別世界から来たというウェイモンド(彼は後にアルファ・ウェイモンドと呼ばれることが分かります)は、彼女に「バースジャンプ」という驚くべき能力があることを教えます。

それは、普段しないような奇妙な行動を取ることで、別の宇宙に存在する「もしもこうだったら」という自分の意識とシンクロし、その世界のスキルや能力を一時的に得られるというものでした。

リップクリームを丸ごと食べてみたり、左右の靴を履き替えてみたり、中にはもっと過激な行動も…。

最初の試練として、エヴリンは国税局の監査官であるディアドラと戦うことになります。

ディアドラもまた、別の宇宙の強大な力を持っているのです。
混乱しながらも、エヴリンはバースジャンプを試み、別の自分のカンフーのスキルを習得し、見事ディアドラを打ち負かすことに成功します。

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こうして、ごく平凡なコインランドリーの女主人だったエヴリンは、否応なしに壮大な戦いの渦へと巻き込まれていくのです。

彼女自身もまだ、この先に待ち受ける更なる驚愕の展開など、想像もしていませんでした。まさか、この戦いの中心に、最愛の娘ジョイが深く関わっているなどとは…。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス解説|結末は?※ネタバレ注意

■無限の可能性と一つの選択:結末までの壮大な物語

物語はここから急加速していきます。エヴリンは、マルチバース全体を脅かす存在ジョブ・トゥパキと対峙することになります。

そして、衝撃的な事実が明らかになるのです。なんと、ジョブ・トゥパキの正体は、エヴリンの娘ジョイだったのです。

ジョイは、アルファバースのエヴリンが開発したバースジャンプの技術によって、あまりにも多くの宇宙の経験を同時に背負い込んでしまい、精神が分裂してしまった結果、全てが無意味だと考えるニヒリズムに陥っていました。

彼女は、あらゆる宇宙を飲み込むエブリシング・ベーグルという巨大なブラックホールを作り出し、全てを消滅させようとしていたのです。

エヴリンは、ジョイを救うために、様々な宇宙の自分とシンクロしながら戦いますが、ジョイの絶望は深く、なかなか届きません。

そんな中、頼りなかった夫ウェイモンドの存在が、物語の重要な鍵となります。

彼はどの宇宙でも、エヴリンに対して優しさを持ち続け、諦めずに彼女を支えようとしていたのです。

ウェイモンドの「優しくしてほしい」という言葉に心を動かされたエヴリンは、戦い方を変えます。力で敵をねじ伏せるのではなく、優しさと思いやりを持って接することで、敵意を解きほぐしていくのです。

かつて敵対したディアドラに共感したり、頑なだった父ゴンゴンと本音で向き合ったり、そして何よりも、ジョイの孤独と絶望を受け止めようとします。

エヴリンは、数えきれないほどの宇宙の可能性を見たことで、「今ここにある自分の人生」のかけがえのなさに気づきます。

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完璧ではないけれど、愛する家族がいるこの現実こそが、彼女にとって最も大切なものだったのです。

物語のラストシーンでは、エヴリン一家は再び国税局へと向かいます。以前とは少しだけ打ち解けた様子のディアドラを前に、エヴリンの頭の中にはまだマルチバースのノイズが聞こえてきます。

しかし、彼女は過去の無限の可能性に囚われることなく、目の前の現実、家族との今を大切に生きることを選ぶのです。

ジョイもまた、母の愛を受け入れ、共にこの世界で生きていくことを決意します。

それは、壮大なマルチバースの冒険の果てに、平凡な日常の中にこそ本当の価値があるという、温かいメッセージが込められた結末でした。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス!キャスト

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この作品を彩るキャスト陣の熱演は、まさに圧巻!

ミシェル・ヨー演じるエヴリン・ワン・クワンは、疲れ切った中年女性から、様々な宇宙の驚くべき能力を持つ戦士へと変貌を遂げる主人公です。

彼女は、コミカルな演技からシリアスな感情表現まで、幅広い演技力で観客を魅了します。

特に、アクションスターとしての華麗な姿や、オペラ歌手、さらには指がソーセージになった自分など、多種多様な「もしも」のエヴリンを見事に演じ分け、観る者を飽きさせません。

彼女の存在感こそが、この物語の推進力と言えるでしょう。アカデミー主演女優賞の受賞も納得の、まさにキャリアの集大成とも言える演技でした。

エヴリンの夫ウェイモンド・ワンを演じるのは、子役時代に『グーニーズ』や『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』で一世を風靡したキー・ホイ・クァンです。
大人になり、長らく俳優業から遠ざかっていた彼ですが、本作で劇的なカムバックを果たしました。

頼りなく見えるけれど、実は誰よりもエヴリンを愛し、常に彼女を支えようとするウェイモンドを、温かくユーモラスに演じています。

そして、別宇宙から来たアルファ・ウェイモンドとしての、キリッとしたクールな姿とのギャップもまた魅力的です。

彼がアカデミー助演男優賞を受賞したことは、長年の不遇を乗り越えて再び輝きを取り戻した彼の努力が報われた瞬間であり、多くの人に感動を与えました。

ゴールデングローブ賞でのスピーチも非常に感動的でしたね。

エヴリンとウェイモンドの娘ジョイ・ワン、そしてマルチバースの脅威となるジョブ・トゥパキを演じるステファニー・スーの存在感も際立っています。

普通のティーンエイジャーとしてのジョイの悩みや葛藤、そして全てを壊そうとするジョブ・トゥパキの狂気と悲しみを、見事に演じ分けています。

特に、ジョブ・トゥパキの不気味でスタイリッシュなファッションや、虚無感を漂わせる演技は、強烈な印象を残します。彼女の繊細かつ大胆な演技は、観客の心を深く揺さぶります。

さらに、国税局の監査官ディアドラ・ボーベアドラを演じるジェイミー・リー・カーティスの怪演も見逃せません。

厳しい表情の国税局員としての顔と、別の宇宙でのエヴリンの恋人という全く異なる役柄を、ユーモアたっぷりに演じています。

彼女のコミカルな演技は、シリアスな物語の中で良いアクセントとなり、観客を笑わせてくれます。

そして、エヴリンの父親ゴンゴンを演じるベテラン俳優ジェームズ・ホンの存在も、物語に深みを与えています。

頑固で娘に厳しい父親でありながら、どこか憎めない愛嬌のあるゴンゴンを、味のある演技で表現しています。

このように、それぞれのキャストが、個性豊かで複雑なキャラクターたちに息吹を与え、この奇想天外な物語をより一層魅力的なものにしています。

彼らの熱演がなければ、この映画はこれほど多くの観客の心を掴むことはなかったでしょう。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスなぜ感想がつまらない?

■賛否両論の嵐:観客の様々な声、つまらないという意見も

アカデミー賞を席巻し、世界中で大きな話題を呼んだ本作ですが、その斬新な内容ゆえに、観客の反応は大きく分かれました。

「素晴らしい!」「感動した!」という絶賛の声もあれば、「意味が分からない」「カオスで疲れた」といった否定的な意見も少なくありません。

肯定的な意見としては、まずその独創的な世界観予測不可能なストーリー展開を挙げる人が多いようです。

マルチバースを行き来するというアイデアを、これほどまでに自由奔放かつ視覚的に面白く表現した作品は他に類を見ない、という意見は多数見られました。

また、アクション、コメディ、SF、家族ドラマといった様々な要素を詰め込みながらも、最終的に家族愛という普遍的なテーマにしっかりと着地している点も、多くの観客の心を捉えたようです。

ミシェル・ヨーをはじめとするキャストの演技力を高く評価する声も非常に多く、特にキー・ホイ・クァンのカムバックとアカデミー賞受賞は、多くの映画ファンを感動させました。

一方で、「つまらない」と感じた人の意見としては、まずその「意味不明さ」を指摘する声が目立ちます。

目まぐるしく変わるシーンや、突飛な設定、下ネタを含むギャグなどが、人によっては理解しにくく、置いてけぼりを食らったように感じてしまったようです。

また、「カオスすぎる」と感じた人も少なくありません。情報量が多すぎて整理がつかなかったり、落ち着いて物語に浸ることができなかったりしたという意見もありました。

さらに、下品な表現悪趣味なユーモアが苦手だったという声も聞かれました。斬新さを追求するあまり、一部の観客には不快に感じられた部分もあったのかもしれません。

また、「結局何が言いたいのか分からなかった」「感動できなかった」といった、物語のテーマやメッセージが響かなかったという意見も見られました。

個人的な感想としては、私も最初はその情報量の多さと目まぐるしい展開に少し戸惑いました。

しかし、物語が進むにつれて、その一見ランダムに見える要素の中に、家族や自己との向き合いといった普遍的なテーマがしっかりと織り込まれていることに気づき、深く感動しました。

ただ、確かに人によっては、その独特のユーモアや過激な表現が受け入れがたいと感じる部分もあるだろうな、とも思います。

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この映画は、まさに「観る人を選ぶ」作品なのかもしれません。。。。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス見どころは?

■予測不能の極致:この映画ならではの見どころ

それでも、この映画には他にはない多くの魅力、見どころがあります。

まず何と言っても、マルチバースという概念をここまで大胆かつクリエイティブに映像化した点でしょう。

様々な宇宙の奇想天外な風景や、そこで生きるエヴリンたちの姿は、まさに想像力の限界を超えています。

指がソーセージになった世界、全てが岩でできた無音の世界、アライグマが料理人を操る世界など、そのバリエーションの豊かさには驚かされます。

そして、バースジャンプという設定も、物語を予測不可能で面白いものにしています。

奇妙な行動をすることで、別の宇宙の自分のスキルを瞬時に習得するというアイデアは、まさに斬新です。

そのためにエヴリンたちが繰り広げる、一風変わったアクションシーンやユーモラスな行動は、観客を笑いの渦に巻き込みます。

特に、ウェイモンドがウエストポーチをヌンチャクのように使うシーンは、本作を象徴する名場面の一つと言えるでしょう。

また、様々な映画のパロディやオマージュが散りばめられているのも、映画ファンにはたまらない見どころです。

『マトリックス』、『2001年宇宙の旅』、『花様年華』、『レミーのおいしいレストラン(ラタトゥイユ)』など、様々な名作へのリスペクトが感じられます。

これらの映画を知っている人にとっては、ニヤリとすること間違いなしです。

ダニエル・クワンとダニエル・シャイナート(通称ダニエルズ)監督の、既成概念にとらわれない独創的な演出も、この映画の大きな魅力です。

彼らは、観客を驚かせ、笑わせ、そして考えさせる、他に類を見ない映像体験を提供してくれます。

前作『スイス・アーミー・マン』からの流れを汲む、彼らならではの「ぶっ飛んだ」世界観は、本作でも遺憾なく発揮されています。

そして、前述の通り、ミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァン、ステファニー・スーらキャスト陣の圧巻の演技は、この奇妙な物語に血肉を与え、観客の感情を揺さぶります。

彼らの全身全霊の演技なくして、この映画の感動は生まれなかったでしょう。

さらに、一見カオスに見える物語の中に、家族の絆自己肯定といった普遍的なテーマがしっかりと描かれている点も、この映画が多くの人の心を捉えた理由でしょう。

様々な選択肢があったかもしれないけれど、「今この瞬間の自分の人生」を肯定することの大切さを、この映画は教えてくれます。

視覚的な面白さも特筆すべき点です。目まぐるしく変わる画面構成や、意表を突く映像表現、そして緻密な編集は、観客を最後まで飽きさせません。

また、サン・ラックスによる音楽も、物語の感情を豊かに表現し、観る者をその世界へと引き込みます。

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特に、エンディングで流れる「This Is A Life」は、映画全体を優しく包み込むような素晴らしい楽曲だよ。

まとめ:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス解説

この映画は、まさに「全部、どこでも、いっぺんに」体験できる、他に類を見ないエンターテインメント作品です。

その斬新さゆえに、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、一度足を踏み入れたら忘れられない、強烈な印象を残すことは間違いありません。

ぜひ、あなたもこの予測不能な冒険に飛び込んでみませんか?きっと、これまで見たことのない映画体験が待っているはずです。

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