千葉県公立高校入試に挑んだ受験生の皆さん、そして陰で支え続けた保護者の皆様、本当にお疲れ様でした。
2026年2月17日と18日の2日間にわたって繰り広げられた熱い戦いが、ようやく一区切りを迎えましたね。
試験直後の今、手応えに胸を躍らせている人もいれば、不安で夜も眠れないという人もいるかもしれませんが、まずは自分を思い切り褒めてあげてください。
現場で受験生たちを見守ってきた僕としても、今年の入試がこれからの皆さんの人生にとって大きな糧になることを確信しています。
さて、ここからは2026年度入試の全貌を、どこよりも詳しく、そして情熱を持って徹底的に解説していきたいと思います。
千葉県公立高校入試2026概要
■2026年度入試の全体像
千葉県の公立高校入試は、2021年度から導入された「一般入学者選抜」の1回勝負という形が完全に定着しました。
かつての前期・後期制のような「次がある」という甘えが許されない緊張感の中で、全ての受験生が5教科の学力検査に全力を注ぐことになります。
今年の日程は2月17日に国語・数学・英語、そして翌18日に理科・社会と学校設定検査が行われました。
英語だけがリスニングを含めて60分という長い戦いになる一方で、他の4教科は50分という限られた時間内で正確な処理能力が試される構成です。
配点は各教科100点の合計500点満点が基本ですが、理数科や国際系学科では特定の科目を1.5倍にする傾斜配点を採用している学校もあり、自分の強みをどう活かすかが合否の分かれ目となります。
また、今年から調査書の様式が一部変更され、欠席日数や総合的な学習の時間の記録などが削除されるなど、より「今」の学力や意欲を重視する方向へと舵が切られました。
インターネット出願も全ての高校で本格的に運用され、テクノロジーの波が入試の現場にも確実に押し寄せていることを実感します。
千葉県公立高校入試|平均点の推移
■平均点の推移と2026年の予測
過去の平均点の推移を振り返ってみると、千葉県の入試がいかにドラマチックな変化を遂げてきたかがよく分かります。
一本化初年度の2021年度は5教科合計で286.2点という高得点でしたが、翌年からは難化が進み、2023年度には257.7点という過去最低水準まで落ち込みました。
その後、2024年度は275.3点まで回復したものの、昨年2025年度は英語が極端に難化した影響で262.8点と再び下落しています。
こうした波乱万丈な歴史を経て迎えた2026年度ですが、大手塾の速報データを分析する限り、平均点は昨年並みか、あるいは若干の易化を見せて260点から270点台に落ち着くのではないかと僕は見ています。
特に昨年苦しめられた英語が取り組みやすくなったことが、全体の平均点を押し上げる大きな要因になりそうです。
国語や理科、社会についても、突飛な難問というよりは「正しく情報を処理できるか」を問う良問が並んだ印象ですね。
とはいえ、千葉県教育委員会が近年重視している「思考力・判断力・表現力」を問う傾向は変わっておらず、単なる暗記だけでは通用しない厳しさは健在です。
正式な平均点の発表は例年5月頃になりますが、今の段階では各教科50点から55点あたりが目安になると予想されます。
| 入試年度 | 国語 | 数学 | 英語 | 理科 | 社会 | 5教科合計 | 傾向 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025(R7) | 56.6 | 52.0 | 47.1 | 55.4 | 51.7 | 262.8 | 難化(特に英語大低下) |
| 2024(R6) | 50.4 | 51.9 | 56.4 | 59.1 | 57.5 | 275.3 | 易化 |
| 2023(R5) | 47.9 | 47.0 | 47.6 | 60.7 | 54.5 | 257.7 | 最難(3教科50点割れ) |
| 2022(R4) | 47.7 | 51.5 | 58.7 | 52.7 | 56.3 | 266.7 | やや難 |
| 2021(R3) | 52.8 | 59.3 | 61.7 | 54.6 | 57.7 | 286.2 | 易化(新制度初年度) |
千葉県公立高校入試2026|国語の講評
■国語:情報処理のスピード勝負
今年の国語を象徴する言葉は、情緒ではなく「情報処理」です。
大問七の作文では、かつての自由度の高い形式から一変し、「古いものを重視するか、新しいものを重視するか」という二者択一の立場を強制されるスタイルになりました。
これは自分の感性を自由に語るのではなく、与えられた条件の中でいかに矛盾なく論理を組み立てられるかという、ある種の「作業」としての能力を求めている証拠です。
小説問題でも、今村翔吾さんの『ひゃっか!』という魅力的な作品が出題されましたが、正解を導く鍵は主人公の気持ちに共感することではなく、その物語独自の「ルール」を見つけ出すことにありました。
古文についても、『徒然草』をベースにしながら現代語の対話文や漢文、注釈を突き合わせるという、まるで大学入学共通テストのような複合的な資料読解が求められました。
「なんとなく読めた」という感覚で解いていた生徒と、機械的に条件を処理していった生徒の間で、残酷なまでに点数差が開く試験だったと言えるでしょう。
抜き出し問題がなくなり、11点分用意された記述問題での条件指定がより明確になったことも、正確な読解力を測る意図が強く感じられます。
読書量に頼るのではなく、目の前の情報を素早く、かつ的確に捌く力がこれからの千葉県国語を攻略する鍵になりますね。
千葉県公立高校入試2026|数学の講評
■数学:図形問題の「翻訳」能力
数学に関しても、もはや「ひらめき」を競う時代は終わったのかもしれません。
大問4の融合問題では正方形の紙折りを題材にした文章量の多い問題が出題されましたが、本質的には図形の性質を関数の座標へと置き換える「翻訳作業」の精度が問われていました。
「どこに補助線を引くか」と頭を抱えるのではなく、淡々と式を立て、交点の座標を計算し続けるタフな精神力が必要でしたね。
証明問題については、一昨年の難問だった「相似」とは異なり、標準的な「合同」を用いた証明だったため、ここで着実に点数を稼げたかどうかが合否を左右します。
また、大問1の小問集合では四分位数やねじれの位置など、対策が手薄になりがちな知識をピンポイントで突いてくる意地悪さもありました。
全体としては、簡単な問題を素早く確実に得点し、大問4のような重厚な問題にじっくり時間を残せたかという「時間配分の戦略」が勝利への絶対条件です。
数学が得意な上位層にとっては高得点を狙えるセットでしたが、文章量に圧倒されてしまった受験生にとっては、時間切れという苦い経験になったかもしれません。
千葉県公立高校入試2026|英語の講評
■英語:記述減少による明らかな易化
昨年、多くの受験生を絶望の淵に突き落とした英語ですが、今年は一転して「救済の年」になったと言っても過言ではありません。
最大の変化は記述問題の大幅な減少で、英作文以外はほぼ全てが選択問題になったため、平均点は間違いなく昨年の47.1点から大きく跳ね上がるでしょう。
リスニングの第1問が2回放送から1回放送に変更されるという驚きの展開もありましたが、内容自体は平易だったため、落ち着いて臨めた人にとっては大きなダメージにはならなかったはずです。
条件英作文ではイラストのヒントが消え、ある学校の生徒になりきってその魅力を英語で説明するという、より実践的な発信力が試される形になりました。
長文読解や資料問題も、 dyining や effort といった教科書レベルの重要単語をしっかり押さえていれば、文脈を捉えるのは難しくなかったでしょう。
処理すべき英文の量も適切で、昨年のような「解き終わらない」という悲鳴は少なかったように感じます。
この英語の易化が、今年の5科合計平均点を支える最大の要因になることは間違いありません。
千葉県公立高校入試2026|社会の講評・理科の講評
■理科・社会:安定した標準問題
理科については、物理・化学・生物・地学の4領域からバランスよく出題され、構成も例年通り大問9題という形を維持しました。
ICカードを題材にした電流と磁界の問題や、火山モデルの推定など、身近な事象や思考力を要する問題が受験生を刺激したはずです。
計算問題やグラフ作成も適度に含まれており、実験の結果を正確に分析する力が備わっているかを問う、非常に練られた内容でした。
社会は地理と歴史の出題順が入れ替わるというレイアウト上の細かな変更はありましたが、内容そのものは極めてオーソドックスです。
文化財の図版を多用した歴史問題や、時差、統計資料の読み取りといった、千葉県入試が長年大切にしてきた「資料読解力」を試すスタイルが踏襲されました。
選択肢の中で「全て正しいものを選べ」という完答問題が減少したため、受験生にとっては昨年よりも心理的なハードルが低く感じられたかもしれません。
理科・社会の両科目ともに、教科書の基礎・基本を疎かにせず、実験や図表を丁寧に読み込む訓練を積んできた人なら、大崩れすることなく高得点をマークできたはずです。
千葉県公立高校入試2026難易度は難しくなった?難化?易化?
■難易度の変化と受験生の生の声
全体を通してみると、2026年度入試は昨年よりも「取り組みやすい」試験だったというのが僕の率直な感想です。
特に英語の記述が減ったことで、平均点は確実に上昇し、合計点ベースで見ても2025年度よりは穏やかな結果になるでしょう。
受験生たちの声を聞いても、「英語が去年よりずっと解きやすくて驚いた」「国語の古典が意外と読めた」といったポジティブな反応が多く聞かれました。
その一方で、数学の大問4に対しては「文章が長すぎて何をすればいいのか一瞬パニックになった」「紙折りのルールを理解するのに時間を使いすぎた」という苦戦の声も目立ちます。
また、国語の記述に関しても「条件指定が細かすぎて、自分の言葉でまとめるのが難しかった」という意見があり、やはり「情報処理能力」の差が如実に現れたようです。
理科・社会については「いつも通りのペースで解けた」「ケアレスミスさえしなければ大丈夫そう」といった、安堵の表情を見せる生徒が多かったですね。
総じて、上位層は確実に8割以上の得点を積み上げられる一方で、中間層から下位層にかけては「作業」のスピードと正確さで明暗が分かれる、二極化の進んだ入試だったと言えるでしょう。
まとめ
■合格発表を待つ皆さんへ
全ての試験を終えた今、皆さんの心の中には言いようのない開放感と、それと同じくらいの大きな不安が同居していることでしょう。
合格発表は2026年3月3日の午前9時です。
各高校の掲示板だけでなく、Web上でも合否を確認できるようになっていますが、どのような結果になろうとも、皆さんがこの数ヶ月間で積み重ねてきた努力は一生消えることはありません。
もし、望まぬ結果になってしまったとしても、3月11日には第2次募集というチャンスが残されていますし、併願した私立高校での新たな出会いも待っています。
今の時代、高校入試は通過点に過ぎず、その先にある3年間をどう過ごすかこそが、皆さんの人生を本当の意味で形作っていくのです。
まずは数日間、勉強のことを忘れて、好きなことをしたり、家族とゆっくり過ごしたりして、心と体を存分に休めてください。
皆さんのこれからの未来が、春の暖かな日差しのように輝かしいものになることを、心から願っています。
