アニメと漫画を愛する皆さん、こんにちは!
今回、私が深掘りしていくのは、今SNSでも大きな話題を呼んでいる「えぶりでいホスト」という作品です。
ホストクラブが舞台と聞くと、ちょっとディープな世界を想像してしまう方もいるかもしれませんね。
でも、安心してください。
この作品は、皆さんのそんなイメージを良い意味で裏切ってくれる、笑いと癒やしがぎゅっと詰まった、とても魅力的な日常系アニメであり、漫画なんです。
私も最初は少しドキドキしながら見始めたのですが、あっという間に彼らの虜になってしまいました。
サクッと見やすいショートアニメ形式なので、忙しい日でも気軽に楽しめる手軽さが嬉しいポイントですよ。
『えぶりでいホスト』あらすじ|物語の舞台と概要
物語の舞台は、新宿・花舞伎町にひっそりと佇むホストクラブ「CLUB ONE」です。
ここに集う、本当に個性豊かなホストたちの、ドタバタだけど心温まる毎日がコミカルに描かれています。
キラキラとした夜の世界というよりも、まるで学校の友達同士のような、ゆるくてほのぼのとした雰囲気が作品全体に漂っているんですよ。
特に注目したいのは、主人公の一人であるハジメくんの転職劇です。
元々は生命保険の営業マンだった彼が、激務とストレスで心を病んでしまったことをきっかけに、「CLUB ONE」の門を叩くことになるんです。
ホスト未経験でありながらも、彼が持ち前の真面目さと元営業のスキルを活かして奮闘する姿は、見ていると思わず応援したくなってしまいます。
彼の成長を通して、仕事の裏側にある人間関係の葛藤や、ホスト同士の家族のような温かいチームワークが描かれていて、見終わった後にはなんだか元気をもらえる作品です。
お客様との会話を「なるほど」「たしかに」という言葉で乗り切る「NT系ホスト」なんて、その設定を聞くだけでも彼の面白さに引き込まれてしまいますよね。
リアルな夜の世界を描くというよりは、誰もが気軽に楽しめるギャグと心温まる交流が魅力の新感覚アニメなので、アニメ初心者の方にも自信を持っておすすめできますよ。
『えぶりでいホスト』|キャラ・相関図
CLUB ONEの頼れるリーダー:コーイチ
「CLUB ONE」の頼れるリーダーといえば、なんと言ってもコーイチさんです。
彼はクラブの代表であり、店のNo.1ホストという立場を兼ねています。
ホスト歴はなんと20年以上という大ベテランなんです。
見た目は本当に若々しくて童顔なので、初めて見た時はびっくりしました。
実は登場当初で45歳という年齢設定なのですが、そのギャップがたまらなく魅力的です。
面倒見が良くて落ち着いた雰囲気、どこか達観しているような立ち振る舞いは、まさに「包容力の塊」と呼ぶにふさわしいでしょう。
メンバーをまとめるまとめ役として、そして軽妙なトークで物語を支える、まさに屋台骨のような存在です。
彼が得意とする「ハムハム」という甘え技や、口癖の「ヤッピー」も、一度聞いたら忘れられなくなりますよ。
長年のホスト生活で培われたプロ意識と、その裏にある人間的な弱さ、例えば重度のアルコール中毒や味覚障害を患っていたりする、という結構シビアな一面が描かれているのも、彼のキャラクターに深みを与えています。
彼の本名は藩田清吉といって、以前は超有名店「トリリオン」で不動のNo.3として活躍していました。
その後、一念発起して独立し、「CLUB ONE」を設立した経緯があります。
2020年にはコロナ禍をきっかけにホストを引退し、お酒も断って静かな余生を送っているそうですよ。
主人公のハジメとも、喧嘩別れした後に和解して、生涯の友としての関係を続けているという話には、ぐっとくるものがありました。
そんなコーイチさんに命を吹き込んでいるのは、声優の下野紘さんです。
「しもんぬ」の愛称で親しまれている下野さんは、1980年4月21日生まれの大ベテラン声優です。
地声が高く、少年役から青年役まで幅広いキャラクターを演じられますが、特に「ツッコミ役」や「ヘタレ役」を演じさせたら右に出るものはいない、と個人的には思っています。
彼の童顔ぶりは有名で、30代になっても年齢確認されたり、街で学生に間違われたりするエピソードは、もう「可愛い!」としか言いようがありません。
彼の代名詞といえば、大好物の「唐揚げ」で、3年連続で「ベストカラアゲニスト」に選ばれた実績はもはや伝説です。
さらに、「眼鏡っ娘」「デニムスカート」「文学少女」という三つの属性へのこだわりも、ファンにはたまらない魅力ですよね。
お茶目な一面がありながら、即興で素晴らしい歌を作ってしまったり、嵐の相葉雅紀さんとプライベートでも親交があったりと、本当に多才な方なんです。
また、彼の「鳩胸」もファンの間ではお馴染みで、周囲に愛され、いじられキャラでもある下野さんが演じるからこそ、コーイチさんがこんなにも魅力的なキャラクターになっているんだなぁと、納得しかありません。
コーイチの「親」:ルイ
コーイチさんの人間的な魅力は、彼とルイくんの関係性を見ると、さらに深く理解することができます。
二人の関係を一言で表すなら、それは「親子のような深い絆で結ばれた師弟関係」なんです。
ルイくんは過去に色々とあって居場所を失いかけていたのですが、そんな彼を救い、ホストとしての道を教えてくれたのがコーイチさんだったそうです。
まさにルイくんの「名付け親」であり、彼にとっては恩人のような存在なんですね。
ルイくんはコーイチさんのことを「コーさん」と呼び、コーイチさんはルイくんを「ルイくん」と呼んでいます。
この呼び方一つとっても、年の差を感じさせつつも、お互いを深く信頼し合っているのが伝わってきて、本当にじんわりと心が温まります。
二人の会話は、ただのふざけたやりとりではなく、真剣な話や過去を振り返るような内容が多いんです。
特に、ルイくんが精神的に辛い時にコーイチさんが現れて支えるシーンは、胸にぐっとくるものがあります。
親に捨てられ、整形前で役職ももらえなかった自分に真正面から向き合い、住む場所やホストのあり方を教えてくれたコーイチさんを、ルイくんが親のように慕うのは当然のことでしょう。
過酷な修行中に幻覚として現れて救ってくれたというエピソードも、二人の絆の深さを物語っています。
彼らは仕事仲間というよりも、まるで家族のような関係性なんです。
私もこんな風に信頼し合える関係が欲しいなぁと、作品を見るたびに思ってしまいます。
ルイくんの声を務めるのは、声優の梅原裕一郎さんです。
彼の演技が、ルイくんの硬派な面や、コーイチさんへの深い慕情を見事に表現していますよ。
華やかさと深み:リョーイチ
「CLUB ONE」のNo.2ホストであるリョーイチも、物語に欠かせない魅力的なキャラクターです。
彼は「色恋系」のホストで、その華やかなルックスと人懐っこい性格で多くの女性客を魅了しています。
元々はアイドルとして活動していたという異色の経歴を持ち、彼のユニット時代の持ち歌「夏はテイクアウト」は、作中でも披露されることがあるんですよ。
しかし、そんな華やかな彼には、実は2億円もの借金があるという、意外な一面も描かれています。
リョーイチくんの本名は松本武史で、主人公のハジメと同い年の27歳(2015年当時)です。
彼は煙草を愛用しており、上半身にはタトゥーも入っています。
女性に対しては、良い意味でも悪い意味でも分け隔てなく接するタイプで、後輩の面倒見も良い兄貴肌の持ち主です。
金銭面ではルーズなところがありますが、人望があるので周囲の人々に助けられながら生き延びています。
実は彼も、コーイチさんが以前所属していた超有名店「トリリオン」のホストでした。
コーイチさんが独立する際、リョーイチの借金を肩代わりしたのと同時に、彼を引き抜いたという経緯があるんです。
リョーイチがトリリオンからコーイチについてきたのには、ある深い理由があります。
コーイチに本気で恋していた客が自殺してしまい、罪悪感とホストとしての自分に悩み苦しんでいたコーイチを、他の同僚や女性客が慰める中で、リョーイチだけが唯一軽蔑の眼差しを送っていたそうです。
そんなリョーイチの中に、コーイチは信じられるものを見出したと言われています。
この出来事は、コーイチにとっても大きなターニングポイントとなりました。
リョーイチの声を務めるのは、声優の畠中祐さんです。
彼の明るく、しかし時に陰のある演技が、リョーイチの複雑なキャラクターをより魅力的にしています。
不器用だけど一生懸命な主人公:ハジメ
そして、この物語のもう一人の主人公であり、私たち読者の視点となるのが、元生命保険の営業マンだったハジメくんです。
彼の本名は関口正之で、2015年当時で27歳という設定です。
眼鏡をかけた、ごく普通の容姿の青年なのですが、そこがまた私たちに親近感が湧くポイントですよね。
彼がホストになったきっかけは、前職での壮絶なトラウマにあります。
営業がうまくいかずに自暴自棄になってしまい、なんと契約のために顧客と関係を持ってしまったという、かなりヘビーな過去があるんです。
その後、職探しをしていた時に偶然入ったラーメン屋で見たホスト募集のチラシに吸い寄せられるように面接へ向かったというから、彼の人生は本当に波乱万丈ですよね。
最初は夜の仕事には全く向いていないと自覚していたハジメくんでしたが、意外な順応性を発揮して「CLUB ONE」に定着していきます。
女性客との会話を「なるほど」「たしかに」という言葉で乗り切るスタイルが「NT系ホスト」と呼ばれるようになるのですが、この不器用ながらも誠実な対応が、かえってお客様に評価されるところが彼の最大の魅力です。
コーイチさんからも、彼の真面目さや会社員経験を買われて、いざという時には店を任されたり、代表代理補佐という立場を任されることもありました。
物語が進むにつれて、彼が社会で揉まれて培ったしぶとさや、前向きに頑張る姿が描かれていて、読む人、見る人の共感を呼ぶはずです。
私も社会人として見習わなくちゃ、と思わされますね。
ちなみに、アリジゴクをペットにしているという意外な一面も、彼のキャラクターに深みを感じさせます。
物語の終盤では、ホストになって2年が過ぎた頃、コーイチが肝硬変で病院に搬送されてしまいます。
他のホストたちがコーイチの意固地さに根を上げて諦めている中で、ハジメだけが彼に断酒するように頼み込みます。
しかし、コーイチはハジメにホストを引退して昼職に戻った方が良いと考えていたため、わざとハジメを怒らせるような言動をしてしまい、ハジメはその日に「CLUB ONE」を辞めてしまいます。
その後、ハジメは中小企業に再就職し、ネットでコーイチがホストを引退したことを知り、彼の家を訪ねて和解しています。
ハジメくんの声を務めるのは、声優の八代拓さんです。
「シロタク」や「たくちゃん」の愛称で呼ばれる八代さんは、1993年1月6日生まれの実力派声優です。
おっとりとした優しい青年から、野太い声のがっちりした体格のキャラクターまで、本当に幅広い役をこなせるんですよね。
彼の声を聞くと、いつも「あ、八代さんだ!」とすぐに分かってしまいます。
ラジオ番組での共演者やリスナーからの無茶振りに、ツッコミとして応じる「いじられキャラ」の一面も持っています。
個人的には、彼が「可愛い男の子が好き」というエピソードが面白くて印象的です。
あまりにもその属性をこじらせてしまって、事務所の社長に怒られたという逸話もあるんですよ。
2018年には「新人男優賞」を受賞されていて、その演技力は折り紙つきです。
車の運転免許取得にまつわるエピソードもユニークで、坊主にするはずが猿の着ぐるみを着て実家に帰省したというから、本当に面白い方ですよね。
そんな八代さんが演じるハジメくんの、不器用ながらも一生懸命な姿に、私も毎回胸を打たれています。
『えぶりでいホスト』の魅力と見どころ
「えぶりでいホスト」は、ただのギャグアニメに終わらない、心温まる人間ドラマが描かれた奥深い作品です。
ホストという一見特殊な世界を舞台にしながらも、誰もが共感できる「仕事」や「人間関係」の悩みがコミカルに、そして時に感動的に描かれています。
アニメは1話完結でサクッと見やすいので、時間がない時でも気軽に楽しめます。
その短い尺ながらも、キャラクターの濃さとテンポの良い会話が際立ち、「短いのにちゃんと笑える」という満足感を毎話きっちり届けてくれるんです。
良い意味でギリギリ成立しているラインを攻めたネタの連打は、深夜帯という枠にぴったりハマっていると感じました。
声優陣の演技もこの作品の大きな柱で、下野紘さん、八代拓さん、畠中祐さん、岡本信彦さんといった実力派が、突き抜けたキャラクターをあくまで真面目に、全力で演じきっています。
その“本気のバカバカしさ”が作品全体に独特のリズムを与え、ツッコミどころ満載の展開をしっかりと支えているんです。
最近ショートアニメは増えていますが、癒し系でも子ども向けでもない、大人向けの本格ギャグアニメは久々ではないでしょうか。
そしてもうひとつ見逃せないのが、オープニング主題歌「えぶりでいホスト」です。
作詞・作曲を手がけたのは、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔さんで、ホストらしい、アゲアゲなワードセンスを巧みに散りばめながら、テンションを引き上げてくる一曲に仕上がっています。
監督のラレコさんも、この曲を「愛、欲望、寂しさ、そしてチャラさ――それらをぎゅっと固めた、まるで夜の満員電車のような楽曲」と評していて、アニメ本編以上に原作の魂を雄弁に語る、圧倒的な楽曲だと述べています。
アニメもキャラクターも楽曲も、どこを切っても“やりすぎ”なのに、なぜかすべてが絶妙なバランスで成立してしまう。
それこそが、「えぶりでいホスト」という作品の恐ろしさであり、魅力だと思います。
深夜帯のたった数分、ぼんやり眺めていたつもりが、気づけば笑って、引いて、なぜか時に少し心に沁みている。
そんな混沌と中毒性を孕んだ数分間に、まんまと心を奪われてしまうでしょう。
まとめ
漫画の原作は、ホストたちの「始まりと終わりの物語」も描かれており、コロナ禍での不況といったリアルな社会情勢も盛り込まれている点が非常に衝撃的でした。
読んでいると「面白い」というより「楽しい」という感覚になるのは、まさにホストクラブを疑似体験しているかのようです。
あなたもきっと、「CLUB ONE」のホストたちの虜になるはずですよ。