NHKの連続テレビ小説『ブラッサム』第15話は、観終わったあともしばらく胸の動悸が収まらないほどの衝撃的な回でしたね。
主人公の珠が一生懸命に生きて人を好きになっただけなのに、仕事も初恋も同時に奪い去られてしまう展開は、あまりにも切なくて胸が締め付けられました。
画面の前で一緒に涙を流したり、あまりの理不尽さに怒りを覚えたりした方も多かったのではないでしょうか。
今回は、この波乱に満ちた第15話の出来事を余すことなく振り返りながら、物語の深層や次回以降の展開を徹底的に考察していきたいと思います。
朝ドラファンとして見逃せない重要なポイントをじっくり紐解いていきますので、ぜひ最後まで付き合っていただけたら嬉しいです。
ブラッサム(朝ドラ)15話までの振り返り
■運命の歯車が狂い始めた前回の振り返り
まずは、第15話へ至る道筋となった第14話までの流れを改めて思い出してみましょう。
尋常小学校の代用教員として働き始めた珠は、算術が苦手で学校を休みがちだった生徒の花田次郎に対して、どこまでも根気強く温かい手差し伸べを続けていました。
そんな中で出会った新任教師の島村辰彦は、生徒一人ひとりと誠心誠意向き合う珠の姿を高く評価し、二人は教育に対する情熱や価値観を共有する中で急速に心を寄せ合っていったのです。
ある日、体調を崩して学校を休んだ島村を心配した珠は、彼の自宅を訪れて甲斐甲斐しく身の回りの世話をし、消化の良い温かい料理を作ってあげました。
お互いの素直な思いを確かめ合い、誰もが二人の純粋な恋の芽生えに温かい眼差しを向けていたはずでした。
しかし、夜遅くに島村の家から出てくる珠の姿が近所の人々に目撃されたことで、運命の歯車は一気に狂い始めてしまったのです。
教育の場に相応しくない不貞でふしだらな逢引だと学校側で大問題となり、珠は真相を釈明する機会すら与えられないまま、謹慎処分を命じられてしまいました。
ブラッサム(朝ドラ)15話ネタバレあらすじ
■第15話のストーリー!職も恋も奪われたあまりに理不尽な15分間
謹慎処分を下されてから何の音沙汰もないまま不安な一ヶ月が過ぎ、焦りを募らせた珠は二学期の終業式の日にたまらず学校へと向かいました。
しかし、彼女が目にしたのは、すでに自分の代わりに壇上に立って子供たちに教えている新任教師の姿だったのです。
呆然とする珠を引きずり出すように外へ連れ出した上野教頭は、彼女に対して容赦なくクビという残酷な解雇通告を突きつけました。
派手な身なりで男性教師をたぶらかした不貞な女など学校に置けないと冷酷に言い放たれる一方で、相手である島村はお咎めなしでそのまま担任を続けているというあまりに不条理な現実に直面します。
失意のまま家に帰った珠は、母のリョウに対して、人を好きになってお見舞いに行っただけなのにどこで間違えてしまったのだろうと、絞り出すような悲痛な声を漏らしました。
それでも島村の本当の気持ちだけは確かめたいと願った珠は、切ない想いを認めた一通の手紙を彼に送ります。
しかし届いた返事は、あなたとの関係は間違いだった、二度と手紙をよこさないでくれという冷たく突き放す言葉でした。
諦めきれない珠は直接島村の家へと走り、本当の気持ちを教えてほしいと必死に問い詰めます。
噂が立てば自分が生きていけないと激高した島村は、手紙も思い出の道具も乱暴に投げつけ、帰れと叫んで珠を地面に押し倒してしまいました。
転がった道具の中から珠が包丁を手に取った瞬間、島村は正気じゃないと怯えて障子を固く閉ざし、二人の初恋はあまりにも惨めで凄惨な幕切れを迎えたのです。
ブラッサム(朝ドラ)15話ネタバレ感想
■第15話の感想!あまりの理不尽さと島村先生の言動に揺さぶられた心
今回の放送を観ていて、とにかく湧き上がってきたのは島村という男に対する激しい怒りと憤りでした。
あれほど優しく珠の言葉に耳を傾けていたのに、いざ自分の立場や世間体が危うくなると、手のひらを返して全ての責任を彼女一人に擦り付けた姿には開いた口が塞がりませんでした。
ネット上でも保身に走った彼の醜態に対して激しい声が飛び交っていましたが、男としての不甲斐なさをここまで生々しく演じ切った工藤阿須加さんの迫真の演技には脱帽するしかありません。
そして何より胸が痛んだのは、女性側だけにすべての社会的制裁が加えられる当時の社会構造の不平等さです。
同じ行為をしたはずなのに男性教師は守られ、女性教員だけがふしだらというレッテルを貼られて居場所を奪われる展開は、現代の感覚から見ても心底腹立たしく悲しいものでした。
絶望の淵に立たされながらも、どこで間違えたのだろうと静かに涙を流す石橋静河さんの透明感あふれる表情は、観ているこちらの涙腺を崩壊させるのに十分すぎる破壊力がありました。
しかし、このあまりにも残酷な打ちのめされ方こそが、彼女が故郷の狭い価値観を飛び出し、自立した表現者へと脱皮していくための決定的な引き金になるのだと感じます。
初恋の崩壊という大きな代償と引き換えに、彼女の内に秘められた強い情熱が目覚めていく予感がして、切なさの中に不思議な高揚感を覚えた15分間でした。
ブラッサム(朝ドラ)15話からどうなる?
■次回第16話・第4週「岩国と、共に」の展開予想と考察
来週からの第4週「岩国と、共に」では、職を失った珠と葉野家を襲うさらなる生活の困窮が描かれていくことになります。
教職を追われたことで葉野家の収入は母リョウの工場での稼ぎだけとなり、家計は一気に苦しくなってしまいます。
珠は家族を支えるために新しい働き口を探して街を駆け回りますが、教師がふしだらな事件を起こしたという悪意ある噂が街中に広まっており、どこに行っても雇ってもらえません。
見かねたリョウが頭を下げて本家の葉野酒造に頼み込み、珠はそこで働かせてもらうことになりますが、故郷での居心地の悪さは増すばかりでしょう。
さらに、15話のラストで珠が拾い上げた包丁のシーンが、街の人々の間で刃傷沙汰を起こそうとしたという事実無根の尾ひれがついて噂されている可能性も非常に高いです。
狭い世間の偏見や心ない噂話に晒され続ける中で、珠は自分が生きていくべき場所はもはやこの故郷・岩国にはないのだと痛感するのではないでしょうか。
女学校時代の同級生である角田忍がすでに婦人記者を目指して上京していることも、彼女の背中を強く押す大きな原動力になるはずです。
汽車に揺られながら失意の中で故郷と決別し、東京へと向かう珠の姿は、失意の旅立ちであると同時に、新しい自分として生まれ変わるための壮大な旅の始まりを意味しています。
まとめ
■悲劇の底から未来へ咲き誇る珠の第一歩を見守りたい
第15話は、ヒロインの人生における最初の大きな挫折と、あまりにも苦い初恋の終わりを描いた屈指のエピソードとなりました。
職を追われ、信じた人に拒絶されるという地獄のような試練を味わった珠ですが、彼女は決してここで折れてしまうような弱い女性ではありません。
理不尽な目に遭ったからこそ、自分の足で立ち上がり、誰にも依存せずに自由に生きるための強さを手に入れていくはずです。
タイトルである「ブラッサム」が意味するように、冷たい冬の雪に耐えたつぼみがやがて色鮮やかな花を咲かせるための、重要なプロセスが今まさに始まっています。
故郷・岩国との悲しい決別を経て、東京という新しい世界で彼女がどのように自分の表現を見つけ出し、作家として開花していくのか期待が膨らむばかりです。
これからも傷つきながらもたくましく前を向く珠の冒険を、温かい眼差しで全力で応援していきましょう。
