ついに2026年を迎え、劇場版3部作の第2部である「キルケーの魔女」が公開され、ガンダムファンのボルテージも最高潮に達していますね。
私も公開初日に劇場へ足を運びましたが、大画面で縦横無尽に空中を舞うΞ(クスィー)ガンダムの姿には、言葉を失うほどの衝撃と感動を覚えました。
第1部を遥かに凌駕する濃密な人間ドラマと、さらに激しさを増したモビルスーツ戦が描かれる中で、やはり中心にいるのは主人公機であるこの怪物的なガンダムです。
今回は、最新作での描写も踏まえつつ、このあまりにも異形かつ魅力的なΞガンダムについて、そのスペックから製造の謎、そして誰もが驚愕した「顔」の秘密までを徹底的に語り尽くしたいと思います。
クスィーガンダム|スペック・機体解説【閃光のハサウェイ キルケーの魔女】
■圧倒的なスケールと機体解説
Ξガンダムは、かつての英雄アムロ・レイが最後に搭乗したνガンダムの意思を継ぐという意味を込めて、ギリシャ文字の「Ξ」を冠した最新鋭の第5世代モビルスーツです。
そのカタログスペックは、まさに当時の常識を打ち破るバケモノ級の数字が並んでいます。
頭頂高は26メートル、全高にいたっては28メートルにも及び、従来の標準的な機体とは一線を画す巨大さを誇っています。
本体重量は32トン、全備重量は80トンに達しますが、ジェネレーター出力は3,980キロワット、スラスター総推力は160,000キログラムという凄まじいパワーでその巨体を軽々と動かします。
装甲材質にはガンダリウム合金が使用されており、最新の防御システムと相まって、まさに鉄壁の要塞と呼ぶにふさわしい頑強さを備えています。
この時代において、単独での大気圏内航行が可能なモビルスーツは、このΞガンダムとライバル機のペーネロペーの2機しか存在しません。
マフティーという少数の組織が地球連邦軍という巨大な組織と渡り合えているのは、間違いなくこの機体の絶大な戦闘力があるからこそだと言えるでしょう。
クスィーガンダム|製造
■闇に包まれた製造の経緯
このΞガンダムは、反地球連邦政府組織であるマフティーが、アナハイム・エレクトロニクス社へ極秘裏に発注して建造されました。
アナハイム社は、連邦軍向けのフォン・ブラウン工場と、裏側のグラナダ工場で別会社を装うことで、敵対する両組織に兵器を供給するという「死の商人」としての顔を持っていました。
そのため、連邦軍のキルケー部隊が鹵獲した後に調査をしても、製造元を完全に突き止めることはできなかったというから驚きです。
ただし、長年アナハイムのモビルスーツと共に戦ってきたブライト・ノアは、その機体を見ただけで一発でアナハイム製だと看破しており、まさに「大人の事情」が渦巻く機体でもあります。
製造を主導したのはクワック・サルヴァーと名乗る将軍であり、彼が連邦軍の要職に就いていたことで、これほど高度な技術の流出が可能になったと考えられています。
姉妹機であるペーネロペーが外付けのフライト・ユニットを必要とするのに対し、Ξガンダムはミノフスキー・フライト・ユニットを完全に機体へ内蔵しており、より洗練された技術が投入されています。
この内蔵型の技術こそがアナハイム社内の開発チームの技術力の差を示しており、マフティーが手にしたのはまさに最強の「剣」だったのです。
クスィーガンダム|劇中での活躍
■劇中での激闘と活躍
宇宙世紀0100年代、月でのテスト飛行を終えたΞガンダムは、輸送船カーゴ・ピサに格納され、ハルマヘラ島沖にて空中受領されるという鮮烈なデビューを飾りました。
ハサウェイ・ノアの手によって起動した瞬間、その尋常ではない航行能力でグスタフ・カールを圧倒し、ペーネロペーを撃墜したシーンは何度見ても鳥肌が立ちます。
アデレート空港襲撃の際には、西の海上80キロからヨーク半島を飛び越え、マッハ2に近い超音速で侵入するという、当時の常識を完全に無視した奇襲を見せつけました。
「キルケーの魔女」でもその活躍は凄まじく、エアーズロック周辺での戦闘ではレーン・エイムとの再戦が描かれ、私たちの期待を遥かに超える映像美で楽しませてくれます。
しかし、その最後はあまりにも悲劇的で、アデレートの国際会議場襲撃時に、地上に設置された強力なビーム・バリアーに誘導され、機能を停止させられてしまいます。
この際、バリアーの凄まじい負荷によってハサウェイ自身も重傷を負ってしまいますが、機体そのものは十字架を背負ったような姿で鹵獲されることとなりました。
クスィーガンダム|機能・武装
■革新的な機能と武装の数々
Ξガンダムの強さを支えているのは、単なる出力だけでなく、モビルスーツの概念を変えるほどの高度な機能にあります。
最大の特徴は、機体各部に搭載された完璧なビーム・バリアであり、これが防御だけでなく空気抵抗の軽減にも利用されています。
高速飛行時に進行方向へ波形を変えたビームを展開することで、大気圏内でのマッハ2という驚異的な速度を実現しているのです。
コックピットは洗練された全天周囲モニターとリニアシートを採用しており、ハサウェイの要望でAIによるサジェスト機能をすべてオフにしているという設定が、彼のパイロットとしてのプライドを感じさせて最高にシブいです。
武装についても抜かりはなく、従来のモデルの倍近い初速を誇り、一撃で量産機を撃破できるほど強力なビーム・ライフルを装備しています。
肩部にはマウント状態でも稼働し、敵機を両断する高出力のビーム・サーベルが備えられ、νガンダムのようにグリップエンドからも刃を発生させることが可能です。
そして、重力下での切り札となるのが、リアスカートに装備された10基のファンネル・ミサイルであり、脳波誘導によって敵を確実に追い詰めます。
他にも、腕部や脚部のミサイル・ランチャー、迎撃用のサンド・バレルなど、あらゆる距離に対応できる完璧な武装構成となっています。
クスィーガンダム|なぜ顔2つ?中身は?【閃光のハサウェイ キルケーの魔女ネタバレ】
■なぜ顔が2つあるのか?
Ξガンダムのデザインにおいて、ファンが最も困惑し、かつ興味を惹かれたのが「頭と胸に2つの顔がある」ように見える異形な姿でしょう。
これは劇場アニメ版において顕著なアレンジとなっており、胸部のアンテナ周りがもうひとつのガンダムフェイスのようにデザインされています。
実際に胸の顔に機能があるわけではありませんが、このデザインは「マフティー・ナビーユ・エリン」という偽りの名を背負い、感情と思想の狭間で引き裂かれるハサウェイの内面を象徴しているかのようです。
そして、本作「キルケーの魔女」のクライマックスで、その真意が明らかになる演出には誰もが言葉を失ったはずです。
激しい戦闘の中でΞガンダムの頭部外装(ダミーフェイス)が割れ、中からνガンダムを彷彿とさせる正統派の「真のガンダム顔」が露出したのです。
これは「ガンダムもどき」と呼ばれた偽りの仮面を脱ぎ捨て、ハサウェイが一人の男としての覚悟を決めるメタファーであり、映画版独自の最高に熱い演出となっていました。
胸にある「顔」も、この頭部の「二重構造」を示唆する意図的なミスディレクションだったのかもしれず、制作陣のこだわりには脱帽するしかありません。
まとめ
Ξガンダムは、単に強いだけの主役機ではなく、宇宙世紀の腐敗した現実を突きつけるための「異形の救世主」としての役割を担っています。
第2部「キルケーの魔女」を通じて、その圧倒的な力と同時に、それを操る人間の危うさがより鮮明に描き出されたように感じます。
個人的には、剥がれ落ちた装甲の下から現れたあの鋭い眼光を見て、ハサウェイが進むべき残酷な運命を思わずにはいられませんでした。
完璧な兵器でありながら、どこか悲しみを湛えたその姿こそが、Ξガンダムが多くのファンを魅了し続ける理由なのでしょう。
第3部へ向けて、この機体がどのような最後を迎えるのか、そしてハサウェイの魂がどこへ向かうのか、これからも目が離せませんね。
皆さんも、ぜひ劇場の大きなスクリーンで、あの「本物の顔」が露わになる瞬間を目に焼き付けてきてください。

