ついに僕たちの待ち望んでいた「閃光」が、再び劇場のスクリーンで激しく輝く時が来ましたね。
前作から約5年という、ファンにとってはあまりにも長い空白期間を経て、2026年1月30日に公開された『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』は、僕の魂を揺さぶるに十分すぎる傑作でした。
今回の記事では、この激動の第2部で何が描かれ、ハサウェイたちの運命がどう動いたのか、30代のガノタとしての情熱を込めて徹底的に語り尽くしたいと思います。
閃光のハサウェイ キルケーの魔女|wiki情報
本作は全三部作の第2部として位置づけられており、宇宙世紀105年のオーストラリアを主な舞台に物語が展開します。
前作に引き続き、村瀬修功監督がメガホンを取り、澤野弘之さんの重厚な劇伴が作品の緊張感を極限まで高めています。
特筆すべきは音楽のセンスで、オープニングテーマにはSZAの「Snooze」、エンディングテーマにはなんとGuns N’ Rosesの「Sweet Child O’ Mine」が起用されるという、ガンダムの枠を超えたスタイリッシュな演出が光っています。
キャスト陣も小野賢章さんや上田麗奈さん、諏訪部順一さんといった豪華な面々が続投し、さらに今回はハサウェイの父であるブライト・ノア役に成田剣さん、母のミライ役に新井里美さんが登場し、往年のファンを狂喜させてくれました。
閃光のハサウェイ キルケーの魔女|あらすじ
物語は、シャアの反乱から12年が経過した世界で、地球連邦政府の腐敗に対して反旗を翻すハサウェイ・ノア、すなわちマフティー・ナビーユ・エリンの孤独な戦いを追います。
マフティーの目標は、不法居住者を強制送還する「人狩り」を合法化しようとするアデレード会議を阻止し、そこに集まる政府閣僚を粛清することです。
一方で、ハサウェイは自分を支えてくれた恋人ケリア・デースとの関係に終止符を打ち、過去の亡霊であるクェス・パラヤや、憧れの人であったアムロ・レイの幻影に苛まれていきます。
そんな中、自らの欲望に従って生きることを決めたギギ・アンダルシアが、再びハサウェイとケネス・スレッグの前に現れ、物語は予測不能な方向へと加速していきます。
連邦軍のケネス大佐は、マフティー殲滅のために「キルケー部隊」を率い、新型モビルスーツを駆るレーン・エイムと共に、ハサウェイたちをオーストラリアの荒野へと追い詰めていくのです。
閃光のハサウェイ キルケーの魔女|登場人物・相関図
主人公のハサウェイは、マフティーという役割を演じながらも、精神的には崩壊の瀬戸際に立たされており、その痛々しさは見ていて胃がキリキリするほどでした。
彼を取り巻く人間関係は非常に複雑で、ハサウェイを反政府活動に導きながらも、彼の変質に絶望して去っていく恋人ケリアの存在が、今作では非常に重く描かれています。
ヒロインのギギは、ケネスからは「勝利の女神」として扱われ、ハサウェイからは過去のトラウマであるクェスを重ねられるという、二人の男の間で揺れ動く「キルケーの魔女」としての役割を見事に果たしていました。
ケネス・スレッグ大佐は、体制側の非道さを自覚しながらも任務を冷徹に遂行する大人の強さを見せる一方で、ギギに対しては執着を隠さない人間臭さを見せています。
若きパイロットのレーン・エイムは、今作ではペーネロペーの代わりに量産型νガンダムを素体としたアリュゼウスという機体に乗り、ハサウェイの前に立ちはだかるライバルとして大きく成長しました。
そして特筆すべきはハサウェイの家族で、引退してレストランを開こうと夢見るブライトとミライの穏やかな姿が、この先に待ち受ける悲劇的な予感をより一層際立たせています。
閃光のハサウェイ キルケーの魔女ネタバレ|最後の結末
クライマックスでは、オーストラリアの象徴であるエアーズロック(ウルル)を舞台に、Ξ(クスィー)ガンダムとレーンのアリュゼウスによる壮絶な空中戦が繰り広げられます。
ハサウェイは戦闘中、量産型νガンダムの姿にアムロの幻影を重ね、自分自身を否定する「脳内のアムロ」と戦いながらも、シャアのような言葉を吐き捨ててレーンを圧倒します。
とどめを刺そうとするハサウェイの前に、捕虜として投降したギギが現れ、彼女の「顔を見せて」という言葉が、マフティーとして心を閉ざしていた彼のバイザーを開かせました。
Ξガンダムもまた、激戦で装甲が剥がれ落ち、その下から隠されていた本来の「ガンダム顔」を現し、偽物の救世主から本物のガンダムへと変貌を遂げるシーンは鳥肌ものでした。
結局、ハサウェイはギギをコクピットに招き入れ、戦場を離脱しますが、その再会は決して手放しのハッピーエンドとは言えない危うさを孕んだまま幕を閉じます。
閃光のハサウェイ キルケーの魔女ネタバレ|ギギの最後は?
■ギギ・アンダルシアの最後
今作におけるギギの結末は、パトロンであるバウンデンウッデン伯爵のもとでの贅沢で退屈な生活を完全に捨て去り、自分の足で人生を歩み出す決断を下すものでした。
彼女はケネスのもとに留まり、予知能力のような直感で彼を助けていましたが、最終的には自分自身の本能と欲望に従い、死地にあるハサウェイのもとへと向かいました。
エアーズロックの麓でハサウェイと再会した彼女は、彼をマフティーという重荷から一時的に解放し、一人の人間としての表情を取り戻させることに成功します。
エンドロールでは、ハサウェイと共にコクピットの中で寄り添う姿が描かれますが、それは同時に、彼女もまたマフティーという破滅への道連れになったことを意味しているのかもしれません。
閃光のハサウェイ キルケーの魔女ネタバレ|ヴァリアントの最後は?
■支掩船ヴァリアントは?
マフティーの移動拠点として僕たちの目を楽しませてくれた支掩船ヴァリアントですが、その運命はあまりにも冷酷なものでした。
補給のために訪れた港の近くで、ケネスが密かに配備していた潜水艦によって捕捉され、ペーネロペーの襲撃を受けてあっけなく轟沈してしまいます。
劇中では直接的な爆発シーンは描かれず、潜水艦のモニター越しに撃沈が報告されるという演出が、マフティー側の戦力がいかに脆弱であるかをリアルに突きつけてきました。
この沈没により、上半身裸の強烈なキャラだったウェッジ艦長や、通信士のミヘッシャ、チャチャイといった、ハサウェイを支えてきた仲間たちの多くが命を落としたと推測されます。
ハサウェイは文字通り、帰るべき場所も、守ってくれる仲間もほとんど失い、たった一人で最終決戦へと向かうことになってしまったのです。
閃光のハサウェイ キルケーの魔女ネタバレ|感想
■見た人の率直な感想・レビュー
劇場を訪れたファンの間では、まずその圧倒的な映像美に驚嘆する声が上がっており、特に海の描写や布の質感はアニメの域を超えていると絶賛されています。
一方で、戦闘シーンが前作同様に暗く、何が起きているか判別しにくいという不満の声もありましたが、それがかえって夜戦のリアリティや不気味さを引き立てているという好意的な意見も多いですね。
ハサウェイの鬱屈とした心理描写については「共感できないほど重い」という意見もありましたが、30代の僕からすれば、理想と現実に引き裂かれる彼の姿はあまりに人間臭く、深く胸に刺さりました。
特に、別れを告げに来たケリアが自らバリカンで髪を剃り落として坊主にするシーンは、言葉以上の憎しみと愛が伝わってきて、正直震えましたね。
最後のエンドロールで流れるガンズ・アンド・ローゼズに涙した往年のファンも多く、この選曲が80年代から90年代の空気感を現代の映像に見事に融合させていたと感じます。
まとめ
『閃光のハサウェイ キルケーの魔女』は、単なるロボットアニメの続編ではなく、一人の青年が自らの罪と向き合い、破滅へと向かう過程を美しく、そして残酷に描いた極上の人間ドラマでした。
ハサウェイとギギが再会を果たしたことで、物語は一見すると希望が見えたようにも思えますが、周囲を囲む連邦の包囲網は着実に狭まっています。
エンドロールの後にケネスが眺めていた、アデレード会議場を囲む巨大なビーム・バリアの電源装置こそが、ハサウェイの運命を決定づける「終わりの始まり」を暗示しているようです。
父ブライトとの対峙が避けられない完結編で、ハサウェイがどのような最後を迎えるのか、僕たちガンダムファンは覚悟を持って見届けなければなりません。
次作の公開までまた数年かかるかもしれませんが、この重厚な余韻を噛み締めながら、その時を待ち続けたいと思います。

