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さよならノワール(ドラマ)8話あらすじ感想・ネタバレ考察

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「さよならノワール」第8話を視聴し、私たちは人間の「強さと脆さ」をこれでもかと見せつけられましたね。

毎週、人間の心の奥底にある暗闇(ノワール)に優しく光を当ててくれるこのドラマですが、今回は政治の世界を舞台に、今までとは一味違う重厚な人間ドラマが展開されました。

事件が解決しても心は簡単には救われないという厳しい現実を描きつつ、それでも自らの足で一歩を踏み出す主人公たちの姿には、胸が熱くなるものがあります。

今回は、激動の第8話の魅力を、これまでの伏線やこれからの展開予測も交えながら、徹底的に語り尽くしていきたいと思います。

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さよならノワール(ドラマ)8話までの振り返り

■優しさに救われた魂と、心の線引きをめぐる葛藤:前回の振り返り

前回放送された第7話では、美人局の罠にかかり約一千万円を奪われた高校の生物教師、岩田倫太郎の悲痛な沈黙が描かれました。

倫太郎が頑なに口を閉ざしていたのは、騙されたという金銭的な事実以上に、マッチングアプリで出会った朋美へ送った、自らのあまりにも純粋なプロポーズ動画を他人に笑われることを恐れたからでした。

心の傷にそっと寄り添ったのは、理論ばかりが先走りがちだった絵梨子で、ベランダの花や植物図鑑といった倫太郎自身の世界に真っ直ぐな関心を向けることで、言葉を失っていた彼の心を開かせました。

しかし、絵梨子だけに心を開いた倫太郎が、彼女を「蘭の博覧会」に誘ったことで、支援者と被害者という関係の境界線、つまり「陽性転移」をめぐる繊細な問題が表面化しました。

絵梨子が支援員としての立場を守るために私的なお誘いを断ったことで、倫太郎は再び拒絶されたと感じて心を閉ざし、絵梨子自身も自分の不器用さに深く自信を失ってしまいます。

それでも夏海は絵梨子の失敗を責めることなく、その真っ直ぐな踏み込みが倫太郎の心を動かした事実を認め、再び現場へと彼女を送り出しました。

最終的に二人は境界線を保ちながらも誠実向き合い直し、託されたスマートフォンに残されたプロポーズ動画と脅迫文という決定的な証拠により、犯人の朋美と八木は逮捕されました。

事件が解決しても奪われた一千万円や傷ついた信頼は戻りませんが、誰かを信じた自分の感情を誇り、「失敗しても生き続けられる」という倫太郎の言葉は、まさに彼が人間としての尊厳を取り戻した瞬間でした。

また、同様の詐欺被害に遭った息子の存在を恥じて隠し、息子を引きこもらせてしまっていた刑事課の桑原が、夏海の「手遅れではない」という言葉に背中を押され、家族と向き合い直す希望も描かれました。

一方で、不穏な影を残す鴨居が一人で墓参りをし、古いiPodからお気に入りの音楽を流す寂しげな姿など、これから明かされる彼の過去への重要な伏線も静かに散りばめられていました。

さよならノワール(ドラマ)8話あらすじ

■奈落に落ちた元政治家と、裏切られた優しさの行方:8話あらすじ

今回の第8話は、「支援者に襲われた元衆議院議員を支援せよ」という、なんとも考えさせられるテーマで幕を開けました。

次期法務大臣とまで目されていた民自党の元衆議院議員である滝本祐子は、講演会の直後に、支援者を装って近づいてきた男に刃物で手を切りつけられるという傷害事件に見舞われます。

彼女は2年前、自らの秘書が反社会勢力との関係を持っていたというスキャンダルを週刊誌に暴かれたことで、議員を辞職に追い込まれた過去を持っていました。

なんとしてでも政界に復帰したい祐子は、「自分が再選を果たせば、反社の撲滅を必ずやり遂げる」と力強く訴えており、今回の襲撃もその撲滅宣言を逆恨みした祥仁會の報復行為ではないかと囁かれます。

西池袋署の犯罪被害者支援室に依頼が入り、夏海と絵梨子が彼女の豪邸へと向かうと、玄関先で、長年彼女を支え続けてきた秘書の畑中正夫が静かに去っていく場面に遭遇します。

祐子は、畑中を「事件の不手際を招いた責任」という理由で無情にも解雇したと二人に吐き捨てるように説明しました。

家族も家政婦もおらず、唯一の味方であった秘書すら自らの手で切り捨ててしまった祐子は、夏海たちをまるで新しい家政婦や都合の良い雑用係のように扱い始めます。

夏海に晩御飯の料理を作らせ、絵梨子には支持者への手書きの返信を何枚も代筆させるという傲慢な態度に、さすがの絵梨子も「本当に支援を続けるべきなのか」と辟易してしまいます。

しかし夏海は、他人に一切の期待をせず「心が貧しいから人に期待するのよ。さもしさの証」と言い放つ祐子の態度に、言葉にできないほど深い恐怖や、自分を必死に守ろうとする心の傷を直感していました。

そんな祐子に、新しいトークショーの講演会依頼が舞い込み、政界復帰へのまたとない好機だと狂喜して登壇を決めますが、犯人がいまだ逃亡中である状況下での人前への登場はあまりにも危険でした。

強行犯係の鴨居や中谷が危険だからと必死に辞退を説得するものの、祐子は「犯人を早く逮捕できないのは警察の怠慢だ」「あなた方は黙って私を守っていればいい」と激しく拒絶します。

やがて、襲撃犯が入江力という祥仁會の息がかかったダーツバーの従業員であることが突き止められ逮捕されますが、祐子のもとへ不穏な電話がかかってきたことで、事態はさらに複雑に入り組んでいきます。

さよならノワール(ドラマ)8話ネタバレ

■震える指先と、泥沼から這い上がった登壇:8話のストーリー、最後の結末

事件は早期の解決を見せたように思えましたが、祐子にかかってきた電話の主は、ほかでもない指定暴力団・祥仁會の三代目会長である不二仁でした。

不二は祐子に対し、「もし選挙で困っているなら、また力になってやる」と、選挙支援を持ちかける不気味な甘い罠を差し向けてきます。

祐子は激しく取り乱しながらも「もうあなた方には頼らない」と必死に拒絶の意思を示し、ここで祐子自身が過去に祥仁會を自ら頼っていたという、あまりにも暗い秘密が浮かび上がってきました。

講演会当日、控え室で夏海と絵梨子から、客席に解雇したはずの畑中秘書と、さらには祐子を監視するような祥仁會の構成員たちがいると告げられた瞬間、祐子の様子は一変しました。

それまで傲慢な態度で自らを覆い隠していた祐子は、恐怖のあまりに激しく全身を震わせ、「殺されるかもしれない。逃げ出したい」と泣きそうな本音を夏海たちに漏らしたのです。

ここで祐子は、初めての選挙に出馬した際、関西系の暴力団から賃貸トラブルで恐喝され、パニックになって自ら祥仁會に助けを求めたという、取り返しのつかない過去の真実を告白します。

2年前の会見で「秘書が自分に黙って反社と接触していた」と発表したのは真っ赤な嘘であり、長年尽くしてくれた畑中秘書にすべての罪を擦り付けたのが真相でした。

今回もその嘘を突き通して警察を騙そうとする祐子の姿に絶望したからこそ、忠実だった畑中秘書は自ら辞表を出して彼女のもとを去っていたのです。

奈落の淵に立たされた祐子を前に、夏海は決して説教をすることなく、「逃げても逃げなくても、私は負けではないと思います」と、彼女自身の意志にこれからの選択を委ねました。

震えて自分の手では耳につけることすらできなかったピアスを、夏海が優しく着けてやり、絵梨子もその凛とした姿をそっと肯定します。

覚悟を決めて舞台に上がった祐子は、大勢の観客を前に、2年前の不祥事が秘書のせいではなく自分自身の意思によるものだったこと、そして今回の襲撃について警察の捜査にすべてを正直に話すことを謝罪を交えて告白しました。

客席で見守っていた畑中秘書は、自らの非を認めて真実を叫んだ祐子の姿に心を動かされ、講演会後に「警察まで私も同行させてください」と彼女のそばに再び戻ってきました。

祐子は、夏海と絵梨子に対して、これまでの家政婦扱いを心の底から謝罪するように、「ご支援ありがとうございました」と、政治家の決まり文句ではない本物の感謝を伝えて警察署へと向かっていきました。

すべてが一段落したその頃、絵梨子は、以前キャンセルになっていた五十畑教授の講習会に鴨居を連れて、帝都大学を訪れていました。

講習会後、五十畑教授の部屋に足を踏み入れた鴨居は、いつもの飄々とした態度とは明らかに異なる、ただならぬ憎しみと鋭い殺意の入り混じった視線を教授へと静かに送り、二人の間に凍りつくような沈黙が流れたところで第8話は幕を閉じました。

さよならノワール(ドラマ)8話の感想

■「ご支援」に込められた嘘と真実、そして役者陣の圧倒的な光:8話の感想

今回の第8話は、とにかく「支援」という言葉に隠された強烈な二面性と皮肉が、胸に突き刺さる素晴らしい名作回でした。

政治家が票欲しさに、マイクを握って街頭で連呼する薄っぺらい「ご支援」と、夏海たちが傷ついた被害者のために寄り添う無償の「支援」の対比が、これ以上ないほど鋭く描かれていました。

傲慢でどうしようもないワガママな女性議員を演じた鶴田真由さんの、どこか憎めない強がりと、最後に脆さを露呈して震える背中の演技は、本当に鳥肌が立つほど見事でした。

そして何より、長谷川朝晴さん演じる畑中秘書が、サスペンスドラマでありがちな裏切り者の悪役ではなく、誰よりも祐子を信じて裏切られたことに深く傷ついていた「真の誠実な人」だったことには、嬉しすぎる意味で大きく裏切られました。

最後、祐子が政治家としてのすべてを失う覚悟で真実を話し、そんな彼女を支えるために畑中秘書がそっと隣に戻ってきた瞬間は、思わず胸が熱くなってしまいました。

また、いつも冷静沈着で掴みどころのなかった鴨居が、岡部たかしさん演じる五十畑教授に見せた、獲物を射抜くようなあの恐ろしい眼差しには、心臓が跳ね上がるほどの衝撃を受けました。

次回の第9話予告によれば、鴨居は20年前に妹の晶子を誘拐事件で亡くした犯罪被害者の遺族であることが判明し、その事件の加害者熊沢学は当時18歳で少年法により保護処分になっていたそうです。

これまで冷徹に事件を追っていた鴨居が、次週ついに自らの過去という深い暗闇(ノワール)と対峙すると思うと、今から一週間が待ち遠しくて仕方がありません。

まとめ

■暗闇から一歩を踏み出すために、いま私たちが向き合うべきもの:まとめ

ドラマ「さよならノワール」第8話は、過去の過ちを認めて再生へと向かう一人の人間の、泥臭くも崇高な姿を丁寧に描いてくれました。

誰しもが生きていく中で失敗を犯し、人に見せたくない醜い傷を隠しながら、虚勢を張って生きているのかもしれません。

ですが、本当に大切なのは過去の綺麗さではなく、傷ついて震えながらも、最後には自分の意志で正直に真実と向き合うことなのだと、彼女の姿が教えてくれたような気がします。

そして、いよいよ物語の焦点は、これまで謎に包まれていた刑事・鴨居の過去と、犯罪被害者遺族としての深い心の傷へと、一気に加速していきます。

はぐれもの同士のバディである夏海と絵梨子が、今度は同僚である鴨居をどのように支え、彼の止まってしまった20年間の時間を動かしていくのか、これからも温かい目で見届けていきましょう。

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