朝ドラ「ばけばけ」の物語が、いよいよ大きな曲がり角を迎えましたね。
新年の放送が始まってから、画面越しに伝わってくる熱量が一段と増したような気がして、毎朝テレビの前から離れられません。
特に今回の第67話は、幸せの絶頂から一気に現実の壁にぶち当たるという、なんとも言えないもどかしさが詰まった回でした。
SNSでも「おトキちゃん、頑張れ!」という声と「ヘブン先生、そんなに怒らないで……」という声が入り乱れていて、視聴者の皆さんの熱い思いが伝わってきます。
ドラマ好きの端くれとして、この展開をじっくりと掘り下げていかないわけにはいきません。
物語の細かな機微や、登場人物たちが抱える葛藤の正体について、私なりの視点で丁寧に紐解いていきたいと思います。
ばけばけ(朝ドラ)67話までの振り返り
■涙と歓喜に包まれた前回第66話の鮮烈なプロポーズを振り返る
まずは、今週の幕開けとなった第66話の衝撃を改めて思い出してみましょう。
出雲の稲佐の浜という最高のロケーションで、ヘブンがトキに放った「ずっと隣にいさせてください」という言葉は、まさに歴史に残る名シーンでした。
たどたどしい日本語だからこそ、彼の真実の響きがストレートに胸に突き刺さり、トキが流した大粒の涙に思わずもらい泣きしてしまった方も多いはずです。
その様子を隣で見ていた錦織さんの、なんとも言えない複雑で、かつ温かい表情も、このドラマらしい絶妙なスパイスになっていましたね。
二人は神仏の前で永遠の愛を誓い、ようやく結ばれるかと思われたその瞬間、トキが「大事なこと忘れちょりました」と叫んで終わるという、まさかの展開に驚かされました。
あの幸せな空気の中から、一気に現実へと引き戻される予感とともに、第67話への期待は最高潮に達していたわけです。
ばけばけ(朝ドラ)67話ネタバレあらすじ
■幸せの絶頂から現実の荒波へ!第67話のストーリー詳報
さて、注目の第67話は、婚約した二人が直面する「現実」がこれでもかというほど描かれました。
トキが気づいた「大事なこと」とは、何よりもまず家族への報告でした。
女中として働くことは認めてもらっていても、外国人と結婚するとなれば、あの頑固な松野家の面々、特におじじ様が黙っているはずがありません。
そして、さらにトキを悩ませたのが、あの「月20円」という破格の給金問題です。
当時の20円は、現代の価値に換算すれば月収で70万円から80万円、年収にすれば1000万円近くにもなるという、とてつもない大金なんですよね。
自分が妻になれば、当然ながら「女中」としての給金はもらえなくなり、実家である松野家や、支援している雨清水家への送金が途絶えてしまうことにトキは愕然とします。
母のフミに「父上からお金をもらったことがあるか」と尋ねて、「そんなもんもらえるわけない」と一蹴されるシーンは、当時の主婦の立場を象徴していて非常にリアルでした。
一方、事情を知らないヘブンは、なかなか家族に話をしてくれないトキに対して、次第に不信感と苛立ちを募らせていきます。
「イジンダメ? ヘブンダメ?」と問い詰める彼の悲しげな表情は、見ていて本当に胸が締め付けられる思いでした。
最終的には、錦織さんからも心配される中で、トキが意を決して「言います!」と叫び、松野家へと駆け出すところで幕を閉じました。
ばけばけ(朝ドラ)67話ネタバレ感想
■揺れ動くトキの心とヘブンの孤独に寄り添う第67話の感想
今回のエピソードを見ていて最も感じたのは、言葉を超えた感情のやり取りの素晴らしさです。
特に、ヘブンと錦織が仕事に向かう際、トキに「行ってきます」を言わなかったシーンの静かな緊張感には、思わず息を呑みました。
髙石あかりさんの、困り果てて期限状態になったような表情は、セリフ以上に彼女の心の重荷を物語っていたように思います。
また、吉沢亮さん演じる錦織を、トキが障子を塞ぐようにして引き止めるコミカルな動作は、重苦しい展開の中での貴重な癒やしでしたね。
これは高石さんのアドリブだったとのことですが、そうした遊び心がドラマに豊かな人間味を与えているのだと感心させられます。
愛しているからこそ言えないトキと、愛しているからこそ隠し事をされるのが耐えられないヘブン、この二人のすれ違いは、まさに異文化理解の難しさを描いています。
ヤモリが日本の家屋を守る益獣として登場したのも、これからの二人の生活を象徴しているようで、非常に印象深い演出でした。
現実的なお金の問題を突きつけてくるあたり、単なる甘いラブストーリーに終わらせない制作陣の骨太な姿勢を感じます。
ばけばけ(朝ドラ)67話からどうなる?
■猛反対の予感?次回第68話で待ち受ける波乱の展開を徹底考察
さて、気になる次回の展開ですが、いよいよトキが家族に「ヘブンと結婚します」と宣言することになります。
予告映像などを見る限り、最初は冗談だと思って取り合わない司之介やフミですが、トキの真剣な様子に事の重大さを悟ることになりそうです。
最大の懸念は、やはり「異人嫌い」を公言しているおじじ様、勘右衛門の反応でしょう。
彼はこれまでヘブンのことを「ペリー」と呼び、ある種の敬意は持ちつつも、家族になることには全く別の感情を抱くはずです。
一方で、ヘブンが日本の武士道や精神性を深く愛していることを、おじじ様がどう評価するかが、この難局を乗り越える鍵になるのではないでしょうか。
また、トキが抱えている経済的な問題、つまり雨清水家への支援をどうヘブンに説明するのかも、大きな見どころになりそうです。
錦織さんが仲立ちとなって、日本特有の「家」の事情をヘブンにうまく伝えてくれることを期待せずにはいられません。
波乱の予感しかありませんが、二人がこの壁をどう乗り越え、真の家族になっていくのか、片時も目が離せませんね。
まとめ
■愛と現実の狭間で「化けて」いく二人の門出を見守りたい
第67話は、トキとヘブンが「恋人」から「夫婦」へと変わっていくための、避けては通れない試練の回でした。
自分たちの幸せだけを考えていればよかった時期は終わり、周囲の期待や責任という重圧が二人にのしかかっています。
しかし、このドラマのタイトルが「ばけばけ」であることを忘れてはいけません。
この苦しみや戸惑いさえも、やがて二人の絆をより強固なものへと「化けさせて」くれるはずです。
自分の居場所を探し続けてきたヘブンと、時代に翻弄されてきたトキが、ようやく見つけたお互いという名の「故郷」を、なんとか守り抜いてほしいと願わずにはいられません。
明日の放送では、ついに松野家との直接対決が描かれますが、皆さんと一緒にドキドキしながらその瞬間を待ちたいと思います。
朝の15分間が、これほどまでに濃密で愛おしい時間に感じられるのは、やはり丁寧なドラマ作りがあってこそですね。
それでは、また次回の考察でお会いしましょう。
