2月という、冬の寒さと春の予感が混ざり合うこの時期に、模試の結果を受け取って画面の前で固まっている高校2年生も多いことでしょう。
進研模試、正式には「進研模試 大学入学共通テスト模試」という長い名前ですが、これが返却されると、多くの人が自分の点数の低さに驚いてしまうものです。
でも、僕が受験指導を続けてきて一番伝えたいのは、その点数だけで一喜一憂するのはあまりにもったいないということなんです。
受験という長い旅路において、この2月の模試はあくまで通過点に過ぎず、その裏側にある仕組みを知ることで、君のこれからの戦略は劇的に変わるはずですよ。
共テ模試(進研模試)高2・2月の意味・目的
■模試の目的と背景
この2月に実施される進研模試は、高校2年生の総仕上げとして、そして大学入学共通テストという大きな壁への最初の本格的な挑戦として位置づけられています。
ベネッセが主催するこの模試の大きな目的は、早い段階で共通テスト特有の思考力や情報処理能力を問う形式に慣れてもらうことにあります。
自分の今の学力が全国でどの位置にあるのかを客観的に把握し、これから始まる受験本番への学習計画を立てるための羅針盤のような存在ですね。
進学校ではよく「高2の3学期は高3の0学期」なんて言われますが、この模試はそのスタートダッシュを切るための重要なマイルストーンなんです。
ここでの結果は、1年後の本番で自分がどれくらいの点数を取れるかを予想する上でも非常に重要なデータになります。
特に、高2の2月の模試から本番までの1年間で、合計点は平均して100点ほど上がると言われている経験則があります。
つまり、今この瞬間の点数は「完成形」ではなく、あくまでこれからの伸びしろを確認するための「現在地」に過ぎないということですね。
早い段階でこの形式の洗礼を受けておくことで、「本番までに何をすべきか」を具体的にイメージできるようになるのが、この模試の隠れた背景なんです。
共テ模試(進研模試)高2・2月の平均点・難易度は?
■進研模試の平均点設定の基本原則
模試の平均点というのは、実はベネッセのような模試会社によって、かなり緻密に、意図的にコントロールされて作成されています。
進研模試の高2・2月版の場合、全体の平均得点率は40%前後、科目によっては30%から50%の間に収まるように設計されているんです。
これは、本番の共通テストがだいたい50%から60%の平均点を目標に作られているのと比べると、明らかに低めの設定になっています。
なぜそんなことをするのかと言うと、問題作成のプロセスで、まずは少人数の高校生に試行的に解かせる「パイロットテスト」を行い、得点分布を分析しているからです。
もし平均点が高くなりすぎると判断されれば、選択肢をより紛らわしくしたり、応用的な要素を追加したりして、難易度を微調整する作業が入ります。
基本的には、教科書レベルの基礎問題が全体の60%から70%程度を占めるように配分し、残りの問題で実力差がつくように調整されているわけです。
受験者層が約50万人規模と非常に幅広いため、どのような学力の生徒が受けても偏差値が適切に計算できるよう、統計的なバランスが保たれているんですね。
僕はこの絶妙な難易度のバランスを見るたびに、受験生の「今の実力」と「これからの課題」を炙り出そうとする作成者の執念のようなものを感じてしまいます。
平均点をなぜ低めに設定するのか?
平均点をあえて低めに設定する最大の理由は、受験生一人ひとりの実力を明確に「差別化」するためです。
もし平均点が60%や70%と高くなってしまうと、上位層の生徒が満点近くに固まってしまい、正確な偏差値や志望校判定が出せなくなってしまうからです。
あえて平均を40%程度まで下げることで、上位と下位の差がはっきりと開き、統計的な安定性が生まれる仕組みになっています。
また、精神的な効果も狙っていて、まだ受験モードに入りきっていない高2生に対して「このままではまずい」という危機感を持たせる意図もあるんです。
「本番はもっと取れるはず」という意識を持たせつつ、学習意欲を適度に刺激するような、一種の「愛の鞭」のような設定だと言えるかもしれません。
統計学的には、標準偏差を20点から30点程度に保つことで、偏差値1を上げるために必要な点数を安定させ、精度の高い判定を提供することに繋がっています。
低すぎる点数を見て落ち込む必要は全くなくて、その「低さ」こそが、君の今の弱点を正確に照らし出してくれている証拠なんですよ。
共テ模試(進研模試)高2・2月の平均点の推移
■過去の平均点データ
具体的な数字を見てみると、この模試がいかに「厳しい設定」になっているかがよく分かります。
2024年度の例を挙げると、国語の平均点は200点満点中、わずか88.5点、得点率にすると約44.3%でした。
数学についてはさらにシビアで、数学IAと数学IIB/Cを合わせた得点率が約40.4%という、かなり骨のある難易度だったことが分かっています。
もう少し遡って2022年度のデータを見ると、国語が96.6点、数学IAが36.9点、数学IIBが41.4点といった数字が並んでいます。
英語についても、リーディングが39.5点、リスニングが40.2点と、多くの受験生が半分も得点できていないのが現実なんです。
日本史や世界史、物理や化学といった専門科目も、おおよそ40点台が平均となっており、全体的に「4割取れれば平均」という世界観ですね。
理科や社会の得点が伸び悩むのは、高2のこの時期だとまだ全範囲の学習が終わっていなかったり、演習が不足していたりする生徒が多いことも影響しています。
僕の塾でも、この平均点を見て「自分は才能がないんじゃないか」と相談に来る子がいますが、このデータを見せるとみんな少しホッとした表情を見せてくれます。
共テ模試(進研模試)高2・2月の傾向
■傾向まとめ(2019-2024年の平均)
2019年から2024年までの数年間のトレンドをまとめると、進研模試の性格がよりはっきり見えてきます。
国語は現代文の難易度によって多少上下しますが、概ね85点から100点の間で推移しており、半分を超えることは稀です。
数学IAと数学IIB(現在のIIB/C)は、計算ミスを誘発する問題や思考力を問う問題が多く、35点から45点という低い水準で安定しています。
英語リーディングは45点から55点、リスニングは少し高めで50点から60点程度になることが多い傾向にあります。
理科や地歴公民も、基礎的な知識を問いつつもひねった問題が出されるため、35点から50点程度に収まることがほとんどです。
5教科900点満点の合計で見ると、300点から450点程度、つまり全体の得点率が45%前後になるように調整されています。
これは本番の共通テストの平均が550点から600点程度になるのと比べると、100点から200点も低く設定されていることになります。
2026年からは新課程に伴う「情報I」の導入など、試験の枠組み自体も変化していますが、この「本番より低めに設定して実力を測る」という基本方針は揺るぎません。
| 科目 | 平均点目安(満点換算) | 得点率 | 変動要因 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 85-100/200 | 42-50% | 現代文の難易度で変動大 |
| 数学IA | 35-45/100 | 35-45% | 計算ミス誘発問題で低め |
| 数学IIB/C | 35-45/100 | 35-45% | 応用問題で差がつく |
| 英語R | 45-55/100 | 45-55% | 長文読解中心で安定 |
| 英語L | 50-60/100 | 50-60% | 聞き取り易しめ |
| 理科(物理/化学など) | 35-50/100 | 35-50% | 基礎中心だが計算多め |
| 地歴公民 | 40-50/100 | 40-50% | 知識量でばらつき |
まとめ
2月の進研模試の結果をどう受け止めるか、それが君のこれからの1年を決めると言っても過言ではありません。
平均点が4割程度になるように設計されている以上、半分取れていれば十分に平均を超え、偏差値は50を大きく上回ってきます。
もし偏差値60を目指すのであれば、どの科目でも50%から60%程度の得点を目標に、まずは基礎を徹底的に固めることが近道です。
特に英語と数学の基礎が固まっているかどうかは、高3になってからのメンタルの安定に直結するので、今すぐ復習を始めてください。
国語が苦手な人は、文章の要点を捉える練習を早めに開始しないと、高3になってから他の教科の成績まで頭打ちになってしまう危険があります。
今はまだ「スタートライン」に立ったばかりであり、ここから1年かけて本番までに100点、あるいはそれ以上のスコアを積み上げていけばいいんです。
模試は「今の自分を否定するもの」ではなく、「未来の自分を強くするためのヒント」に溢れた最高の教材だと僕は信じています。
この結果を糧にして、今日からまた一歩、憧れのキャンパスに向かって歩みを進めていきましょう。
