成田良悟先生が描く、偽りだらけの狂騒曲『Fate/strange Fake』の世界へようこそ。
2026年現在、テレビアニメシリーズの放送が進み、その圧倒的なスケール感に心を奪われているファンも多いのではないでしょうか。
本作の核心である「偽(False)」と「真(True)」のサーヴァントたちが入り乱れる群像劇は、従来のシリーズに慣れ親しんだ僕たちにとっても、かつてない刺激と考察の楽しみを与えてくれます。
Fate/strange Fake|サーヴァントwiki情報
■サーヴァントの概念
まず基本をおさらいしておくと、サーヴァントとは歴史上の英雄や伝説上の存在が「英霊」として実体化した、使い魔のような存在を指します。
彼らは通常、聖杯によって選ばれた「マスター」と呼ばれる魔術師と契約を結び、あらゆる願いを叶える万能の願望機「聖杯」を求めて戦いを繰り広げます。
召喚される際には、セイバーやアーチャーといった7つの「クラス」にそれぞれの英霊が割り振られ、その特性に応じた能力を発揮するのがこの儀式のルールです。
マスターは自身の魔力をパスを通じて供給し、サーヴァントをこの現世に繋ぎ止める役割を担いますが、その維持には多大な魔力が必要とされます。
サーヴァントは「宝具」と呼ばれる、彼らの生前の伝説や象徴が形となった切り札を持っており、これこそが戦いの行方を大きく左右する魅力的な要素ですよね。
Fate/strange Fake|偽サーヴァントとは?
■偽りの聖杯戦争と偽サーヴァント
物語の舞台となるアメリカのスノーフィールドで最初に行われたのが、この「偽りの聖杯戦争(False Holy Grail War)」です。
これは冬木の聖杯戦争を不完全に模倣したもので、本来あるべき「セイバー」のクラスが欠けた、6クラスのみの歪な形で幕を開けました。
偽アーチャーとして降臨したのは、Fateシリーズでお馴染みの英雄王ギルガメッシュで、親友の存在を感じ取ったことで珍しく最初から本気を出す姿には僕も鳥肌が立ちました。
その親友、偽ランサーのエルキドゥは銀狼の合成獣によって召喚され、大地そのものを武器に変える凄まじい力を見せつけます。
偽バーサーカーとして現れたのは、正体不明の「切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)」ですが、特定の姿を持たずあらゆるものに変身できる特異な性質を持っています。
偽キャスターの枠にはフランスの作家アレクサンドル・デュマが収まり、彼は戦うよりも「本物を超える贋作」の宝具を執筆によって作り出す支援に特化しています。
さらに偽アサシンは、ハサンの名を継げなかった狂信者の女性でありながら、歴代のハサンたちが持つ18の御業をすべて使いこなすという、まさに規格外の暗殺者です。
そして偽ライダーのペイルライダーは、もはや人間ですらなく「病」という災厄そのものが具現化したもので、スノーフィールド全体を静かな恐怖で侵食していきます。
Fate/strange Fake|真サーヴァントとは?
■真なる聖杯戦争と真サーヴァント
偽りの聖杯戦争を「呼び水(起爆剤)」として活性化された霊脈を利用し、後から始まったのが「真なる聖杯戦争(True Holy Grail War)」です。
ここには、偽りの儀式では空席だったセイバーのクラスとして、アーサー王を崇拝する獅子心王リチャード1世が召喚され、真偽両方の戦争を繋ぐ役割を担います。
真アーチャーとして参戦したアルケイデスは、かの大英雄ヘラクレスが神性や不死性を剥ぎ取られ、アヴェンジャーの性質を付与された復讐者の姿であり、その威圧感は圧倒的です。
真ライダーのヒッポリュテはアマゾネスの女王であり、真アーチャーに対して強い因果と義憤を持って戦いに挑む、真っ直ぐな気質の持ち主です。
真アサシンとして闇に潜むのは「幽弋のハサン」で、気配遮断EXというチート級の隠密能力を持ち、マスターですらその姿を視認することが困難なほどです。
真キャスターのフランソワ・プレラーティは、自らを召喚触媒とした少年の姿の魔術師で、土地をも騙す強力な幻術を駆使して戦場を撹乱します。
真バーサーカーのフワワ(フンババ)は、獅子の頭を持つ異形の機械人形という、英霊の枠を遥かに超えた神話的な怪物として降臨しました。
さらに、エクストラクラスであるウォッチャーはシグマという傭兵に召喚され、彼を「真のランサー」へと導くための奇妙な影法師たちを次々と見せます。
偽サーヴァントと真サーヴァントの違い
両者の最も大きな違いは、召喚された目的とそのシステム上の立ち位置にあると言えます。
偽サーヴァントたちは、土地の霊脈を刺激して真なる戦争を起動させるための「犠牲」や「燃料」として最初に呼び出された存在です。
対する真サーヴァントは、偽りが整えた土台の上で聖杯を奪い合うために用意された、本来の「本物の聖杯戦争」の担い手たちなのです。
しかし面白いことに、サーヴァントとしての性能や強さ自体には、偽と真で決定的な優劣があるわけではありません。
むしろ、不完全な儀式ゆえに偽サーヴァント側にはペイルライダーのように「英雄の定義」から外れたイレギュラーな存在が混じりやすい傾向があります。
一方で真サーヴァントは、儀式を仕組んだ黒幕陣営が用意した戦力であるため、計画的かつ伝統的な英霊としての安定感を持っています。
同一クラスに二人の英霊が存在するというカオスな状況こそが、この物語を面白くしている最大のスパイスだと僕は思います。
まとめ
『Fate/strange Fake』における「偽」と「真」のサーヴァントの対立は、単なるクラスの重複を超えた、信念と目的が激突する群像劇です。
偽りは真実を引き出すための舞台装置に過ぎなかったはずが、召喚された英雄たちの熱量がその計画さえも飲み込んでいく展開は、本当に目が離せません。
2026年のアニメ放送によって映像化された彼らの戦いは、澤野弘之さんの音楽と相まって、僕たちの想像を遥かに超えるものになっています。
どのサーヴァントが最後に勝ち残るのか、あるいは聖杯戦争そのものがどう解体されるのか、これからも全力で考察していきましょう。
もしあなたがこれから作品に触れるなら、それぞれの英雄たちが背負う「真実」と「偽り」の境界線に注目してみることを強くおすすめします。

