「俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2(原題:Happy Gilmore 2)」ついに配信! アダム・サンドラーが魅せる、笑いと涙の続編を徹底解説
いやぁ、ついに来ましたね!
アダム・サンドラー主演の伝説的ゴルフコメディ「俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル」の続編が、約30年の時を経てNetflixで配信されました。
このニュースを聞いたとき、僕は思わず二度見しちゃいましたよ。
「え、今さら続編!?」ってね。
でも、これがまた予想以上に胸にグッとくる、いい意味で“おバカ”な映画だったんです。
前作のファンも、初めて観る人も、この映画がどんな物語で、どんな結末を迎えるのか、そして観た人たちがどう感じているのか、一緒に深掘りしていきましょう。
前作の思い出も交えながら、詳しく解説していきますよ!
もちろん、ネタバレ全開なので、まだ見ていない人は注意してくださいね。
俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2ネタバレ|前作のあらすじ
前作『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル(原題:Happy Gilmore )』を軽くおさらい
まずは、今回の「2」を語る上で欠かせない、1996年公開の前作「俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル」を少しだけ振り返ってみましょう。
前作は、プロのアイスホッケー選手を目指していたものの、スケーティングが苦手で夢破れたハッピー・ギルモアが、ある日、驚異的なゴルフの飛距離を出す才能に気づくところから始まります。
彼の唯一のモチベーションは、国税庁に差し押さえられそうになった、大好きなおばあちゃんの家を取り戻すため。
紳士のスポーツであるゴルフ界に、ホッケー仕込みの粗暴なプレースタイルと、すぐにキレる短気な性格で乗り込んできたハッピーは、瞬く間に観客の注目を集めました。
彼のメンターとなった片腕の元プロゴルファー、チャッブス・ピーターソンや、嫌味なライバルのシューター・マクギャビン、そしてツアーの広報担当であるヒロイン、バージニア・ヴェニットといった個性豊かなキャラクターたちとのドタバタ劇が、笑いと感動を呼びましたよね。
当時、これほど型破りなゴルフ映画は他にありませんでしたから、多くの人に愛されたのも納得です。
僕も何度も繰り返し観て、あの頃の青春時代を彩ってくれた一本ですよ。
俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2ネタバレ|あらすじ
『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2』のあらすじ
さて、前作の感動的な勝利から約30年が経過した「俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2」では、ハッピー・ギルモアの人生に新たな局面が訪れています。
彼は1996年のツアー選手権で優勝後、順調にプロゴルファーとしてのキャリアを積み、さらに5度のツアーチャンピオンシップで優勝したんです。
私生活では、愛するバージニアと結婚し、4人の息子たち(ウェイン、ゴーディ、ボビー、テリー)と、一人娘のヴィエナの合計5人の子供に恵まれ、幸せな日々を送っていました。
しかし、2014年、彼を襲ったのはあまりにも突然の悲劇でした。
ハッピーが放ったゴルフボールが、不運にも妻バージニアの頭部に直撃し、彼女は命を落としてしまうんです。
この出来事をきっかけに、ハッピーは深い罪悪感と悲しみに打ちひしがれ、プロゴルフ界から引退。
アルコールに溺れるようになり、かつての財産も、おばあちゃんから受け継いだ家も失って、どん底の生活を送ることになります。
彼の息子たちは自立してブルーカラーの仕事で生計を立て、ハッピーと娘のヴィエナはジョン・デイリーが居候するような、あまり良いとは言えない近所に引っ越して生活していました。
そんな中、ヴィエナがバレリーナとしての才能を開花させ、パリの名門バレエ学校から入学を認められるんです。
しかし、その学費は年間7万5,000ドル、4年間で30万ドルという高額なもの。
愛する娘の夢を叶えるため、ハッピーは再びゴルフクラブを握ることを決意します。
ところが、彼の前に立ちはだかるのは、新たな敵。
フランク・マナティーという男が立ち上げた「マキシ・ゴルフ・リーグ」です。
フランクは、ゴルフをよりエンターテイメント性の高いものに変えようと、常識外れのコースや、なんと選手にまで外科手術を施すという過激な方法を推し進めていました。
彼の選手たちは、腸腰靱帯を切断することで、より広範囲に腰を回転させ、ハッピーのような驚異的な飛距離を出すことができるようになっていたのです。
そんなマキシ・ゴルフのやり方に、ハッピーのかつての宿敵、シューター・マクギャビンでさえも嫌悪感を抱き、彼らは意外な形で共闘することになるんです。
ハッピーはブライソン・デシャンボー、ブルックス・ケプカ、ローリー・マキロイ、スコッティ・シェフラーといった現役のプロゴルファーたちと共に、伝統的なゴルフの魂を守るため、マキシ・ゴルフリーグとの決戦に挑むことになります。
俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2ネタバレ|最後の結末は?
『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2』の結末を徹底解説
この映画のクライマックスは、ハッピー率いる伝統派のプロゴルファーチームと、フランク・マナティー率いるマキシ・ゴルフリーグとの最終決戦です。
マキシ・ゴルフのコースは、巨大なフェアウェイ、ゴルフカートの代わりに砂漠バギー、モンキーリングバー、高速風車、ピンボールバンパー、ファイヤーピット、人工吹雪、そして遠隔操作で回転する不安定なパッティンググリーンなど、まさにアトラクションのような仕掛けで溢れていました。
ハッピーのチームは、スコッティ・シェフラーが観客にパンチをして失格になったり、ブルックス・ケプカが負傷したりといったアクシデントに見舞われながらも、シューター・マクギャビンが交代選手として加わり、なんとか同点に追いつきます。
最終ホールは、ハッピーとフランクの肉体改造を受けたゴルファー、ビリー・ジェンキンスとの一騎打ち。
最後のパットを迎える直前、フランクはフェアウェイを回転させてパットを不可能にしようとします。
しかし、ここでハッピーは大胆な交渉を持ちかけるんです。
もしハッピーがこのパットを決めたら、フランクはマキシ・リーグを閉鎖し、自分のロールスロイスをハッピーに渡し、ヴィエナのバレエ学校の費用を全額負担し、ハッピーのおばあちゃんの家を買い戻し、さらに彼の新しいキャディであるオスカーにレストランを開業させるという条件を突きつけます。
フランクの傲慢さと勝利への執着に乗じて、ハッピーは愛する人たちの願いをすべて叶えようとしたんです。
そして、ハッピーは自身のシグネチャースイングから、最後の力を振り絞ってパット。
ボールは回転するフェアウェイを乗り越え、オスカーが偶然転倒したことで、奇跡的にホールに入ります。
ハッピーは見事に勝利を収め、伝統的なゴルフが救われました。
彼の愛する人たちは皆、望んでいたものを手に入れたんです。
ヴィエナは念願のパリのバレエ学校へ旅立ち、ハッピーは空港で子供たちを見送り、イギリスオープンで合流することを約束します。
映画は、彼が3ヶ月間の禁酒に成功したこと、そしてハッピーの過去の悪夢の元凶であったハルが、実はFBIの潜入捜査官だったシャーロットの活躍により、詐欺と恐喝の罪で逮捕されるという爽快な展開も描かれます。
さらに、ミッドクレジットシーンでは、マキシ・ゴルフリーグのスポンサーだった「マキシ・スポーツドリンク」が、歯肉炎や「舌腐れ」といった深刻な副作用を起こすことが発覚し、製品がリコールされたことが報じられます。
フランク・マナティーは行方不明となり、その事業は完全に崩壊。
彼の野望は潰え去り、ゴルフ界は伝統の輝きを取り戻しました。
そして、ハッピーがイギリスオープンに参加することから、彼がゴルフ界に復帰し続けることが示唆されています。
俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2ネタバレ|感想
『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2』を見た人の感想・評価
この続編、観た人たちの間では賛否両論あるみたいですね。
特に序盤のバージニアの死には、多くのファンが衝撃を受け、「なんでこんな展開に!」「ジュリー・ボーウェンをもっと見たかった」という声が上がっていました。
僕も最初、「うそだろ!?」ってなりましたもん。
でも、監督は前作にもダークなユーモアがあったこと、そしてバージニアの死がハッピーの再起の「原動力」になると説明していて、確かにその意図は伝わってきました。
ハッピーが悲しみとアルコール依存症のどん底から這い上がり、娘のために奮闘する姿は、前作の「おばあちゃんの家を救う」というシンプルな動機から、より「父性」という深いテーマへと進化していたように思います。
アダム・サンドラーの実の娘さんたちが共演していることも、この「家族愛」のテーマに深みを与えていて、とても温かい気持ちになりましたよ。
個人的には、アダム・サンドラーが娘を想う眼差しに、一切の嘘がなくて、すごくジーンときちゃいましたね。
また、本作は「トップガン・マーヴェリック」のように、過去作へのリスペクトとノスタルジーが随所に散りばめられています。
チャッブス・ピーターソンを演じたカール・ウェザースが撮影前に亡くなったため、彼の追悼シーンが盛り込まれていたり、過去作のキャラクターの子供たちが出てきたりと、ファンにはたまらない演出が満載でした。
多くのレビューで「豪華すぎるカメオ出演」が話題になっていますが、僕もそこは声を大にして言いたい!
ジョン・デイリー、ブライソン・デシャンボー、ローリー・マキロイ、スコッティ・シェフラーといった現役のプロゴルファーから、バッド・バニー、エミネム、トラビス・ケルシーといった音楽やスポーツ界の大スターまで、本当に「お祭り」のような顔ぶれでしたね。
特にエミネムがワニに食べられるシーンは、あのカメオは最高に笑えました。
ただ、「ちょっと長すぎる」という声や、後半のマキシ・ゴルフの対決が「アトラクションのようで、ゴルフというよりはただのゲームに見えた」という意見もありました。
確かに、終盤はかなりぶっ飛んでいましたが、今の時代の「見せるスポーツ」への皮肉と考えると、あれくらいぶっ飛んだ方が、メッセージ性が際立つようにも感じましたね。
まとめ
全体としては、前作のような「くだらなさ」は健在で、素直に笑えるシーンがたくさんありましたし、アダム・サンドラーらしいユーモアと、愛すべきキャラクターたちの再会に、僕個人としては大満足です。
この映画は、単なるコメディ映画という枠を超えて、「古き良きもの」を守ることの大切さや、家族への愛、そしてどんな困難に直面しても立ち上がる「再生」の物語を、笑いの中に優しく包み込んでくれているように感じました。
理屈抜きで楽しめる、まさに「コンフォートフード」のような映画でしたね。