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木曜殺人クラブ(映画)ネタバレ感想|最後の結末は?

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海外ドラマ・映画

皆さん、こんにちは!

映画やドラマの考察が大好きな僕が、今回注目するのはNetflixで配信中の映画「木曜殺人クラブ」です。

原作はイギリスで大ベストセラーになったリチャード・オスマンさんの小説で、豪華な英国キャストが勢揃いしているとあって、公開前からかなり話題になっていましたよね。

僕も期待を胸に観てみたのですが、これがまた、ただのミステリー映画とは一味違う、奥深い魅力に満ちた作品でした。

この記事では、この「木曜殺人クラブ」のあらすじから最後の結末、そして観た人の感想、さらにはこの作品が伝えようとしているテーマについて、僕なりの考察を交えながら、じっくりと解説していきます。

ぜひ最後まで読んで、作品の持つ世界をさらに深く楽しんでくださいね。

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木曜殺人クラブ(映画)ネタバレ|あらすじ

心温まるミステリーの始まり

物語の舞台は、英国の美しい田園地帯にひっそりと佇む高級高齢者施設「クーパーズ・チェイス」です。

ここに暮らすのは、元MI6のスパイであるリーダーのエリザベス(ヘレン・ミレン)、元労働組合のリーダーで情に厚いロン(ピアース・ブロスナン)、冷静沈着な元精神科医のイブラヒム(ベン・キングズレー)、そして新しく入居してきた元看護師のジョイス(セリア・イムリー)という、なんとも個性豊かな4人組です。

彼らは「木曜殺人クラブ」と名乗り、毎週木曜日に集まっては、未解決の冷たい事件ファイルを趣味で推理し、楽しんでいました。

しかし、そんな彼らの平穏な日常は、ある日突然、現実の殺人事件によって打ち破られます。

施設の共同経営者の一人であるトニー・カランが、敷地の売却を巡る争いの後、自宅で何者かに殺害されてしまうのです。

この事件を皮切りに、もう一人の経営者イアン・ヴェンサムまでもが、致死量のフェンタニルを投与されて殺されるという事態に発展します。

「これはただの偶然じゃない」と直感したクラブのメンバーは、それぞれの経験と知恵を武器に、事件の真相を追い始めるのですが、その過程で、なんと過去の冷たい事件と、裏社会の存在が浮かび上がってくるのですから、もう目が離せませんでした。

木曜殺人クラブ(映画)ネタバレ|最後の結末は?

映画は二つの殺人事件と、それに絡む過去の冷たい事件という、幾重にも重なった謎を解き明かしていきます。

まず、最初に殺されたトニー・カランの犯人は、施設のポーランド人庭師ボグダンでした。

彼もまた、カランと裏社会の大物ボビー・タナーが関わる、不法移民労働者搾取の犠牲者だったのです。

カランにパスポートを取り上げられ、故郷の病気の母親に会うこともできない状況に追い詰められたボグダンが、パスポートを取り戻そうとカランの家を訪れた際、争いとなり、偶発的にカランを殺害してしまったという、なんとも悲しい結末でした。

エリザベスの夫スティーブンが、偶然ボグダンの告白を録音していたことで、事件は解決へと向かいます。

次に、イアン・ヴェンサムを殺害したのは、クラブの共同設立者である元警察官ペニーの夫、ジョンでした。

ペニーは現在、意識不明の状態でホスピスに入院しているのですが、実は彼女には、クラブが調査していた1970年代の未解決事件に深く関わる秘密がありました。

なんと、若き日のペニーは、法の裁きを逃れようとしていた恋人殺しの犯人、ピーター・マーサーを、正義感から自らの手で殺害し、その遺体をジョンと共に施設の墓地に埋めていたのです。

ヴェンサムが施設の再開発のために墓地を掘り起こそうとしたことで、この秘密が明るみに出ることを恐れたジョンは、愛する妻を守るため、ペニーの鎮痛剤として処方されていたフェンタニルを使ってヴェンサムを殺害しました。

全ての真実がエリザベスによって明かされた後、ジョンは逮捕されることを覚悟します。

しかし、彼はエリザベスに、ペニーと二人きりで最後の時間を過ごしたいと懇願します。

その視線の先には、残されたフェンタニルの注射器がありました。

元スパイであるエリザベスは、その意図を察し、二人の尊厳ある最期を尊重するため、そっとその場を離れるという選択をします。

映画は、ジョンとペニーの合同葬儀のシーンで静かに幕を閉じます。

そして、施設の存続も、ジョイスの娘ジョアンナが買い取ることで無事に守られ、ジョイスも正式に木曜殺人クラブのメンバーとして迎え入れられ、クラブの活動は続いていくことが示唆されるという、ほろ苦くも温かいラストでした。

木曜殺人クラブ(映画)ネタバレ感想

この映画を観た人たちの感想は、大きく分けて二つの意見に分かれているように感じました。

まず、多くの人が絶賛しているのは、やはりヘレン・ミレンさん、ピアース・ブロスナンさん、ベン・キングズレーさん、セリア・イムリーさんといった、レジェンド級の豪華キャスト陣の演技です。

彼らが織りなす軽妙な会話や人間味あふれるキャラクターは、観ているだけで本当に楽しく、僕も「こんな風に年を重ねたいな」と憧れてしまいました。

特に、エリザベスの落ち着いた知略とジョイスのチャーミングな好奇心は、この映画の大きな魅力になっています。

イギリスらしいユーモアと、上品な映像美も高く評価されていて、「コージーミステリーとして心地よかった」「心が温まる」という声がたくさん聞かれました。

一方で、ミステリーとしての本格性や、原作からの変更点に物足りなさを感じる人も少なくなかったようです。

「どんでん返しが物足りない」「犯人探しに集中できなかった」という意見や、「物語の展開が急ぎ足で、もっと時間をかけてキャラクターを掘り下げてほしかった」という声も多く、特に原作ファンからは、ボグダンの扱いや物語の重要な部分の変更に対して、賛否両論が上がっていました。

僕も個人的には、ミステリー好きとしてはもう少しハラハラドキドキする展開を期待していた部分もあったのですが、それ以上に、登場人物たちの人間ドラマや、老いることへの向き合い方が丁寧に描かれている点に心を掴まれました。

人生が問いかける「正義」と「尊厳」

「木曜殺人クラブ」は、単なる殺人事件の謎解きを超えて、私たちに深いテーマを問いかけてくる作品だと感じました。

この映画の核となっているのは、まさに「正義とは何か」という問いです。

ペニーの行為は、法の裁きが及ばなかったことに対する「私的制裁」であり、ボグダンの殺人は、搾取からの「自己防衛」という悲痛な叫びでした。

そして、ジョンのヴェンサム殺害は、愛する妻の秘密と尊厳を守るための「愛と保護」の行動だったのです。

これらの殺人犯たちは、それぞれ異なる理由から罪を犯しましたが、彼らを単純な悪人として描かないところが、この作品の奥深さだと僕は思いました。

そして、最も印象的だったのは、エリザベスがジョンとペニーの最期を尊重するという「選択」です。

冷徹な「法の正義」だけでは割り切れない、人間の複雑な感情や愛情を理解し、慈悲をもって受け入れるエリザベスの姿は、この映画が伝えたい「情の正義」の象徴のように感じられました。

また、高齢者施設という舞台設定が、人生の終盤における「老い」や「死」、そして「尊厳」という重いテーマを、コージーミステリーという形で優しく提示している点も心に残りました。

特に、ジョンが「どう生きるか」よりも「どう終えるか」を選んだ場面は、若者には理解しがたいかもしれないけれど、人生の経験を積んだ者たちにとっては、深く共感できる選択だったのではないでしょうか。

さらに、ボグダンの物語を通して、イギリスが抱える移民問題や、過去の男性社会における女性蔑視といった社会的な背景もさりげなく描かれており、単なる娯楽作品に終わらない、多層的なメッセージが込められていると感じました。

まとめ

「木曜殺人クラブ」は、完璧なミステリーではないかもしれません。

しかし、愛すべきキャラクターたちが繰り広げる人間ドラマと、人生の終着点で輝く友情、そして「正義」や「尊厳」について深く考えさせられるテーマは、観終わった後も心に温かい余韻を残してくれるはずです。

本格的なスリラーを求める人には少し物足りないかもしれませんが、心温まるヒューマンドラマと知的な謎解きを楽しみたい方には、ぜひ観てほしい一本です。

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