Netflix『イクサガミ』は「侍×デスゲーム」の新境地!人斬り刻舟の正体と『るろ剣』比較を徹底考察
ねえ、みんな、Netflixで配信が始まってから、そのクオリティの高さに度肝を抜かれている『イクサガミ』、もうチェックしましたよね?
直木賞作家・今村翔吾さんの小説を原作にしたこの超弩級時代劇は、ただの剣戟アクションで終わらない、濃密なドラマとスリルが満載です。
今回は、検索でこのページに辿り着いたあなたが知りたいであろう「作品の魅力」「主人公のモデルの謎」、そして避けて通れない「『るろうに剣心』との類似性」について、熟練ブロガーの視点から深掘りしていきます!
これさえ読めば、『イクサガミ』をさらに深く、そして何倍も面白く鑑賞できるはずですよ!
※ネタバレ注意
イクサガミとは?
■新時代の幕開け!『イクサガミ』の凄み
Netflixシリーズ『イクサガミ』を一言で表すなら、「明治時代のバトルロワイヤル」ですが、その背景と構造が、僕らが知るデスゲーム作品とは一線を画しています。
物語の舞台は、戊辰戦争から約10年後の明治11年(1878年)。
新政府の近代化によって刀を失い、生活に困窮する元武士たち(士族)。
さらに追い打ちをかけるように疫病「コロリ」(コレラ)が流行し、貧しい人々が次々と命を落としていくという、時代の転換期特有の混乱が描かれます。
そんな中、「腕に覚えのある者に莫大な賞金を与える」という怪文書に誘われ、京都の天龍寺に集まった292名の猛者たちが参加させられるのが、この血なまぐさいサバイバルゲーム「蠱毒(こどく)」です。
「蠱毒」のルールは、参加者に配られた木札(1枚1点)を奪い合い、東海道に設けられたチェックポイントの規定点数を満たしながら、1ヶ月以内に東京を目指すというシンプルなもの。
殺し合いを明言しているわけではありませんが、点数を集めるには「奪い合い」が不可避であり、結果的に命を懸けた強奪戦が展開されていきます。
この設定だけでもう、ワクワクが止まりませんよね!
しかもこの物語、ただのサバイバルアクションじゃないんです。
蠱毒を裏から操る謎の男・槐(二宮和也さん)をはじめとする運営側と、明治政府の中枢にいる大久保利通(井浦新さん)や川路利良(濱田岳さん)といった実在の歴史上の人物たちが深く絡み、単なるデスゲームを超えた「明治という時代そのものの行き場所」を賭けた権力闘争へと変質していく点が、他の作品にはない奥行きを生んでいます。
そして、特筆すべきはアクションの凄まじさ!
主演を務める岡田准一さんが、プロデューサーとアクションプランナーを兼任しており、その熱量が画面から爆発しています。
CGに頼りすぎず「生身のアクション」を極限まで追求した殺陣は、ハリウッドの超大作をも凌駕するクオリティ。
特に第1話の総勢292名が入り乱れる天龍寺の乱戦は、1000人規模のキャスト・スタッフで撮影されたという超弩級のワンカット長回しで、もう息を飲む迫力でしたね。
僕自身、こんなに贅沢な日本の時代劇アクションが、まさかNetflixから世界に向けて発信されるなんて、胸アツで仕方がありません!
人斬り刻舟の実在モデルは?
■人斬り刻舟のモデルは剣心?
主人公の嵯峨愁二郎は、かつて「人斬り刻舟(ひときりこくしゅう)」として恐れられた伝説の剣士です。
この異名を聞くと、幕末の史実に登場する「人斬り四人衆」などを連想する方も多いでしょう。
しかし、この「人斬り刻舟」というキャラクターが、特定の歴史上の人物(田中新兵衛、河上彦斎、中村半次郎、岡田以蔵など)をモデルにしているという明確な記述は、今のところソースからは確認できません。
それよりも、愁二郎の設定は、ある有名な漫画の主人公と強く重ねられています。
それが、和月伸宏さんの『るろうに剣心』の主人公、緋村剣心です。
愁二郎は、妻子のコレラ治療費という「家族愛」という最も人間的で切実な動機から、刀を置いて静かに暮らしていた生活を捨て、再び剣を手にします。
これは、過去の業(人斬り刻舟)を背負いながらも、弱者を守るために刀を振るう剣心のキャラクター像と、イメージが強く重なる部分です。
作中では、愁二郎はかつて戊辰戦争で新政府軍として戦いながらも、味方からの砲撃に巻き込まれるというトラウマ(PTSD)を抱え、刀を抜くことに苦悩しています。
「人斬り」という過去と、刀を抜けないという矛盾を抱えながら、家族や助けた少女・双葉の命を繋ぐために戦う愁二郎の姿は、まさに「年老いた剣心」や、「明治維新後の剣心」のif(もしも)の姿として描かれていると感じています。
実在のモデルというよりは、「人斬り」という業を背負った明治時代の剣士像を、現代のエンタメとして再構築するにあたって、『るろうに剣心』のフォーマットを意識的に参照・オマージュしていると捉えるのが自然でしょう。
イクサガミ・るろうに剣心に似てる?パクリ?
■『るろ剣』との比較論争に終止符を打つ
『イクサガミ』が配信されるや否や、SNS上では「るろうに剣心に似ている」という声が相次ぎ、中には「コピーではないか」といった厳しい意見も少数ながら見受けられました。
しかし、僕としてはこの類似性こそが、今作の成功の「入り口」になっていると考えています。
両作の共通点を深掘りしつつ、あえて断言させてもらうと、『イクサガミ』は『るろうに剣心』の熱量を継承しつつ、現代のエンタメ時代劇の「新しい可能性」を切り開いた作品だと言えるでしょう。
共通点:時代と剣士の魂
まず、両作品が明治初期という時代を舞台にしていること。
そして、先ほど触れたように、過去に人斬りとして名を馳せた主人公が、新しい時代で己の生き方と向き合いながら、弱き者を守るために剣を振るうという核心的なテーマが完全に一致しています。
さらに、岡田准一さんがプロデュースする高速で緻密な殺陣は、佐藤健さん主演の実写映画『るろうに剣心』シリーズで確立された、現代日本の時代劇アクションの最高峰に連なるものであり、「映画版るろ剣に似ている」と評価されるのは当然の流れかもしれません。
また、京八流の八兄妹(愁二郎、彩八、四蔵、三助など)や、個性豊かな強敵たち(貫地谷無骨、岡部幻刀斎、天明刀弥など)が次々と登場し、奥義や特殊能力を駆使して戦う構造は、まるで『るろうに剣心』の十本刀や、『鬼滅の刃』の柱たちが一堂に会したような、少年漫画的な熱さを感じさせます。
横浜流星さんが演じる天明刀弥が、剣心と並ぶ天才剣士・瀬田宗次郎を彷彿とさせる、という視聴者の指摘もありましたね。
『イクサガミ』が打ち出した新機軸
しかし、『イクサガミ』には『るろうに剣心』にはない、決定的な新機軸があります。
それは、「デスゲーム」という世界共通のフォーマットを時代劇に持ち込んだ点です。
海外の視聴者からは、「イカゲームとるろうに剣心が融合した作品」として非常にポジティブに評価されており、これはNetflixというグローバルプラットフォームに最適化された「時代劇の進化形」なのです。
単なる剣士の対決ではなく、木札を奪い合うというルールの下、参加者同士の裏切りや共闘、そして運営側の国家レベルの陰謀が同時に進行するロードムービー性も、旅をさせずに島の中でゲームをする『イカゲーム』や、定点で対決することが多い『るろうに剣心』にはない面白さです。
僕が特に痺れたのは、岡田さん演じる愁二郎が、単に「人斬り」としての強さだけでなく、12歳の少女・双葉(藤﨑ゆみあさん)から「命を奪い合わない新しい価値観」を学び取るという人間ドラマの部分です。
これは、時代に取り残された武士たちが、新しい時代で「生き方」そのものを問い直す、熱いメッセージになっていると感じました。
もしこの作品を「るろ剣のパクリ」で片付けてしまう人がいるなら、それは非常にもったいない!
『るろうに剣心』が日本のアクション時代劇の礎を築いた上で、『イクサガミ』はそれを土台に、「世界標準のエンタメ」としてさらなる高みを目指している、そう確信しています。
まとめ
■最後に:シーズン2への期待を込めて
Netflixシリーズ『イクサガミ』は全6話と、あっという間に見終えてしまうボリュームですが、それだけテンポが良く、没入感の高い作品だということ。
作中では、主人公の愁二郎が京都から東京を目指す旅路の、まだ全体の4分の1程度の岡崎までしか進んでおらず、「第一章 完」という形で幕を閉じています。
終盤には、なんと横浜流星さん演じる謎の剣士・刀弥が登場し、シーズン2(第二章)への期待を最高潮に高めてくれましたね。
「時代劇をつないでいく」という強い思いを持って、主演・プロデューサー・アクションプランナーを務めた岡田准一さんの集大成とも言える本作。
僕も一ファンとして、この挑戦が世界に届き、日本の時代劇が再び盛り上がることを心から願っています。
まだ見ていない人は、今すぐNetflixで「人斬り刻舟」の戦いを目撃してください!
きっと、そのハイクオリティなアクションと、豪華すぎる俳優陣のぶつかり合いに、寝不足になること間違いなしですよ。
最後までお付き合いいただいてありがとうございました。
