今朝の放送を終えても、まだ胸の奥がざわざわしているファンの方も多いのではないでしょうか。
第15週「差し出せぬ手」に入ってから、物語はこれまでの瑞々しい青春群像劇から一変し、命を預かる仕事の過酷さをこれでもかと突きつけてきていますね。
特に昨日の第72話で描かれた山本さんの最期は、主人公りんにとってあまりに重い十字架となってしまいました。
そんな絶望の淵に立たされた彼女が、第73話でどのような「光」を見出したのか、あるいはさらなる深淵をのぞき込むことになったのか。
一視聴者として、そして一人のブロガーとして、魂を込めて今回のエピソードを徹底的に読み解いていきたいと思います。
風、薫る(朝ドラ)73話までの振り返り
■絶望の淵に立たされた第72話までのあらすじ
まずは、ここまでの流れをおさらいしておきましょう。
末期がんを患い、死期を悟った山本さんの「最後に家に帰りたい」という切実な願い。
りんは、それが看護婦としての規律に反することを承知の上で、夜の病院を抜け出し、彼を自宅へと送り届けました。
そこには、夫の帰りを信じて待っていた妻・テイさんの姿があり、束の間の、しかし至福の家族の時間が流れたんです。
しかし、幸せな時間はあまりにも短すぎました。
翌朝、病院に戻った直後に山本さんは力尽き、りんに向かって「助けて…」という悲痛な言葉を残して息を引き取ったのです。
規律を破ってまで叶えた「里帰り」が、果たして本当に彼のためだったのか。
主治医の今井先生からは「医療に携わる者として失格だ」と断罪され、りんは手の震えが止まらないほどの深い自責の念とトラウマに陥ってしまいました。
病院側も彼女の処分を保留したまま通常勤務を命じるという、ある種の生殺しのような状態が続いていたのが、前話までの状況です。
風、薫る(朝ドラ)73話ネタバレあらすじ
■第73話:静かな夜の長屋で起きた、もう一つの「看取り」
今朝の第73話は、そんな重苦しい空気の中で幕を開けました。
自責の念に押しつぶされそうになりながら、必死に包帯を巻く練習をするりんの手は、やはり小刻みに震えていましたね。
彼女の脳裏には、山本さんが最期に発した「助けて」という言葉が、まるで蝉時雨のように延々とリフレインしているようでした。
そんな中、事態を動かしたのは長屋の住人である丸山くんでした。
深夜、りんと直美が身を寄せ合って眠る部屋に、彼は必死の形相で駆け込んできます。
「トヨさんが…トヨさんの様子がおかしいんだ!」という叫び。
一瞬、自分にその資格があるのかと躊躇するりんの腕を、直美が力強く、そして優しく引いて連れ出しました。
このシーン、直美の成長とりんを想う友情の深さに、思わず目頭が熱くなってしまいました。
長屋に向かった二人が目にしたのは、苦しげに息を切らしながらも、どこか穏やかな表情を浮かべるトヨさんの姿でした。
直美が優しく額をなで、脈を診て、水を飲ませる様子は、もはや見習いの域を超えた立派な看護婦の姿そのものでしたね。
トヨさんは薄れゆく意識の中で直美に気づき、「いい人に出会ったねえ」と微笑み、そのまま静かに、本当に静かに眠るように息を引き取ったのです。
病院で機械や規律に囲まれて死んでいった山本さんと、長屋の仲間に囲まれて「畳の上」で逝ったトヨさん。
あまりにも対照的な二人の死を目の当たりにし、りんは言葉を失ったまま立ち尽くしていました。
風、薫る(朝ドラ)73話ネタバレ感想
■看護の正解とは何か?第73話を観て感じたこと
今回のエピソードを観て、僕は「看護の本質」という、このドラマが掲げる最も深いテーマについて考えさせられました。
病院の医師たちは、データを重視し、死を一つの「敗北」や「結果」として捉えがちです。
しかし、長屋のキクさんがトヨさんの死を見て「私もこんな風に逝きたい」と呟いた時、そこには確かに救いがあったと感じました。
山本さんを家に連れ帰ったりんの行動は、医療の常識から見れば間違いだったのかもしれません。
それでも、山本さんが最後にテイさんの顔を見られたのは、りんがいたからこそなんです。
直美が「もし私が同じ立場だったら、私もそうしたかもしれない」とりんに寄り添ったシーンには、救われる思いがしました。
「正解のない問い」を抱えながら、それでも目の前の患者の手を握り続けること。
それが、ナイチンゲールの精神を継ごうとする彼女たちが歩むべき、険しくも尊い道なのだと痛感しました。
松金よね子さん演じるトヨさんの、あの慈愛に満ちた表情は、傷ついたりんの心を少しだけ溶かしてくれたのではないでしょうか。
ただ、病院側が彼女を即座にクビにせず、あえて現場に残した理由が「非を認めさせないため」という組織の論理に基づいている点が、なんとも明治らしいドロドロとしたリアルさを感じさせますね。
風、薫る(朝ドラ)73話からどうなる?
■次回第74話の展開を大胆予測!シマケンの「救いの一手」は来るか?
さて、気になる明日の第74話ですが、ついにあの男が動き出すようです。
そう、僕らの「シマケン」こと島田健次郎です!
予告映像では、直美が団子屋を訪ねているところに、シマケンがやってくる様子が映っていました。
彼は間違いなく、りんの異変を察知して彼女のもとを訪ねるはずです。
これまでの放送でも、シマケンは迷えるりんに対して、いつも小説家志望らしい独特の感性で言葉を投げかけてきました。
「でも僕はそんな面は取ってほしい」という予告のセリフ、これはおそらく、看護婦としての仮面を被りすぎて自分を追い詰めているりんへの、彼なりのラブレターに近い助言なのではないでしょうか。
一方のりんは、幼い娘・環のために強くなろうと空回りし、仕事でのミスを重ねてしまう苦しい展開が予想されます。
自分を責め続けるりんに、バディである直美がどんな「次の一手」を繰り出すのかも大きな見どころです。
これまではりんが直美を引っ張る形が多かったですが、今は直美が彼女の盾となり、矛となる番です。
二人の絆が本当の意味で「最強のバディ」へと昇華する、重要な回になることは間違いありません。
まとめ
■今日のまとめと明日への期待
第73話は、派手な事件こそ起きませんでしたが、トヨさんの死を通じて「看取りのあり方」を静かに問いかける名作回でした。
山本さんの死というトラウマに沈むりんを、日常という名の戦場に引き戻した直美の強さには脱帽です。
明日、シマケンがどのような熱い言葉で彼女の心を解き放ってくれるのか、今から期待で胸が膨らみます。
この激動の明治看護史の中で、二人のヒロインがどうやって「自分たちの正解」を見つけていくのか。
一瞬も見逃さずに、彼女たちの成長を見守っていきましょう。
明日の朝8時、またテレビの前で皆さんと感動を分かち合えることを楽しみにしています!
