あの不気味なエレベーターの映像、一度見たら頭から離れませんよね。
2026年になった今でも、ネットの深淵ではエリサ・ラム事件の謎が解明されることなく漂い続けています。
ロサンゼルスの闇に消えた一人の女性、そして「死のホテル」と呼ばれたセシルの不可解な沈黙。
「世界の何だコレ!?ミステリー」でも大きく取り上げられたこの事件の真相を、今一度、wikipediaよりも詳しく徹底的に掘り下げていこうと思います。
エリサ・ラムとは?
■孤独な旅人と心の葛藤
エリサ・ラム、本名は藍可兒(Lam Ho-yi)、彼女はカナダのバンクーバーで香港系移民の両親のもとに生まれた21歳の大学生でした。
ブリティッシュコロンビア大学に通っていた彼女は、2013年の初め、自分を見つめ直すような「ウェストコースト・ツアー」と称した一人旅に出ます。
彼女のブログ「Ether Fields」やTumblrの「Nouvelle-Nouveau」には、ファッションへの情熱とともに、双極性障害や鬱病という心の病と闘う彼女の切実な言葉が綴られていました。
「人生を無駄にしているという考えにいつも悩まされている」という一節は、彼女が抱えていた深い孤独を物語っているようで、胸が締め付けられます。
個人的には、彼女がブログに込めた繊細な感性が、あの不可解な最期に繋がってしまったのかと思うと悲しくてなりません。
セシル・ホテルとは?
エリサ・ラム(セシルホテル)事件|なぜホテル屋上タンクで死亡?犯人は?
■悪名高きセシルの呪縛
彼女がロサンゼルスの宿泊先に選んだのは、ダウンタウンの治安の悪い地区、スキッド・ロウに隣接するセシル・ホテルでした。
1924年に開業したこのホテルは、かつての栄華を失い、1930年代の大恐慌以降は事件が絶えない場所へと変貌していました。
「ナイト・ストーカー」リチャード・ラミレスやジャック・ウンターベガーといった凄惨なシリアルキラーたちがかつて潜伏していたという事実は、このホテルの壁に染み付いた闇の深さを象徴しています。
エリサが訪れた当時は一部が「Stay on Main」というオシャレなホテルに改装されていましたが、建物の構造自体はあの不気味なセシルのままでした。
旅慣れていない若者が、この場所の恐ろしい歴史を知らずに足を踏み入れてしまったことが、全ての悲劇の始まりだったのかもしれません。
エリサ・ラム(セシルホテル)事件|経緯
■失踪へと続く足跡
2013年1月26日、エリサはロサンゼルスに到着し、その二日後にセシル・ホテルへチェックインしました。
当初は共同部屋に割り当てられた彼女ですが、同室の女性たちを追い出すような奇妙なメモを残したり、ドアにパスワードをかけたりといった行動が見られたため、個室へ移されることになります。
最後の目撃者の一人である近所の書店の店主は、彼女を「とても活発でフレンドリーだった」と振り返っており、家族へのお土産について楽しそうに話していたそうです。
しかし、チェックアウト予定日の1月31日、毎日欠かさず行っていた家族への連絡が途絶え、彼女は忽然と姿を消しました。
異国の地で娘と連絡が取れなくなったご両親の絶望を想像すると、本当にやりきれない気持ちになります。
エリサ・ラム(セシルホテル)事件|エレベーターの映像
■エレベーターの怪異
警察が公開した約2分半の監視カメラ映像は、世界中の人々に言いようのない恐怖を植え付けました。
そこには、赤いパーカーを着たエリサが、エレベーターに入り、全てのボタンを押し、ドアが開いたままの廊下を怯えたように覗き込む姿が映っていました。
見えない誰かと会話しているような、あるいは不可解な手話をしているような彼女の手の動きは、とても人間業とは思えないほど不気味でした。
映像のタイムスタンプが不鮮明で、一部に不自然なカットがあるという指摘もあり、警察による情報操作を疑う声が今も絶えません。
僕もあの映像を何度も見返しましたが、何かに取り憑かれたような彼女の視線の先には、一体何があったのでしょうか。
エリサ・ラム(セシルホテル)事件|ホテル屋上タンクでの死亡を各区人
■貯水槽の中の真実
失踪から約3週間後、ホテルの客から「水圧が低い」「水が黒っぽくて変な味がする」という苦情が相次ぎました。
メンテナンス作業員が屋上の貯水タンクを確認した時、そこには仰向けで水に浮く、変わり果てたエリサの遺体がありました。
蛇口から出る水が彼女の沈んでいたタンクから供給されていたという事実は、宿泊客のみならず世界中に戦慄を与えました。
彼女の遺体は全裸で見つかり、衣服や腕時計、ホテルのルームキーなどは水の中に沈んでいました。
不衛生な環境で腐乱が進んでいた遺体の状況を思うと、単なる事故として処理するにはあまりにも残酷すぎます。
エリサ・ラム(セシルホテル)事件|真相は?なぜホテル屋上タンクで死亡?犯人は?
■科学が導き出した結論
ロサンゼルス郡検死局は、数ヶ月にわたる調査の末、死因を不慮の事故による「溺死」と断定しました。
彼女の体内から違法な薬物やアルコールは検出されませんでしたが、服用していたはずの双極性障害の薬の濃度が極端に低かったことが判明しました。
専門家は、服薬を中断したことによる躁状態や幻覚が彼女を屋上へと駆り立て、事故死を招いたと分析しています。
暴行や外傷の痕跡はなかったとされていますが、肛門部の鬱血など不審な点もあり、一部では今でも他殺説が根強く支持されています。
医学的な説明がついたとしても、あの不可解な行動の全てを理解するのは不可能に近い気がします。
エリサ・ラム(セシルホテル)事件|残された謎
■解けない謎と矛盾
公式の結論が出た後も、この事件にはあまりにも多くの「矛盾」が残り続けています。
施錠され警報が鳴るはずの屋上へのドアを、彼女がどうやって誰にも気づかれずに突破したのかという点です。
さらに、タンクの重い蓋を自ら閉めて中に入ることは物理的に不可能に近いという指摘も多く、第三者の関与を疑う余地が多分にあります。
警察は後に「発見時、蓋は開いていた」と証言を修正しましたが、この二転三転する説明こそが、隠蔽工作を疑わせる火種となりました。
彼女が最後まで手放さなかったはずの携帯電話が、未だに見つかっていないことも大きな謎の一つです。
エリサ・ラム(セシルホテル)事件|世間の反応
■ネットが加速させた狂気
この事件は、インターネットという怪物が情報を増幅させ、多くの陰謀論を生み出した現代特有の悲劇でもあります。
映画『ダーク・ウォーター』との不気味な類似性や、同時期に流行した結核の検査名が「LAM-ELISA」だったという偶然に、多くの人が翻弄されました。
何の罪もないミュージシャンが「犯人」としてネット民に攻撃され、精神的に追い込まれた事実は、僕たち発信側も決して忘れてはならない教訓です。
正義感を振りかざした「ウェブ・スルー」たちの暴走が、エリサの家族をさらに傷つけたことは間違いありません。
2026年の今、冷静に振り返ると、本当に恐ろしいのは幽霊ではなく、無責任な集団心理だったのかもしれません。
まとめ
■永遠に眠る物語
現在、セシル・ホテルは低所得者向けの住宅に姿を変えましたが、あの建物を漂う重苦しい空気は今も消えていないようです。
エリサ・ラムという一人の女性が、異国の地で何を夢見て、そして何を恐れてあの場所へ辿り着いたのか。
彼女がTumblrに書き残した「方向性を見失って途方に暮れている」という言葉が、現代を生きる僕たちの心に虚しく響きます。
ネットの海には今も数え切れないほどの憶測が溢れていますが、本当の真実は彼女と共に、あの深いタンクの底に沈んだままなのです。
願わくば、彼女が今はその孤独から解放され、安らかに眠っていることを祈るばかりです。
